

スズキ/スペーシア ベース XF(2WD・CVT)
¥1,547,700
問い合わせ先:スズキ 0120-402-253
https://www.suzuki.co.jp/
ドレスダウンでギア感アップ!

乗用ワゴンのスペーシアをベースとし、グリルやホイールはブラック塗装されている。

また、車体側後方の窓がなくなり、ボディー同色のパネルが付く。おかげでギアのイメージが増した。
早:今回テストしたスペーシア ベースはその名のとおり、“自分だけの移動基地=ベースを作る”ことをコンセプトとしています。
櫻:それを可能にするのが、広いラゲッジを様々にアレンジできるマルチボード。棚板として高さを3段階に設定できるほか、立てて、ついたてにもできる。
早:マルチボードの上、中段使用時の耐荷重は最大12㎏。実用性は高いです。
櫻:特に早坂さんが気に入ってたのは、マルチボードをローデスクとして使うやり方だったね。
早:はい。仕事柄、停車中の車内でパソコンを開くことも少なくないのですが、運転席で作業するのは窮屈なんですよね~。でもこのクルマなら広いラゲッジであぐらもかけて快適♡ ポータブルバッテリーを積んでおけばワーケーションだってできちゃいます。
櫻:ちなみにスペーシア ベースはダッシュボードに大きな収納があり、助手席を前にたためるので、運転席でのちょっとした作業にも向いているよ。
マルチボードで快適空間を作ろう

マルチボードを上段に設置した状態。ラゲッジ開口部は幅1,005㎜、高さ1,115㎜と広い。奥行きは2名乗車時で最大1,375㎜だ。

荷物を降ろした状態を横から撮影。デスクワークをするときは、たたんだベンチシートが椅子として機能する。

マルチボードを中段に設置し、デスクワークに励む早坂。ラゲッジの壁には収納が付き、DIYでも使われる一般的なM6規格のボルトに対応する。
早:目的地まで運転をして、仕事もして、あとは外遊びに備えて寝るだけ……というときにもスペーシア ベースはしっかりと応えてくれます。マルチボードを下段にして左右の前席を寝かせるか、助手席を前にたためば車中泊モードに。床は広いし天井が高いので気持ちよく寝られますよ~。
櫻:機能に徹して過剰な装飾を抑えているのもいいね。そもそもスペーシア ベースは商用車。ワゴンではなくバンという扱いなので、後席はシンプルなベンチシートだ。1~2名使用を前提とした割り切った設計にDIYの余地がある。
快眠するための工夫を楽しもう

マルチボードを下段にして、助手席を前にたたんだ状態。段差が少なく、ひとりで寝るならこの方法がおすすめ。ふたりで寝る場合は、両フロントシートのヘッドレストをはずして背もたれを寝かせる。シートの厚みでできる段差をマットなどで解消すれば快眠できそうだ。

後席は長時間の乗車には不向き。マルチボードは写真のように、ついたてとしても使える。
早:手を入れるとすれば、より快適な寝心地を追求するためにマットは導入したいです。あと使っているうちにマルチボードが傷だらけになりそうなので、クロスやブランケットも。いずれにしろ小物類は主張しすぎないデザインにとどめ、トーンを合わせて統一感を出したいですねー。
櫻:最後にクルマの動的性能を。エンジンはノンターボなので荷物が多いときや山道の上りでは力不足な印象。足回りはガチの商用車ほど固くないので長距離走行での疲労は少ないはず。
早:のんびりと週末を楽しむ人には最適ですね!
「乗る」「寄せる」「しまう」全方位対応!

運転席周りは乗用ワゴンの快適性をそのまま継承。各種表示がわかりやすく、運転中の操作もしやすい。

助手席側ダッシュボードには豊富な収納が付く。

助手席を前にたたんでテーブルとしても使える。汚れを簡単に拭き取れる仕様だ。また、助手席の座面の下にはシューズなども収まるアンダーボックスも。
SPECIFICATIONS
【駆動方式】
2WD
【ボディー寸法】
全長 3,395㎜
全幅 1,475㎜
全高 1,800㎜
最低地上高 150㎜
最小回転半径 4.4m
ホイールベース 2,460㎜
トレッド 前1,295㎜/後1,300㎜
タイヤサイズ 155/65R14
車両重量 870㎏
乗車定員 2/4名
【エンジン】
排気量・種類 658㏄直列3気筒
エンジン最高出力
38kW(52PS)/6,500rpm
最大トルク 60N・m/4,000rpm
燃料タンク容量 27ℓ
燃料種類 無鉛レギュラーガソリン
燃費(WLTCモード) 21.2㎞/ℓ
【トランスミッション】
CVT
※構成/櫻井 香 撮影/三浦孝明
(BE-PAL 2022年12月号より)