「Living with Fire」東田トモヒロの火とともにある暮らし
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    2023.01.26

    「Living with Fire」東田トモヒロの火とともにある暮らし

    2023年がスタートし、毎日寒い日が続きますね。焚き火など炎が恋しくなります。そこで今回の話題は、火のお話です。薪ストーブ歴10年以上の東田トモヒロさんのストーブライフもちょっぴりのぞけます。

    やっぱりみんなも求めてる? 火のある生活

    皆様、遅ればせながらではありますが、新年明けましておめでとうございます。

    いったいなにがおめでたいのか具体的に示すことが出来ないまま、僕も含め人々は「おめでとう」を口々に発信しておりますが、もしかしたら、そのこと自体が何よりも「おめでたい」のかも知れませんね。

    日本中でこの前向きなと言いますか、物事に対してプラスに作用しそうな「おめでとう」の言葉が無数に発音されている事それそのものが、図らずもこの国土にとって肝要なのかも知れません。バイブスを上げるって意味でね。

    そんなわけで、本年も徒然なるままに我がささやかなるライフスタイルと、ふと頭の中をよぎった、まるで無価値とも思える地味な考察を本稿ではお届けしたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

    さて、時に人はふとしたキッカケで「原始的感覚」を呼び醒ますものです。眠っていた野生とでも言いましょうか、忘れ得ぬ本能とでも言いますかね。

    僕がそれを実感できるのは、サーフィンの時に全身で「海水」に浸かる行為において、それからもう一つ、薪ストーブや焚き火などで「火」を扱う時間においてであります。

    庭で焚き火

    愛用の焚き火台で火をおこすことも。

    例えば昨今のキャンプやアウトドアブームの隆盛や、焚き火台や薪ストーブなどが飛ぶように売れている様子は、もしかしたら多くの日本人の皆さんが、これからの時代を生き抜く上でこの「原始的感覚」を取り戻すべきだと予見しているからこそ巻き起こっている現象だと仮定できなくもない。

    そう思えばこのムーブメントはさらに興味深く思われて仕方ありません。もしかしたらそこには、これからの時代を生きていくヒントのようなものが隠されているかも知れませんからね、ちょい大袈裟ですけど。

    てことで今回は、日常における僕の「火」の取り扱いについて語らせていただきたいのです。

    寒くて辛い冬が暖かくて楽しい冬に

    我が家に薪ストーブを設置したのは、今から遡ることおよそ11年前。以前お話した「自家発電」の導入とほぼ同じタイミングでした。電気の自給と同じ様に、暖房や煮炊きに関しても、企業本位のインフラに頼りすぎない生活にトライしてみたかったのです。

    ストーブを置く台座や耐熱のための壁、煙突の設置などの必要不可欠な周辺設備は、お友達の大工さんに指示を仰ぎつつ全て自作しました。耐熱ボードをコーナーと下地の三角地帯に貼って、そこへモルタルを流し込み、出来上がった三面に耐火煉瓦を貼り付けました。レンガは洒落を効かせて色違いをランダムに貼ったりしてね。

    薪ストーブ

    薪ストーブの周辺設備は全て自作。

    煙突設置作業の際、家の壁をくり貫くなんてことを初めてやりましたが、これが実に良い経験となりました。家そのものに大胆な加工を施すということに、その後必要以上に抵抗を感じなくなるキッカケになったのです。

    自分の家は大工だった祖父が建てた50年ものですが、ストーブの設置以来この10年様々に嗜好を凝らし、DIYで住まいをリフォームしてきました。

    リフォームした天井部分

    薪ストーブ登場のおかげで大胆なリフォームにも気軽に挑戦。廊下の天井を抜いて吹き抜けに。

    例えば廊下の天井を取っ払って吹き抜けっぽくしてみたり、壁を一面取り除いて台所とリビングをつなげたり、廃材を使って棚なども無数に設置してきました。いくつかの失敗も経験しましたが、実に楽しくリフォームを重ねてきました。これらは思えば薪ストーブ登場の賜物です。

