色水遊びをしたあとは必ず手洗いを! ヨウシュヤマゴボウで絵を描いてみた
  • OUTDOOR
  • NEWS
  • SUSTAINABLE
  • CAR
  • CAMP
  • GEAR
  • COOKING
  • OUTDOOR
  • NEWS
  • SUSTAINABLE
  • CAR
  • CAMP
  • GEAR
  • COOKING
  • 自然観察・昆虫

    2023.03.24

    色水遊びをしたあとは必ず手洗いを! ヨウシュヤマゴボウで絵を描いてみた

    学名:Phytolacca americana ヤマゴボウ科の多年草。茎は太くて紅紫色を帯び、上方で分枝する。葉は長楕円形。夏から秋、紅色を帯びた白い花を房状につけ、果穂は垂れる。実はやや丸く、黒紫色。北アメリカの原産。洋種山牛蒡、アメリカやまごぼう。

    画家・写真家・ナチュラリストのおくやまひさしさんによる、美しいイラストと写真付きの自然エッセイをお届け。今回はヨウシュヤマゴボウです。

    根は、子供の背丈よりも長く育ち、切ってみたら、何とはっきりとした年輪があった

    ヨウシュヤマゴボウは、ヤマゴボウ科の多年草で、明治期に渡来した北アメリカ原産の帰化植物だが、今では各地に野生化している。都会でも空き地や原っぱなどでよく目にする、2~3mほどの巨大な野草で、赤みを帯びる茎は子供の腕ほどの太さになる。
     
    6~9月ごろには、たくさんの枝を分けて、5~6㎜ほどの白い花を房状につけ、やがて8㎜ほどの黒紫色に熟れる実が、まるでブドウのように房になって垂れ下がる。
     
    アメリカではインクベリーと呼び、色水遊びなどに利用されるが、ヨウシュヤマゴボウにはアルカロイドのフィトラッカトキシンや、アグリコンのフィトラッキゲニンなどの有毒成分があるから、けっして食べてはいけない。
     
    草の根……なんて、特に気にする人はいないと思うが、もの好きな私は、何でヤマゴボウなんだろう…? と、地上部が枯れるのを待って、友人とふたりで掘ってみた。
     
    根は地中深く伸びていて、掘り出してみたら子供の背丈よりもずっと大きかった。
     
    水気の多い根を輪切りにしてみたら、何とはっきりとした年輪があった。木の断面などの年輪なら誰でも知っているが、草の場合も(ここでは根だが)年輪と呼ぶんだろうか?
     
    地方の土産もの店などには、ヤマゴボウの味噌漬けや粕漬けが並ぶが、これは野生のモリアザミの根を利用したもので、長野県や岐阜県では栽培もされている。
     
    黒紫色に熟れた実を搾った汁で絵を描いてみたが、何と半年ほどしたらすっかり色あせていた。

    注・色水遊びをした後は、必ず手を洗うようにしよう。もちろん、汁を口に入れてはいけない。

     

    汁で描いた絵はいつの間にか消えてしまう。

    根にははっきりとした年輪があった。

    子供の背丈よりも大きかった根。

    実はブドウのように房になって垂れ下がる。

    イラスト・写真・文 おくやまひさし

    (BE-PAL 2022年3月号より)

    NEW ARTICLES

    『 自然観察・昆虫 』新着編集部記事

    秋の夜長を飾る変光星のアルゴルとミラ。今年の明るさはどちらに軍配が上がるのか?

    2024.11.16

    クヌギの実は食用可能?処理方法から他のどんぐりとの比較も紹介!

    2024.11.15

    カタバミの花にはピンクや紫もある!クローバーとの違いも紹介

    2024.11.12

    単眼鏡のおすすめ8選!双眼鏡との違いやメリット・デメリットも紹介

    2024.11.01

    夜長は焚き火で「花炭」を作ろう!形がかわいいぞ

    2024.10.21

    見つけるのがとても難しいツチアケビの花や実はどんな形をしている?

    2024.10.15

    カナダの森より動物の冬じたくの様子をお届け!かわいいリスと精悍なムース

    2024.10.14

    クローバーに赤と白があるって知ってた?アカツメクサとシロツメクサの違いを解説

    2024.10.08