卒園式シーズンに入る3月、千葉県の保育園では卒園課題が行われました。自然の中での卒園課題は、今まで感じて、学んで、そして出来るようになった身体の動きを総動員して取り組む。彼らが今回挑戦するミッションは3つ。
1:地図を見て目的地へ向かう
2:途中のポイントで課題に挑戦する
3:好きなところでお弁当を食べる
この3つをチームで無事にクリアすることが出来たら今年度の自然遊びは無事に終了というわけだ。
今まで好き放題森の中で暴れてきた彼らは、喧嘩もしたし、深い側溝にも落ちたし、捕まえた虫に鼻をひっかかれるくらい近くで観察したし…。とにかく沢山のドラマを見させてくれた子供達だ。僕は課題の難度をかなり引き上げて彼らに挑戦状を叩きつけた。
スタートと同時に、彼らは小さな丸になって集まって作戦会議を始めた。話しを聞いてみると、「絶対にできる!」「頑張ろう!」という声が飛び交っていた。建設的な話しではなく、士気を上げるための会話から始めるのも確かに悪くない。
スタート直後の作戦会議。みんなで目的を共有するこの時間がとっても重要なのだ。
各チームは地図を読み、目的地の確認をしたら出発だ。みなぎるポジティブな力が離れて見ていてもわかる。森の中には僕らの思いを沢山込めた課題がちりばめられている。子供達はその課題を見つける度に駆けより、字を読める人が読み、課題を理解して取り組み始める。
地図を見ながらコースの確認。「俺ここ知ってる!」「私も!」と言う声が漏れ聞こえる。地図が読めている証拠だ。
取り組む課題は、探し物や竹登りなど、子供達全員の得意不得意を入れ込んだ。子供達みんながキラリと光る瞬間が出ることを望んでの課題設定。これがこういったプログラムを行う上で最も重要なポイントだ。
課題に取り組む子供達。いつもは控えめの子供が先頭に来て、問題を音読はじめる。
森の中で子供達の声を聞いていると、いつも以上に対立が生まれ、笑い声が聞こえている様子。これらは全て成長の証拠だ。
地元の方が、急遽頑張っている子供達のために課題クリア後のご褒美を持ってきてくれた。
楽しみにしていた弁当タイム
でも早く出発したいのでおむすびを無理矢理口の中に詰め込む
永遠の定番。オレンジの口。
こういうのを見ると安心する。
最後の難関は竹登り。いつもはとっても苦手なのに、今日という時間がいつもよりも上に上れた子供もいた。
ゴール地点に帰って子供達の顔は、「達成感の塊を顔で表現するとこういう顔になるんだなあ」という顔をしていた。素晴らしく充実した表情だ。
今年度も沢山楽しませてもらいました。お前達!小学校に行ってものびのびと遊ぶんだぞ!ありがとう。