    そして何より薪ストーブライフが始まったおかげで、「寒くて辛い冬」が「暖かくて楽しい冬」に変わりましたし、暮らしそのものの楽しみ方が変わったような気がします。自分流に工夫しながら、少しずつ住まいの形を変えて暮らすという具合にね。

    我が家の薪ストーブは10年選手

    薪ストーブの窓

    10年愛用の我が家の薪ストーブ。一年乾燥させた薪は煙も少なく、良く燃えます。

    さてその薪ストーブ本体ですが、うちにあるのは「ホンマ製作所」の鋳物と呼ばれているやつです。調べてみると以前より価格は上がっているみたいですが、初めての薪ストーブとしては最適と思われるかなりリーズナブルで小ぶりなタイプ。

    専門店などではなく、近所のホームセンターで購入しました。まあ最初はこのくらいので良いか、壊れたらもっと上等なやつにしよう、なんてね、軽い気分で買ったのですが、これ10年以上経ってもビクともしない。薪ストーブって壊れないんですね、滅多なことでは。これは嬉しい誤算でした。

    聞くところによると薪ストーブの暖かさって、その重量に概ね比例するそうです。確かにそりゃそうですよね、その重さ分の鉄の温かさが伝播する仕組みですから。そう考えるともう少し大きいものを買っておけば良かったかなと思うこともありますが、なんせ壊れないんでね、自動車以上に長持ちするってことを頭に入れておきましょう、購入時に。

    薪集めは童話のおじいさんさながらにそこにあるもので

    ところで薪ストーブのオーナーにおける「薪の収集」は、これまさに千差万別と言えるでしょう。

    例えば金銭にものを言わせて、ホームセンターやら薪ストーブのメーカー、あるいは森林組合などから購入、そして配達までしてもらうという豪快なセレブリティスタイルの方もいらっしゃれば、山に入って枯れ木を拾い集めるなんていう「童話桃太郎」に出てくるおじいさんですかってくらい地道なスタイルの方もいらっしゃることでしょう。

    薪と軽トラ

    栗農家さんの山に丸太を引き取りに軽トラックで。

    僕の場合は中道と言いますかね、以前「軽トラ」のお話の時に触れましたが、栗農家の方や、山林や雑木林を所有しておられる方、製材所を経営なさっている方などから、間伐材や廃材を譲っていただいたりして、お金をかけずに揃えています。

    家の庭先に薪を積み上げていると、「自分の所は使わないけれど、おたくは必要なんでしょ」とばかりにわざわざ丸太を運んでくださる親切な方もいらっしゃったりして、とても助かることもあります。

    その他にも、街路樹や学校などの公共の場における樹木の伐採現場などに偶然通りかかった時にね、

    「どうもこんにちわ〜。いや〜唐突ですが我が家では薪ストーブを使っておりましてね、もしも捨てられるものであれば譲って頂けないかと。もちろん自分で運びますので〜」的なアプローチをかけたりしています。

    積み上げられた薪

    これだけ薪が揃うと安心感あります。

    そしたら逆に「あー、もうどんどん持ってって!なんならサイズ言ってくれれば、その大きさに切っておくから」ぐらいのベストアンサーを引き出すことに成功したりすることもありますよ、まあ希なケースですけど。

    とにかくそうしたありがたいご縁と、ストリートにおける偶然の2パターンを駆使することによって、なんとか毎年の薪をね、確保しているところなのです、はい。

    薪割りは斧を振るってコツコツと

    それから薪割り。これは僕においてはいつも実にシンプルに進めています。高品質な電動薪割り機なんかもありますが、極力人力で遂行するのが基本姿勢です。流石にチェーンソーはエンジン式のものを使いますけれど。

    薪割り

    集めた枝などをストーブのサイズに合わせてカット。

    道具はほとんどホームセンターで揃えたセカンドレイト、いわば二流ものですが、問題なく使えていますよ。30ccのエコーのエンジンチェーンソーで適度な大きさに切り揃えます。そして、いざ割る作業はほとんどの場合、コメリで買った7,000円の「和斧」をひたすら振り下ろしています。体力づくり、そして筋力トレーニングも兼ねていますので、まさに一挙両得。

