冬を迎えたホワイトホース!
本格的に冬を迎え一面雪景色になったカナダ、ユーコン準州のホワイトホース。今回スノーモービルに誘ってもらったので行ってみた。
スノーモービルというと日本ではスキー場のパトロールなどで使われているのを見たことがあったけれど、僕の住むユーコンでは冬の大自然の中を走れるスクーターといった感じだろうか? スノーモービルは手軽に奥深い大自然に入っていける乗り物だ。
街のすぐ外には……
僕の住むホワイトホースの街のすぐ外は、どこまでも続く大自然が広がっている。車で約30分走ったところにある湖フィッシュレイクは、12月にもなれば全面凍結している。
今回スノーモービルのお誘いをしてくれたのは、フィッシュレイクの湖畔を拠点にガイドツアーを行なっているアウトフィッター、アップノースアドベンチャー。
僕は何年かに一度しかスノーモービルに乗る機会がないから、久々の機会でやや不安気味。朝10時に集合後、出発する前にインストラクターが一通り説明と簡単な練習をさせてくれた。
まずは全面凍結したフィッシュレイクを走る
冬の日の出は遅い。ちょうどこれから太陽が稜線から顔を出そうとする時間、朝焼けが美しい。気温もマイナス10度ほどと、寒さも緩くてよい1日になりそうだ。
とは言え風を切って進むから、着るものは厚めに暖かい格好をしておきたい。ヘルメットにはバイザーがあるとはいえ、バンダナなど口元を覆うものがあるとより寒い思いをしづらくていいだろう。
肌で感じる気温は寒くても、視覚で感じる温度、色彩を暖かく感じるところが極北の景色に感じる魅力、と思うのは僕だけだろうか?
次はトレイルに沿って!
頻繁にスノーモービルが走っているトレイルとはいえ、舗装されたアスファルトを走るスクーターとは訳が違う。ところどころ跳ねながら進むところにも、エキサイトする楽しさがある。
山の上から絶景を楽しむ!
景色の良いところまで登ってくると、ブレイクタイムだ。ホットチョコレートとクッキーで温まってエネルギーを補給する。
谷間を見下ろすと、雲海が見える。きっと午後になったらスッキリと晴れてしまうだろう。この時間にしか見られない景色。
ふと振り返ると、足元には今朝できたであろうムース(ヘラジカ)のフレッシュな足跡がある。とは言えここはホワイトホースのダウンタウンから直線でたった5キロほどしか離れていない。これもユーコンに魅力を感じる瞬間だ。
全ての景色が雪に覆われるユーコンの冬、夏とは違って雪の中を歩いて遠くまで行くのはなかなか大変だ。
スノーモービルに跨がれば、手付かずの大自然へとすぐに入っていける。そこには街から近いとはこれっぽっちも思えない風景が広がっている。
取材協力: アップノースアドベンチャーズ
2008年にユーコン川下りで訪れて以来、ユーコン準州に通い始める。2011年に移住後も、ユーコンに生きる野生動物、風景、自然と共に生きる人々を引き続き撮影中。2019年、First Light Image Festivalにて最優秀賞受賞。ユーコンから色々なトピックをお届けします!