「今年こそトレッキングに出かけてみよう」という気持ちが強まっている人も多いのでは? でも、どんなウェアからそろえていけばよいのでしょう。その答えは、ここで紹介する4つのアイテムです。
【レインウェア】
雨が多い日本では最重要のアウター
日本の山の大きな特徴は、とにかく雨が多いこと。雲ひとつなく晴れていると思っていたら、1時間後には雨が降り始めていたなんてことは、珍しくありません。あの屋久島では「1か月に35日、雨が降る」なんていわれているくらいなのですから。
夏の低山なら少しくらい体が濡れても寒くはありませんが、ちょっと高い山で風が吹くと、急激に体が感じる温度は下がります。とくに富士山のような高所では、低体温症になって凍えてしまい、救助を求めなくてはならない事態も起こります。
そこで安全と快適さのために、どうしても必要になってくるのが、レインウェア。冷たい風も防いでくれるので、ときにはウインドジャケットとしても活躍してくれます。
- 山は街以上に雨が多い
- 体が濡れると、夏でも寒い
- 風避けのウェアとしても使える
【ベースレイヤー】
肌に直接触れて汗を吸収する
街ではどんなウェアを着ていても、いずれ蒸発してしまいますが、発汗量が多い山ではそうもいきません。とくにコットンのような素材は乾燥が遅く、街で愛用しているTシャツを山でも着ていると、行動中どころか歩き終わってからも汗で濡れたままになってしまいます。気温が低く、強い風も吹く山では、この乾燥しきれない汗が体を冷やし、体調悪化の大きな原因になります。
山で着る、ウールや化繊を使ったTシャツ、アンダーウェアなどはベースレイヤーと呼ばれます。ベース(基礎)というだけあって、これはトレッキング用ウェアの要。肌に直接触れて汗をすばやく吸収し、あっというまに蒸発させます。こんな速乾性は山ではとても大切です。
- 肌へじかに触れる基本のウェア
- 汗を吸収してすぐに乾燥させる
- 汗冷えを起こさず、保温力も向上