    チェンソー

    チェーンソーは目立てを上手くやれるようになれば歯も長持ちします。

    ナチュラリストのカリスマ、かのターシャ・デューダーも、90歳を超えてなお斧を振るったそうです。だから僕はこう考えます。
    「人生において斧を振るう時間を持てるものは、成功者と呼ぶにふさわしい」と、つってね。
    斧が入らない硬いものには、油圧式の薪割り機を使うこともありますが、最近はほとんどその出番はありません。というのも薪割りのタイミングをだいぶ心得てきたからです。

    薪割りの様子

    斧を振るう東田さん。

    切り出して間もない、水分を多く含む重たい木ほど、斧が入りやすいのですね。水分が抜けて硬く乾燥したものは斧が入りにくい。薪になる丸太などの木材をゲットしたら、なるべく早めに処置することが肝心なようです。

    丸太の中でも、枝分かれにさし掛かっている部分なんかも、実に割れにくい。そのようなタイプの部位は、別の場所で乾燥させて、翌年の焚き火用として使っています。

    太い薪

    割れづらい部位は、乾燥させて焚き火用にストック。

    晩秋や冬の薪割りなんかもう最高です。作業の傍らで、薪ストーブ用の薪になれなかったものたちを使って、焚き火をこしらえます。スノーピークのMサイズの焚き火台を使っていますが、世の中には奇特と言いますか面白い方がいらっしゃいましてね、焚き火台専用の五徳を作っている方をネットで発見し、即購入しました。五徳の上でお湯を沸かしたり、時にダッヂオーブンをのせてリゾットを作ったり、野菜を煮たり、天ぷらをしてみたりと実に楽しい。

    焚き火料理

    焚き火台で五徳を使っての料理。

    日々の暮らしの中に自前の炎がある、これ以上の贅沢を僕は知りません。そのひと時は以前なら、石油ストーブの前や電気コタツの中でじっとしていた時間だったかも。それを考えるとどれほどの違いかは、まさに「火を見るよりも明らか」と言ったところでしょうか。

    今回のおすすめアウトドアミュージック
    Charles Watson の 「Voices carry through the mist
    炎を見つめつつホットワインにシナモンパウダーを添えて飲みながら聴いてみてください。浸れます。

    東田トモヒロNEWS
    2023.2.5(SUN) GBS 9th AFTER PARTY
    ⁡2/5に開催される”GOKURAKU BANKED SLALOM @立山山麓スキー場 “の終了後、別会場にて開催します。
    4日のFree Liveでは物足りない!もっともっと2組のゲストのLiveを見ていたい!そして盛り上がりたい!!
    そんな皆様に送るSpecial Liveです。GBSの全てを味わい、余韻に浸りに来て頂ければ嬉しいです!
    もちろん、Liveのみご参加の皆様も大歓迎でお待ちしております。

    【GBS AFTER PARTY】
    ◇開催日 2023/02/05
    ⁡◇場所 M’s cloud
        富山県上市町法音寺15-5
        090-7082-2253
        @mscloud4012

    ◇料金 3,000円(1drink付き)
    ◇時間 Open 18:00〜 Start 18:30〜
    ◇出演 東田トモヒロ
        千尋with鈴木井咲
        七夕オールスターズ
        SUPER BEANS

    ライブポスター

    イベントポスター

    ライブ情報


    サブスクリプションコミュニティTSC(Tomo Surf Club)
    シンガーソングライター東田トモヒロとつくる、持続可能な音楽のコミュニティです。
    月額制のサブスクリプションで、独自の配信ライブや、インターネットラジオ配信等いくつかのオリジナルコンテンツを用意して、みなさんとコミュニケーションを図っています。ぜひご参加ください。
    https://community.camp-fire.jp/projects/view/338326

    私が書きました!
    シンガーソングライター
    東田トモヒロ

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