シェルターの次は、森の中に木造の小屋を作ること
2022年末。さばいどる かほなんは、チェーンソウを持ち、新たなるベースの木を切りはじめた。
全国へ広がる森林レンタルシステム「forenta」
かほなんのベースは、岐阜県東白川村にある。2020年11月から森林レンタルシステムとしてスタートした「forenta」内。これまでかほなんは、アドバイザーとして、forentaの1区画を開拓しながら、アウトドアで修行する様子をYouTubeなどで紹介してきた。そして、昨年秋から、今まで使ってきたベースはそのままに、新たな区画の開拓をスタートしたという。
かほなんが使用するforenta-GIFUは、名古屋の中心部からクルマで2時間弱という交通至便な場所にある。このエリアの1区画の利用料は、1年間7万円以下。約200~300坪の林間を自由に使えるとあって、開業当初の9区画はすぐに定員に。運営会社の山共は、さらに区画を増やし続けてきたが、現在は77ある区画のすべてがふさがっているそうだ。
それどころかforentaは、北海道から福岡まで全国9道府県に広がり、森で自由に過ごしたいアウトドア好きの遊び場として親しまれている。
新しい小屋作りがスタート!杭だって自分で作る
そんなforentaで、かほなんが新たに開拓するベースにお邪魔した。
「以前の区画では、丸太で柱を組み、ODシートを被せて囲ったシェルターを作り、そこでキャンプをしたり、様々な作業をしていました。無人島21日間チャレンジの前に、シェルターの作り方や強度を試すことができたのは、よかったです。今回は新たな区画に、木を使って小屋を建てる予定です」
2022年秋ごろからライブ活動も復活。全国各地でのテレビやイベント出演のため忙しく過ごすかほなん。ようやく仕事が落ち着いた2022年末に、小屋作りをスタートさせた。
「今回も、植林されたエリアにある木を、許可を得て切っています。最初に、小屋のベースとなるウッドデッキを作りました。基礎の部分には切り株の根本と、ここで倒した丸太で作った杭状のものを使っています」
あらかじめウッドデッキの高さとして使いやすい長さを残して木を切った。切り倒された木は、短くして先を鉛筆のようにとがらせ、それを地面に打ち込んで基礎にしたという。
「基礎に使った切り株は2本。ほんとは3本使いたかったんですけど、丁度いい場所に木がなかったので。作業をしていると、地中に大きな岩があったりして、それを除けるように工夫しました。基礎となる柱を立てて、その上に角材を載せてベースを作り、さらに板を載せて釘を打てばデッキのできあがりです。これ、1日で作っちゃいました」
地元産の木材にこだわる
もはや大工さん?と思わせるほどの仕事の速さだ。続いて使用した材料について教えてくれた。
「デッキの部分は、ここを運営している山共さんの本業が林業なので、そこで製材してもらいました。このエリアで伐採した木なので、材料はオール東白川製です。小屋の上物は、まだ決めてないけど、ホームセンターでコンパネなどを買ってきて、壁を貼って、天井をつけようと思ってます」
すべては無人島を買って暮らす日のために
ではなぜ今回は小屋を作ることにしたのだろうか?
「ちょっとした家みたいなものを作ってみたかったんです。先々の無人島生活に向けて家作りをちょっとずつ体験しておくためです。ここで家作りの経験を積みながら小屋を建てて、楽しく使う。楽しみです!」
テントやハンモックを使ったキャンプから、自らが作ったシェルターへとステップアップし、今度は小屋作りに挑戦するかほなん。果たしてどんな秘密基地ができあがるのか、楽しみでならない。
取材協力/forenta https://www.forenta.net/
(取材・構成/yamabon)