キャンプとバイクは、近年のアウトドアブームの火つけ役。
そして、キャンプとツーリングを一緒に楽しむ、通称キャンプツーリングの需要も高まってきています。
しかし、バイクでのキャンプは「ハードルが高そう」「どのような準備をしたらいいかわからない」「めんどくさそう」といった声もよく耳にします。
今回は、キャンプツーリングを始めたいと考えている方向けに、キャンプツーリングを楽しむためのコツを3つご紹介します。
コツ1.キャンプとツーリングの優先度を考える!
キャンプツーリングの楽しみ方は、大きく2つのパターンに分かれます。
- ツーリングがメインでキャンプは宿泊手段
- キャンプがメインでツーリングは移動手段
キャンプツーリングをする目的は様々ですが、キャンプとツーリングは元々独立したアウトドアです。
慣れないうちから両方とも完璧にこなそうとすると、身体的にも精神的にも疲れます。
計画や事前準備をする際などは特に、それぞれの優先度を決めておくとスムーズに行うことができるでしょう。
例として、上記2パターンそれぞれの道具選びをご紹介します。
ツーリングがメインの場合
ツーリングがメインの時は各地の観光スポットを巡ることなどが想定されるため、キャンプ場での滞在時間は短い想定で道具を選びます。
つまりこの場合、キャンプ道具は本当に必要なものに絞ることが非常に重要となるのです。道具が少ないほど片付けの時間が短く済み、ツーリング時間を長く確保できてスムーズだからです。
このようにして考えた場合、ツーリングがメインのキャンプツーリングで必要最低限の道具は、テント・マット・寝袋・椅子・テーブル・バーナー・ガス・クッカー・LEDランタンだと筆者は考えています。
キャンプがメインの場合
キャンプがメインのキャンプツーリングでは、キャンプ場での時間を充実させるため、必要最低限の道具にプラスして快適にするための道具を持っていきます。
筆者はいつも、焚き火台や、燃焼式ランタンをプラスしています。
焚き火やお気に入りのランタンを眺めながら過ごす時間は、まさに至福のひと時です。
クッカーなどをプラスして、本格的に料理をすることも楽しみ方の一つとしておすすめです。
バイクへの積載容量は限られているので、クッカーを選ぶ際はできるだけスタッキング(重ねて収納)できるものを選ぶといいでしょう。
コツ2.シートバッグへの収納方法を工夫する!
バイクに荷物を積む際は、キャンプツーリング専用のシートバッグやトップケース・サイドパニアケースなどを使用して、できるだけコンパクトにまとめるよう工夫しましょう。
基本的に重い荷物は下部に、柔らかい荷物は前面部に入れるようにしておくと、バイク積載時に荷物の重心が安定します。
また、意識すべきは「頻繁に取り出すものは上部か側面に収納する」ことです。
キャンプツーリング専用のシートバッグは上部だけでなく、側面からも開閉できるようになっています。
レインウェアや温泉に入った後の着替えなどは、すぐ取り出せるように側面に入れておくと便利です。
また、食材などの買い物をした時にもすぐにそれらをしまえるよう、側面のスペースは空けておくのがおすすめです。
万が一キャンプ道具のみでバッグ内が一杯になってしまった場合は、拡張機能を使って積載量を増やすことが可能な商品もあります。
最初のうちはどうしても荷物が多くなってしまいますが、回数を重ねるごとに必要なものとそうでないものの取捨選択ができるようになります。
コツ3.常に逆算しながら行動する!
設営よりも撤収に時間がかかる
キャンプツーリングでは、設営が30分で完了した場合、撤収は最短でも1.5倍、つまり45分はかかると想定しましょう。
車内に道具を積めればひとまずOKとなる車とは違い、バイクは事前準備の時と同様の積載をする必要があります。
例えばテントなどの重い道具をシートバッグの上部に収納してしまうと、バイク走行時のブレーキでシートバッグが前にずれてしまい、運転に影響を与える可能性があり危険です。
ツーリングを安全に行うために、時間がかかってもバイクの収納と積載は慎重に行うようにしましょう。
天候による時間ロスを考慮
ツーリング中に雨が降った場合、レインウェアを着たり荷物にレインカバーをかけたりする時間が発生します。
そうなると時間が余計にかかり、予定が後ろ倒しになることがよくあります。
場合によっては、予定を割愛して進めていかなければならない可能性がある、ということは予め知っておきましょう。
キャンプ後のツーリングはこまめに休憩を取る
キャンプ場でゆっくり休んだつもりでも、慣れるまではキャンプで疲れがむしろ溜まってしまうこともあります。
帰りの運転に影響が出る可能性もあるので、運転時は1時間ごとに休憩をとる、など休憩のルールを決めておくと身体的にも精神的にも楽になります。
また、長期間でキャンプツーリングをする際は、キャンプだけでなくホテルでゆっくり疲れを取る日を設けておくとより楽しめるのでおすすめです。
限られた条件下で目一杯楽しもう!
キャンプツーリングは他のアウトドアに比べ、不便な要素が多いです。
ツーリング中は常に生身で全身に空気抵抗を受けて移動をしますし、キャンプではバイクに積めるだけの最低限の荷物で過ごす必要があります。
ただ、そういった不便を楽しむこと自体がキャンプツーリングの魅力です。
キャンプ道具・積載方法などを工夫して、自分なりのスタイルを見つけていきましょう!