アトレーやエブリイにも劣らないN-VANの室内空間
軽自動車をベースにしたキャンピングカーや車中泊カーといえば、スズキ・エブリイ、ダイハツ・アトレー(ハイゼットカーゴ)が有名ですが、その御三家の一角を占めるのがホンダ・N-VAN。昨年の全軽自協による昨年11月(2022年)までの販売統計データを見ても2万9995台と軽ワンボックスで3位にランクインしています。

岡モータース・N-VAN イージー・コンフォート・ベッドキット。乗車定員:4 人、就寝定員:1人・2人。※上部のルーフキャリアに備わるのは別売りのホットシャワーキット
そんなN-VANは新型のアトレー同様に商用車(4ナンバー登録)のみですが、仕事グルマだけではなくアウトドアが好きな人などのファーストカーとしても人気があります。
ちなみに御三家の2名乗車時の室内サイズを比較してみるとエブリイ(ハイルーフ)が荷室長×室内幅×室内高で1955×1355×1420mm。アトレーで同1820×1410×1215mm。そして、N-VANでは1585×1390×1365mm(すべて2WD)。
長さや高さならエブリイ、幅ならアトレーが優位なのですが、N-VANには助手席のダイブダウン機構が備わり、荷室長を2635mmまで広げることができます。また、室内高や室内幅を比べてもアトレーとエブリイの中間値でそこまでライバルに劣ってないことがわかります。
さて、そんなN-VANをベースにした軽キャンピングカーや車中泊カーは既に数多く登場していますが、今回はDIYで設置できるベッドキットを紹介しようと思います。
製造・販売はキャンピングカービルダーの岡モータースです。
N-VANの強みをうまく活用して使える
多くのN-VANキャンピングカーや車中泊カーは助手席の背もたれを前倒ししたときのフロアから背もたれ後部の高さを基準に、フロアをかさ上げ加工がされています。こうすることで、ベッドはフラットにすることができますし、ベッド下を収納スペースとして使えるような設計です。しかし、イージー・コンフォート・ベッドキットはこれらと異なる考え方。
ベッドフレームはN-VANに元から備わるユーティリティナットのネジ穴を有効活用して専用ステーを固定。これによりベッドの一部が跳ね上げられる設計になっています。さらに、フロントシートのヘッドレストを外して専用のバーを差し込んでその上にベッドマットを置けばベッドが完成。

リアクオーターウインドウ横にある純正のユーティリティナットの穴を活用して、ステーを2本をボルトオンするだけ。ベッドマットは跳ね上げ式。

ヘッドレストを外し、穴に専用のバーを取り付けたらマットを載せれば完了。
注目はベッドの高さをLOW(フロアからの高さ645mm)/HIGH(同815mm)/SUPER HIGH(同915mm)の3段階で調整できるところで、ベッド下に置く荷物やシチュエーションで高さを自在に変えることができます。また、左右それぞれのベッド高を変えることもできるようになっています。

ベッドサイズは1830×1190mmと広々。耐荷重は左右それぞれ90kgまで。

状況に応じてベッド左右の高さ変更が可能。ベッド下には荷物がたっぷりと収まる。

もちろんシングルベッドの展開も可能。ベッド幅は595mm。

4人乗車時でもこのように荷室にベッドマットや荷物が収まる設計。
遊びの基地に最適なオプションパーツが盛りだくさん!
上記で紹介したベッドキットだけでも十分に車中泊ができるのですが、イージー・コンフォート・ベッドキットのほかにもオプションが多いことにも注目。
純正のフロアやシートの背もたれ背面を汚したくない人には「フロア床張り(6万9300円)」、プライバシーの保護や断熱効果を求める人に「クオーターガラスボード&専用遮光カーテン(10万2300円)」などがあればより快適な車中泊が楽しめます。

別売りの「フロア床張り」があれば荷物をガンガン積載でき、純正のフロアを傷つけない。

「クオーターガラスボード」は小物の収納に便利。有効ボードなので、好みに応じてアレンジできる。
また、車内で仕事やPCなどをする人向けに「リモートテーブルウッド(5280円)/メラミン(1万780円)」や「テレワーク用モニターアーム(2万2000円)」、「テレワーク用背もたれクッション(2万2000円)」も用意。

車内でテレワークしたい人に向けたオプションも豊富。在宅ならぬ自然のなかで在車勤務も可能。
さらに、ベッドマットを利用してアウトドアで使用できる「ベンチシートセット(3万5200円)」やルーフキャリア・タンク・ホース付きシャワー蛇口・エアコンプレッサーがセットになった「ホットシャワーキット(9万9000円)」など、外遊びで便利なアイテムも数多く揃えているので好みのものだけを購入することもできます。

ベンチシートセットはテーブルとしても利用が可能。またサイドオーニングを取り付ければ外にもう1部屋増やせて快適度もアップ。
商用バンとしての機能をしっかりと残しつつ、車中泊も楽しめるベッドキット。充実したオプションも含め軽自動車で楽しいカーライフを送りたい人はぜひともチェックしてみてください。また、イージー・コンフォート・ベッドキットはバイクで旅するアウトドアクリエーターの「こつぶ」さん(YouTube「こつぶちゃんねる」)も愛用しているので、気になる方はリンクのほうでより詳細な使い方が分かります。

こつぶさんも「イージー・コンフォート・ベッドキット」の愛用者。バイクとクルマの2台で旅を楽しむ。

こつぶさんのように、軽バンでも車中泊&トランスポーター的な使い方ができるのは大きな魅力。
写真のように片側にバイクや自転車を載せて旅にいくのにもオススメです。
ベッドキットの価格はシングルで13万7500円、ツインで26万4000円。
問岡モータース 087-865-5588
