和歌山県田辺市に、“土砂災害での人的被害をゼロにする”というビジョンを掲げた「ソマノベース」という会社がある。土砂災害リスクの低い山林を増やすためにさまざまなプロジェクトを展開している中、このたび世界遺産である熊野古道沿いにどんぐり回収BOXを設置。熊野を訪れる観光客や企業、若者、地域住民が拾ったどんぐりを回収し、後に苗木として熊野地域に植林を行うという。
地元住民や事業者はもちろん、観光客も自分ごととして参加してほしい
このプロジェクトは「三度(たびたび)」と名付けられている。これはどんぐり拾いをすることで熊野の森林や文化に興味を持ってもらうこと。そしてプロジェクトが地域に関わる人々の橋渡しとなること、熊野三山や熊野から大和まで道案内をしたといわれる八咫烏が三本足であることなど、さまざまなところで「三」という数字が使われていることに由来している。熊野地域の住民や事業者、そして熊野古道等を訪れる観光客や企業、都市部の若者などの多くの人を巻き込むことで、自分事としてみんなで熊野の森を保全する。そんな願いが込められているのだ。
どんぐり回収BOXは熊野の森の多様性を感じてもらいたいという思いから、田辺市の様々な木材を使用。田辺市各所に設置しているので、いつでもだれでもどんぐりを入れることが可能だ。
現在設置されているのは「古道歩きの里 ちかつゆ」(和歌山県田辺市中辺路町近露1810-1)、「道の駅 紀州備長炭記念公園」(和歌山県田辺市秋津川1491-1)、「とがのき茶屋」(和歌山県田辺市中辺路町野中)。ほか今後「世界遺産 熊野本宮館」(和歌山県田辺市本宮町本宮100-1)、「滝尻王子」(和歌山県田辺市中辺路町栗栖川859)にも設置予定だという。各所のBOXはそれぞれ違った風合いを楽しめるよう、デザインにもこだわった。参加方法は拾ったどんぐりを入れるだけ。設置期間は2023年1月31日までを予定しているので、訪れた際はぜひどんぐりを入れてみてほしい。
ソマノベース
https://somanobase.com/