普遍的なデザインを踏襲
アメリカを代表するキャンピングカーに「エアストリーム」があります。みなさんも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。このエアストリームは1931年に同社のオーナー・デザイナーであるワーリー・バイアム氏が「現代の幌馬車」として考案・設計・開発したのがスタート。その後、飛行機からヒントを得た流線形のフォルムや使いやすさで人気を博していきました。
1936年以来、アルミの外装をリベットで留めるというスタイルを一貫。当時と大きく変わらないデザインはレトロ感があるだけでなく、その時代にしては斬新であったことを裏付けているのがよくわかります。現在でも母国アメリカはもちろん、海外でもエアストリームの知名度の高さは計り知れません。
そんなエアストリームを日本で扱っているのが「エアストリームジャパン」。代表の田中孝一社長は1994年に渡米しエアストリームの正規代理店になり、過去5回の海外部門トップディーラー賞を受賞。2023年、正規販売店として29年目を迎えました。
今回はそんなエアストリームの2023年モデル「フライングクラウド23FB Twin」を紹介していきたいと思います。
安全性や使いやすさなど日本仕様ならではの装備
現在、日本で正規に買うことができるモデルは30フィート(9.14m)を超す王道モデルの「クラシック」をはじめ、「グローブトロッター」「インターナショナル」など別荘や店舗などの定置向けのモデル以外に、「フライングクラウド」や「キャラベル」、「バンビ」に「ベースキャンプ」など、ナンバーを取得し公道を走行できるモデルが存在します。
フライングクラウドシリーズはナンバーを取得できるモデルの中で国内最高峰となる位置付け。もちろん日本の車検に適合し、日本向け車両として専用の製造ラインで北米生産されています。
フライングクラウドシリーズの魅力といえば、車内レイアウトが多数用意されていること。このフロントベッドレイアウトの「FB」に関していうと横向きのクイーンベッドモデルのほか、2023年モデルから新たに縦向きのツインベッドモデルが追加されるようになりました。日本ではキャンピングカーにツインベッドのニーズも高いので、まさに朗報といえます。
それでは室内を見ていきましょう。室内レイアウトは中央にコの字のソファを配したリビングとキッチン、後方にシャワーとトイレ&洗面所を振り分け。ホワイトを基調にグレーをアクセントに置いた配色はモダンかつ清潔感があり高級ホテルのよう。
リア寄りのエントランスから前方のベッドルームまでの動線がしっかりと確保され、キッチンでの調理スペースも広々。上部収納庫以外に寝室とダイネットにクローゼットが備わり、家族でも余裕の容量。全長7240㎜ということもあり、広さは十分。居心地も含め長期滞在でもゆったりできるのはもちろん、高級なインテリアによるエアストリームならではの空間は、ほかのモデルではなかなか味わえないものとなっています。
レトロな外観に最新技術を投入
普遍的な外観に加え、中身はというと最新の機器を搭載。キッチンはアメリカンモデルらしい3口コンロを備え、その横には家庭用と同じような大型1ウェイ冷蔵庫を家具内にビルドイン。調理台も広々としていて調理がしやすく、さらにオーブンも標準装備しています。
後方にはトイレ、シャワー、洗面所といった水まわりの3ピースバスルームがあり、トイレはマリン式で64Lのブラックタンクを装備。給水・排水タンクはそれぞれ140Lと長期旅でも余裕たっぷりの容量。シャワールームは独立しているほか、どこをとっても高さと広さともに圧迫感もないのに驚きます。さらにヒーターに加え、ドメティックのルーフエアコンを標準装備し、通年で快適に過ごせる仕様になっています。
価格は1992万1000円〜と高額ですが、キャンピングトレーラーは自走式のキャンピングカーとは異なりエンジンなどの動力機関がないのでメンテナンス費用が抑えられるほか、2世代・3世代と引き継がれることも多いので、長い目で見て検討するのもいいと思います。QOL(クオリティ・オブ・ライフ)が豊かになる、長く付き合えるモデルだと思います。
問エアストリームジャパン 048-481-6462