ビッグコミックスから発売中の『カブちゃん』1集(著:鍬形ゆり)が、虫好き、ひいてはペットを愛する人々の間で話題だ。
『カブちゃん』は、「月刊!スピリッツ」で連載された、鍬形ゆりの初連載作。
カブトムシが大好きな大学2年生のはるなが、ある日窓から飛び込んできた謎のカブトムシっぽい生き物・カブちゃんと暮らすことになるコメディー漫画である。
話題沸騰中のドラマ『東京タラレバ娘』の原作者、漫画家・東村アキコも絶賛するカブちゃんの可愛さ・コメディー感が魅力だ。
アウトドア女子の「虫愛」にもらい泣き!
そして、この作品で見逃せないのは、主人公・はるなの「虫愛」である。
北海道出身のはるなは、子どもの頃は体が弱く、家で過ごすことが多い子だったが、ある日偶然カブトムシを見つけたことで自然の雄大さ・虫の魅力を知り、異常なまでにアウトドアな女子に変身。それからは虫を求めて駆けずり回る日々。現在は大学の昆虫研究会で幸せな毎日を送る。
そんな中、突然現れたカブちゃんにも、はるなは惜しみない愛情を注ぐ。
何を食べるの? どこに住むの? 感情表現は? などなど、ひとつひとつていねいにカブちゃんに問いかけながら(カブちゃんはしゃべらないのだが)、未知の生き物との距離を縮めていく。
しかしそれは、純粋な好奇心だけでなくかつて自分を外に連れ出してくれた「虫」への、愛と尊敬が込められているのだ。
とくに、人間よりずっと少ない寿命を持つ虫たちへの、切なさすらこもった思いは、虫好きだけでなく、生き物を飼ったことがある人なら誰もが抱いたことがあるだろう。その感情に、優しく寄り添ってくれる。
そんな愛おしいはるなとカブちゃんの物語の行方は、ぜひコミックスでご確認を!
『カブちゃん』
鍬形ゆり
定価:本体552円➕税(小学館)
全国書店で絶賛発売中!