雨でもキャンプは楽しめる!理由を解説
雨天時は服・持ち物がぬれる上、視界や足元も悪く、キャンプを中止する人が多くいます。しかし、雨キャンプならではのメリットを把握し、楽しむのも一案です。まずは、雨キャンプが楽しめる理由について見ていきましょう。
雨キャンプならではのメリット
静かな環境で過ごせる
雨が降ると、キャンプの予定をキャンセルする人が多いので、キャンプ場は晴天の日よりも空いているケースがほとんどです。周囲に人が少ない、落ち着いた環境で静かに過ごせるでしょう。
また地面や木々、テントを打つ雨音は、人の声・雑音をかき消します。雨音にはリラックス効果が期待でき、のんびりと癒やしの時間を過ごせる点がメリットです。
キャンプの経験値が上がる
雨天の中テントを設営するには、設営場所・順序を考えたり、テント・タープに水がたまらないようにしたりと、さまざまな工夫が必要です。
設営だけでなく撤収・アフターケアも、効率的かつていねいに行わなければなりません。晴天時ではできない経験をすることで、キャンパーとしてスキルアップできるでしょう。
また、雨天のキャンプをあえて楽しむためにキャンプ場を訪れる、ベテランキャンパーのテクニックを学べる可能性もあります。タープの張り方・雨の日ならではの工夫など、キャンプ慣れしている人から発見できることはたくさんあるでしょう。
雨キャンプの楽しみ方【子連れ編】
雨キャンプは、普段家の中で動画鑑賞・ゲームなどをして過ごす子どもに、外遊びを教える絶好の機会です。いつもはできない遊びを一緒にしながら、子どもとの仲を深めてみてはいかがでしょうか。
子どもと楽しむ3つのアイディア
雨を楽しむ・生き物を探す
タープ・テント内から雨が降る様子を眺めたり、雨音に耳を傾けたりしてみましょう。雨に触れてみるのもおすすめです。五感で雨を楽しむことは、子どもにとって楽しい遊びになります。
また、雨の中を散歩したり、生き物を探してみたりするのもよい遊び方です。カエル・カタツムリなど、晴天のときは隠れている生き物を一緒に探せば、子どもも夢中になるでしょう。
普段の生活ではあまり見ることのない、茂みの中・葉の裏側まで観察するのがポイントです。
雨で割れない?シャボン玉遊び
子どもと雨キャンプに行くときは、シャボン玉で遊ぶのも一つのアイデアです。「雨の中でシャボン玉?」と思う人もいるかもしれませんが、実は雨が降っているとシャボン玉は割れにくく、遠くまで飛びやすいのです。
シャボン玉は水分が蒸発したり、空気中に浮遊しているホコリに当たったりすることで、割れてしまいます。しかし、空気中に湿気が多く含まれている雨キャンプは、水分が蒸発しにくい上、ホコリが少ない環境のため、シャボン玉が割れにくいというわけです。
晴れているときのシャボン玉とどう違うか、子どもと一緒に比べてみるのも楽しいでしょう。
泥んこ遊び・おままごと
普段なら服や体が汚れてしまうので、子どもにあまり触れてほしくない泥ですが、雨キャンプのときは楽しく遊べるツールになります。水たまりに足を入れたり泥を手で触ってみたりと、泥んこ遊びをすればその感触に子どもも夢中になるでしょう。
泥水をすくってみたり、泥をこねて団子を作ったりして、おままごと遊びをさせるのもおすすめです。子どもは自由な発想で、泥んこ遊びを楽しむでしょう。
子どもがぬれたり汚れたりしてもよいように、タオル・着替えを多く用意しておくのがポイントです。子どもが体を冷やさないよう、注意しながら遊ばせましょう。
雨キャンプの楽しみ方【大人同士・ソロ編】
大人同士のグループでもソロでも、雨キャンプを楽しむ方法があります。晴天時よりも静かな雨キャンプで、雨音を聞きながらゆったりとした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
大人同士やソロで満喫する3つのアイディア
読書・ゲームで贅沢な時間を過ごす
