コンバートEVからモバイルハウスまで!古いクルマとエコで楽しむ4つの実例4
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    2023.01.30

    コンバートEVからモバイルハウスまで!古いクルマとエコで楽しむ4つの実例4

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    古いクルマを廃棄することなく再活用することだって「エコ」なはず。「バイオ燃料で脱炭素!古いランクルでも楽しめる『エコなクルマ生活』」に続き、工夫を凝らしたこだわり派のオーナーさんを紹介しよう。

    モーターに換装やリノベで自分だけの一台を!

    走行時に温室効果ガスを排出しないという意味において、EVはたしかにエコかもしれない。でも、まだ元気に走れるはずの車を廃車にしてEVの新車をじゃんじゃん生産するのは本末転倒な行為だ。ガソリンエンジンであれEVであれ、自動車を新たに作るのには多くの資源を使い、多くのCO2を排出することになるから。というわけで、ここではすでに世に出回っている中古車をエコに活用している方々の例をピックアップして紹介したい。
     
    コンバートEVは、環境負荷を気にすることなくヴィンテージカーに乗り続けたい人にオススメ。といっても製作はほとんどオーダーメイドになるので最低でも車両価格抜きで500万円以上の費用がかかる。やるなら一生モノの相棒にするつもりで。
     
    取り入れやすいのは低年式の中古車を好みのスタイルにリノベーションし、第二の人生(車生?)を歩ませることだろう。日本車に限っていえば、’90年代後半のモデルの信頼性は完成の域に達している。メンテナンスさえしっかりしていれば、じつは現在でもまだまだ実用可能だ(部品の入手に若干の難があるが)。
    発想としては古民家をリノベーションして暮らすのと同じ。現代の車と異なる個性を持った一台を永く大事に乗り続ける。そんなエコも素敵だと思う。

    CONVERT

    #2 コンバート EV

    燃費(電費)約5円/km

    クラシックな雰囲気を変えることなくEV化!

    レトロな見た目のすぐれもの!

    フォルクスワーゲン/ビートル

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    ヴィンテージカーを日常的に使用するとなると、故障の不安や部品入手の難しさ、騒音、燃費等々、さまざまな課題が浮かび上がる。その解決方法のひとつが「コンバートEV」。つまり、ルックスを変えずEVにしてしまうというもの。OZモーターズではVW ビートルに135馬力を発揮する電気モーターと日産リーフのリユース・リチウムイオンバッテリーを使い、オリジナルの良さを損なうことなくEVに。 問い合わせ先:オズモーターズ 050-3748-0202

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    言わずと知れたドイツの歴史的名車。リアには空冷水平対向四気筒エンジンに代わって電気モーターを搭載し、後輪を駆動する。現代の交通にも不足のない走行性能を実現している。

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    ちょっとした物なら収納可

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    オリジナルと同じRR(リアエンジン・リアドライブ)を採用。ボンネット内は工具などを収納できる小さなラゲッジスペースだ。

    充電方法は一般的なEVと同じ

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    充電はEV用の普通充電器・急速充電器で行なう。バッテリーは12kWhが標準だが、大容量のものにアップグレードも可能。

    走るときは「D」に入れるだけ

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    オリジナルと大きく異なるのがインパネに設置されたダイヤル式シフトセレクター。EVなので走行時にギアチェンジをする必要はない。

    クラシックビートルそのもの

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    インテリアの全体的な意匠は限りなく元のままなのがうれしい。リアシートの背面に日産リーフのリユース・バッテリーが収められる。

    ※撮影/高柳 健

    RENOVATION

    #3 中古車リノベーション

    堀内一馬さん(47歳)

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    トレッキングやキャンプ、オートバイなどのアクティビティを嗜む。ホンダ CT110を愛好し、休日には500㎞以上の距離を1日で走ってしまうことも。

    古い車を再生して13年間愛用!

    日産/セドリック ワゴン

    「良いものを永く使うことに勝るエコはなし」という信条に従い、約80万円の中古を購入。そこから自分好みの色(祖母が毎日飲んでたミルクコーヒーの色)でペイントし、木目調のデカールで仕上げた。塗装だけでも60万円ほど掛かっているが、個性的なクルマを新車より遥かに安価に入手した。購入から13年経っても大きな故障はない。

    一度、息子さんがぶつけてご覧のような姿に。普通ならば廃車にするところだが堀内さんは約100万円を投じて元どおりに復元した。

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    本モデルは’83年に登場。堀内さんの愛車は’97年式だが、ベンチシートとコラムシフトを採用する内装は年式以上にクラシックだ。

    SCRAP WOOD

    #4 廃材モバイルハウス

    制作費 約30万円

    サステイナブルなモバイルハウスを自作

    有村博勝さん(66歳)

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    日本有数のパーマカルチャー(持続可能な暮らしのデザイン)の実践者で、全国をキャラバンしながら講演やワークショップを行なう。沖縄出身、愛称は「あ~り~」。

    日産/ダットサン ピックアップ

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    ピックアップトラックの荷台に搭載できる三角屋根のキャンパーシェルをDIY。このクルマは、東日本大震災でのボランティア活動の教訓から、オフグリッドな「動くおうち」をイメージして2015年に作ったもの。材料のほとんどは廃材や廃建具を利用し、屋根には太陽光パネルを設置。制作期間は約2か月。

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    製作テーマは「動く非常持出袋」。エネルギーを完全自給し、全体の80%ほどが廃材でできている。

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    沖縄県恩納村の拠点で廃材アーティストとして活動しつつ、年2~3か月は愛車と共に全国を旅する。

     

    SOLAR

    #5 ソーラーキッチンカー

    燃料費 0円

    移動も調理も太陽光エネルギーで!

    かのう さちあさん(56歳)

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    無農薬栽培の米や野菜による料理が自慢の「幸屋」店主。兵庫・芦屋に店舗を構えるほか、キッチンカーでクレープの販売、ミュージシャンとしても活動している。

    三菱/ミニキャブ ミーブトラック

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    市販のEV軽トラを太陽光エネルギーだけで動くキッチンカーにDIY。神戸のオフィス街ででき立ての料理を提供している。車体は軽天材とプラダンなどで軽量に仕上げてあり、車両の壁面と屋根には計2,400Wの太陽光パネルを設置。自宅にも太陽光パネルを設置して夜間に充電を行ない、1日約80㎞の航続距離を実現する。

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    太陽光エネルギーだけを使って地元神戸から福島県まで炊き出しに行なったこともある。

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    自宅の屋根にDIYで設置した8,000Wの太陽光パネル。ここで貯めた電力もキッチンカーで活用。

     

    ※構成/佐藤旅宇

    (BE-PAL 2023年1月号より)

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