ヘルシー志向の高まりから、プラントベースの代替食品が増えています。代替ミートとして登場し、進化を続ける大豆ミートは多くのみなさんの知るところとなっていますが、最近では代替チーズにも注目が集まっています。
チーズ好きもきっと満足できる、進化した「スティリーノ」を発表会で試食してきました。
チーズ代替素材「スティリーノ」とは
乳脂肪の代わりに植物油脂を使ったスティリーノ
スティリーノは、プラントベースフードのリーディングカンパニーである「マリンフード」が、2007年に開発したチーズ代替素材です。チーズの主成分である乳脂肪の代わりに植物油脂が使われているため、通常のナチュラルチーズと比較してコレステロールが大幅にカットされています。
また、植物油脂は、乳脂肪に比べ価格の上昇率が低く、原料の高騰に左右されにくいという特徴も。つまり、安定した価格で手に入る、低コレステロールのヘルシーな注目食材といえるのです。
2007年のデビューから改良を重ね、種類も増えていますが、今回、従来のスティリーノより風味を向上させることでさらにおいしく、コレステロール値もさらにカットして、ヘルシーにパワーアップした新製品が誕生しました。「コレステロール 98%オフヘルシーシュレッド」、「コレステロール 98%オフとろけるヘルシースライス」、「とろ~りとろけるゴーダチーズブレンド」、「モッツァリーノブレンド」、「ミルクを食べるキャンディチーズブレンド プレーン/カマンベール入り」の5種類16品。植物由来でヴィーガンにも対応しているタイプや、チーズが配合されたタイプまで幅広いラインナップです。
特徴は冷めても柔らかい食感
スティリーノの特徴のひとつが、冷めても柔らかい食感が持続するところ。また、よりチーズに近づけるために原材料の配合比率を調整するなど改良を重ねた結果、コレステロールカット率の上昇にも成功したそう。
「コレステロール 98%オフヘルシーシュレッド」と従来品を比べて、おいしい、好ましいと思う順に、1~3位の順位をつけてもらうアンケートをマリンフードが行ったところ、98%オフの新製品が1位、95%オフが2位、97%オフのタイプが3位という結果に。どれも95%以上のコレステロールカット率のため差は出ないのかと思いましたが、新製品はコレステロールカットだけでなく、風味など、全体的によりチーズに近づいた味になっているようです。
スティリーノのみトッピングしたピザを試食
スティリーノの味がストレートに伝わるようにと、発表会で試食として提供されたのが、コレステロール 98%オフヘルシーシュレッドのみがトッピングされたピザ。ほかの具材に惑わされることなく、味見ができます。
ひと口食べた筆者の感想は、あと味がすっきりしたチーズだということ。
脂っこいものが苦手な人なら、こちらのほうが好きかもしれません。2切れ試食できたので、少しの時間差で食べてみましたが、確かに冷めても柔らかさはほぼ変わりませんでした。また、チーズらしい伸びもあります。
料理家のあみんさんによる「モッツァリーノブレンド」を使用したオリジナルレシピも公開されました。
レシピを考案するにあたって試してみたところ、「どこがチーズと違うのかわからないくらいのフレーバーでした。子どもたちに作ったら、いつものチーズよりおいしいと好評でした」と、あみんさん。育ち盛りの3人の子どもを育てるあみんさんのレシピは、とっても手軽ですぐに真似したくなります。
あみんさんオリジナルレシピ「鶏むね肉のチーズ風焼き」
【材料】(1人前)
モッツァリーノブレンド 100g
鶏むね肉 1枚(200g程度)
オリーブオイル 適量
黒胡椒 適量
塩 適量
【作り方】
1.鶏むね肉は皮を取り7~8ミリ幅のそぎ切りにする。
2.1をトレーにのせ、オリーブオイルを全体にかける。
3.2に塩と黒胡椒をかけ、モッツァリーノブレンドをのせる。
4.オーブントースター(1000W)で10~15分程度焼く。
とっても簡単ですね。オーブントースターとありますが、アウトドアならダッチオーブンや、火加減に気をつけながらメスティンで代用もできそうです。
とっても手の込んだ料理に見えるのもうれしいところ。「スティリーノだよ」と言われなければ、チーズと思って食べてしまいそう。家族の健康が気になるときは、何も言わずにスティリーノを使って調理するのもいいかもしれませんね。
スティリーノは、ギリシャ語のステノ(未来の)とティリ(チーズ)から命名。すでに、チーズと遜色のないレベルではありますが、今後も改良・開発を続けていくそうです。
地球環境への配慮や健康志向の高まりで、スティリーノのシェアはこれからどんどん高まっていくかもしれませんね。
マリンフード
https://www.marinfood.co.jp/