雨キャンプでは、タープ下・テント内で雨音を楽しみながら、趣味に没頭するのがおすすめです。例えば、普段室内で楽しんでいる読書を、苦労して準備したタープ・テント内で楽しめば、より贅沢な時間を過ごせるでしょう。
家族や仲間と過ごしているなら、トランプなどのカードゲームやボードゲームなどで盛り上がるのもよい方法です。プロジェクターとスクリーンを持っている場合、映画鑑賞をするのもよいでしょう。
料理でゆっくり過ごす
雨キャンプのときは晴天時に比べて、料理に多くの時間がかけられます。タープに降り込んでこない程度の雨量なら、タープ下で料理をゆっくり楽しむのもおすすめです。
ダッチオーブン・ガスコンロがある場合は、晴天時のキャンプではなかなか挑戦しにくい、時間がかかる煮込み料理に挑戦するのもよいでしょう。
ソロキャンプなら雨の風景と料理を楽しみながら、ゆっくり過ごせます。グループの場合は、じっくり語り合う時間を持てるでしょう。
釣りを楽しむ
雨キャンプでは、ウォーターアクティビティを楽しむのも一案です。特に釣りは、周囲に人が少なく静かな上、雨音・水の濁りで魚が釣れやすくなるといわれています。ただし、天候・川の状況を事前に確認することが必須です。雨キャンプを楽しむためにも、安全には十分に配慮しましょう。
雨キャンプを楽しむために知っておきたいこと
雨キャンプをするときは、濡れることを前提に考えて準備する必要があります。持ち物やテントの設営・撤収時のコツについて、把握しておきましょう。
雨キャンプに行く前に確認しておきたいポイント
雨キャンプの必需品
晴天時のキャンプに比べて、雨キャンプでは用意するアイテムが多くなります。快適に過ごすためには欠かせないので、抜かりなく準備しましょう。
- タープ:人・荷物をぬらさないために必要
- 30cm以上の長いペグ:地面がぬかるみ、通常の長さだと抜けやすいため
- ブルーシート:地面に敷いて荷物置き場にするときや、ぬれた荷物を車に積むときに
- ビニール袋・防水バッグ:ぬれた荷物を入れる。70Lほどのサイズが便利
- レインウェア・レインシューズ・傘などの雨具:体をできるだけぬらさないように
- タオル・雑巾:ぬれた荷物・体を拭くほか、さまざまな用途に
- 着替え・防寒具:雨キャンプは体が冷えやすいので夏でも必要
- 照明器具:雨だと視界が悪いため、晴天時より多めに準備
- ガスコンロ・バーナー:長時間料理するときや、湿気で炭が着火しにくいときに
特に、子どもが一緒の場合は、タオル・着替え・防寒具を多めに用意すると安心です。
雨キャンプのテント設営・撤収のコツ
テントの設営場所は、増水する恐れがある川岸サイトを避け、水はけのよい砂利・芝生のサイトを選びましょう。事前に、警報や注意報が出ていないか、確認しておくことも大切です。ゲリラ的に雨が強くなった場合、弱まってから設営を始めます。
テントよりもタープを先に設営し、雨をしのげる作業空間を確保するのがコツです。テント設営時は、出入り口とタープを連結させましょう。タープ・テントに水がたまらないよう、ポールを1カ所短くして傾斜をつけておきます。
また、雨キャンプ時の地面は、ペグが抜けやすくなっています。30cm以上の長いペグを使って、しっかり固定するのがポイントです。
撤収時は、テントを大雑把でよいのでサッとたたみ、最後にタープを同様にたたんで、ブルーシートに包みます。タープが最後なのは、設営時同様、作業スペースを確保しておくためです。
まとめ
雨天時のキャンプは晴天時に比べて、荷物や体がぬれたり、用意するものが多かったりと、面倒だと感じるかもしれません。しかし、キャンプ場は空いていることが多く、また雨音を聞きながら静かに過ごせるなどメリットもあります。
子連れや大人同士のグループ・ソロキャンプでも、コツさえつかめば、晴天時とは一味違う贅沢な時間を過ごせるでしょう。
キャンプを予定している日が雨の予報でも、キャンセルせずに、雨キャンプを楽しんでみてはいかがでしょうか。