初心者でも楽しめるエリアトラウトと基本的なマナーを解説
ヤマメやイワナなどの渓流釣りが禁漁期に入る秋頃から、エリアトラウトが活発になってきます。
エリアトラウトとは、池や河川を自然のまま用いた釣場や、あるいは人工的に作ったりした池へ放流したニジマスやブラウントラウト、ブルックトラウトなどの鱒類をルアーやフライで狙う釣りです。
全国の管理釣り場でエリアトラウトの大会は開催されており、多くの釣り人が楽しんでいる釣りの一つです。
自然の釣り場とは異なり、足場が安定していることや、魚影が濃いことなどから、初心者でも簡単に楽しめます。
また、数を極めようとすれば戦略的に考える必要があるため、深く追求できる釣りともいえるでしょう。
今回は、エリアトラウトで使用する基本的なタックルと、釣り場でのマナーを中心に説明していきます。
エリアトラウトで使用するタックル
エリアトラウトをする際に欠かせないのは、ロッド・リール・ラインの三つです。
初心者でも使いやすいエリアトラウト用の基本的なタックルは以下です。
・ロッド:6~7フィート程度のエリアトラウト用ロッド
・リール:1000~2000番クラスの小型スピニングリール
・ライン:ナイロン製の2.5~3ポンドライン
フロロカーボン製やエステル製などのラインもありますが、ナイロン製は初心者でも簡単に扱えるのでおすすめです。
最初に揃えておくべきルアー
エリアトラウトでは、スプーン・クランクベイト・ミノー・スピナーなどさまざまなルアーを使用します。
それらのなかでもまず最初は、スプーンとクランクベイトの二種類を揃えるとよいでしょう。
まずはスプーン。スプーンはその名の通りスプーンのような形状をしており、誤って湖に落としたスプーンに魚が食いついたことをきっかけに作られたそうです。
スプーンは0.8~3g程度の重さが主流です。1.5gを基準として各ウエイトと各カラーを揃えましょう。
ペレット(トラウトの餌)に似た色のブラウン系とゴールドやシルバーなどのアピール系の2パターンを、1.0g・1.5g・2.0gといったように揃えておくと、状況にあわせて柔軟に対応できるでしょう。
続いてはクランクベイト。巻くだけでお尻を左右に振るような派手なアクションをするのがクランクベイトの特徴です。
クランクベイトは潜水する深さ別にシャロー・ミディアム・ディープの三つに分けられます。
スプーンの場合と同様に、ナチュラルなカラーと派手なカラーをそれぞれの水深が狙えるように複数個購入するのがおすすめです。
知っておくといいエリアトラウトのポイント
ここからは、エリアトラウトを行う上で知っておくといいポイントを解説します。
1.バーブレスフックを使おう
刺さった針が外れないようにする「カエシ」と呼ばれる突起がついていない、バーブレスフックを使用するのがエリアトラウトの基本で、ほとんど全国の管理釣り場でそのように規定されています。
一方で、統一されたルールばかりでなく、持ち帰れる魚の数や使用可能なルアーの種類・サイズなど、管理釣り場ごとに異なるローカルルールも存在します。
そのため、初めて訪れる管理釣り場では最初にしっかりルールを確認しておきましょう。
2.手で触らずにラバーネットを使おう
管理釣り場の魚たちは冷たい水の中で生きる生き物なので、素手で触ると火傷をするといわれています。
また、魚が暴れた際に怪我をする可能性もあるので、ラバーネットを用い、短時間で針を外しましょう。
上述したバーブレスフックはカエシがついていないので簡単に取り外せますよ。
3.周囲の人に気を配ってキャストしよう
時と場合によっては管理釣り場が混み、横一列で釣りをする場合があります。
そのようなときは、他の釣り人とラインが絡まってしまうトラブルを防ぐため、正面に向かってキャストしましょう。
比較的空いている場合は、周囲の状況を確認し、ある程度の範囲でキャストしても問題ありません。
周りの釣り人の様子を確認して臨機応変に対応するのがポイントですよ。
エリアトラウトは投げて巻くだけなので楽しみやすい
ルアーをキャストしたら、ハンドルを1秒間に1回転のスピードでゆっくり巻くだけです。
スプーンが着水した後すぐに巻き始めたり、数秒待ってから巻き始めたりすることで、スプーンを泳がせる深さを変えられます。
エリアトラウトでは、深さ・巻くスピード・カラーなどさまざまな要素を組み合わせて釣り方を考えるのが醍醐味ともいえます。
上に記したような基本的な釣り方に慣れれば、初心者でもきっと最初の一匹に巡り会えるでしょう。
足場が安定しており、魚もたくさん泳いでいる。さらに、トイレや自動販売機も整備されていて誰でも楽しめるエリアトラウトにぜひ挑戦してみてくださいね。