キャンプスタイルの多様化に伴い、急増中なのが自分で買った山や借りた土地、支援者から募った資金でのキャンプ場の開設。小規模ながら、オーナーの独創性が光る唯一無二の存在となっている。ここではそんなキャンプ場を6つご紹介しよう。
7,500坪の土地を開拓中!
Camp Site 晴好雨喜
モデル料金 5,000円〜
住所:北海道札幌市南区定山渓937
HP:https://www.seicouki.com
営業:通年(水曜休、冬季は原則週末のみ)
予約:随時
テントサイト:17
札幌市中心部から車で30分の好立地。2020年に支笏洞爺国立公園内の土地を取得したオーナー夫婦が自ら開拓した。サイトは森の中でプライベートキャンプが楽しめる空間、広々としたフリーサイト、シラカバ林がさわやかなオートサイトの3つ。2021年のオープン以降も整地を続けていて、訪れる度に新しい発見がある。今後はドッグランやソロサイトを設置する計画も。
駐車場、トイレから近い芝生のフリーサイト。利用上限組数は4〜5組。
徒歩圏内にラフティングなどが楽しめる定山渓がある。
静かさを楽しめる女性専用キャンプ場
笑う ふくろう
モデル料金(ソロ)3,000円〜
住所:栃木県那須郡那須町湯本743
HP:https://warau-fukuro.jimdosite.com/
営業:3〜12月(水曜休、GW、夏季は営業)
予約:3か月前より
テントサイト:16(駐車場は10台)
オーナーである冨澤美弥さんのご両親は1958年に開拓者として那須高原に移住。牧草地に育て上げたものの長く放置されていた土地を冨澤さんが引き継ぎ、キャンプ場に。利用は女性か男女デュオのみに限定(子供不可)。「豊富な草花があり、野鳥が飛び交う場所をなくしたくない思いから踏み切りました。女性がアウトドアを楽しむ後押しになればと思っています」
すべて区画サイトでおすすめの場所にウッドデッキを設置している。
牧場時代から植えられた草木や自生した植物が満載。
秘境感漂う広大なフィールド
野営&ブッシュクラフト野営人
モデル料金(ソロ)2,500円〜
住所:千葉県富津市志駒434
電話:090-4660-3330
営業:通年
予約:1か月前より
テントサイト:10
設置箇所を自由に選べるフリー野営サイト。秘境感漂う広大なフィールドになっていて、利用者は自分のスタイルに合った場所にテントを張っていい。場内に落ちている木や落ち葉は利用OKで、焚き付けやトライポッドを作ったりと、ブッシュクラフトが楽しめる。温水洗浄便座付きトイレやシャワー完備なのもうれしい。現在プレオープン中で、正式オープンは今春から。
サイトは川に面している。落ちている木などを利用してタープを張ってもいい。
シーズンにはホタルが見られる。
完全オフグリッドの循環型キャンプ場
magichour.camp
モデル料金(ソロ)11,000円〜
住所:静岡県静岡市清水区由比入山
電話:090-9206-5788
営業:通年(不定休)
予約:3か月前より
テントサイト:5
地図には載らない秘密のキャンプ場。1区画10人までの5区画限定にしている。区画内ならテントは何張りでもOK。水は雨水を利用し、コンポストトイレ、明かりはソーラーライトと完全オフグリッドだ。希望者には10ℓの湧き水を用意。オーナーの打越文彦さんは就農し、自然から学びながら、その偉大さが伝わるキャンプ場を目指す。
敷地内には電線がなく、マジックアワーの美しさ、天然プラネタリウムが楽しめる。
富士山、駿河湾、伊豆半島が眺められる。
伐採した木はすべてキャンプ場内で使用
Hawk Nest Family Village
モデル料金 5,000円〜
住所:広島県江田島市江田島町切串4-18-1
HP:https://hawknestvillage.jp
営業:通年
予約:2か月前より
テントサイト:9
広島港からフェリーで30分の江田島にあり、日中は瀬戸内海、夜は広島湾の夜景を眺望できる。自生していた樹木を木陰としてレイアウトしながらサイトを造成。伐採した木材は手作りの柵や迷路などに活かし、子供が楽しめる空間に。エコな場内の排水はすべてバイオ式浄化槽を利用しているほか、太陽光と蓄電池も取り入れて環境負荷を最大限軽減している。
瀬戸内海を見下ろす高台。地面はふわふわなウッドチップ。
事務棟兼住居には太陽光発電や蓄電池などを設置している。
ソロ専用の大人が集う場所
いぶすき焚き火の森 ソロキャンプ場
モデル料金(ソロ)2,500円〜
住所:鹿児島県指宿市東方532-2
メール:yousan1009@gmail.com
営業:通年(火・水曜休。季節で変動あり)
予約:2か月前より
テントサイト:20
ソロまたは男女デュオ限定(子供は小学生以上)。オーナーの上原達也さんがソロでバイク旅をしたときに「ソロキャンパーが静かにゆっくり過ごせる場所があれば……」と感じたことから開業した。「静寂」をキャンプに求めている人にとってはピッタリの空間。場内に上原さんが手打ちする蕎麦店もある。近くに公衆温泉が14軒あるのも魅力だ。
6,000㎡の敷地は、山の稜線をそのまま利用した高低差がある場所だ。
女性ソロ利用も多い。トイレは清潔で冬は温水も利用できる。
※この特集のモデル料金とは大人2名+子供2名で1泊する際の目安です。ただし、(ソロ)と表記があるものは大人1名1泊の料金です(ともに税込み)。
※構成/中山夏美
(BE-PAL 2023年3月号より)