金星とすばるが接近!4月11日は日没30分後に西の空を見上げてみて
  • OUTDOOR
  • NEWS
  • SUSTAINABLE
  • CAR
  • CAMP
  • GEAR
  • COOKING
  • OUTDOOR
  • NEWS
  • SUSTAINABLE
  • CAR
  • CAMP
  • GEAR
  • COOKING
  • 天体観測・星

    2023.04.10

    金星とすばるが接近!4月11日は日没30分後に西の空を見上げてみて

     西の空で宵の明星、金星の輝きが続いています。4月は11日におうし座のすばると接近します。 

    4月11日18時40分頃の東京・西の空。金星とすばる。金星の下に水星もいます。(画像:ステラナビゲータ/アストロアーツ)

    11日前後は水星も観察チャンス!

     4月11日の東京の日没は1810分です。その30分後には金星がキランと光って見えるでしょう。金星が見えたら、その下に水星を探してみましょう。

    今は、黄道(天の見かけ上の太陽の通り道)が地平に対して角度が大きいことから、比較的、水星は地平線から高い場所にあります。水星は意識して探さないと見つけにくい惑星です。比較的高いところで見られる春は、水星と出逢うチャンスです。

    また、上の図のように、4月の日没後の空には、おうし座、オリオンなど、冬の星座たちがまだ残っています。おうし座は後ろ向きに、オリオン座は前のめりに西の地平線に近づいていきます。

    西の空のすばると宵の明星で春を満喫

    水星探しのあとは、金星の近くにいるすばるを探しましょう。双眼鏡なら同じ視野に入ります。明るく黄色っぽい金星と、青いすばるの星たちの賑やかな共演が楽しめるはずです。 

    西の空のすばるを見ると私は春を感じます。すばる見納めの時期でもあります。

    すばるは、おうし座の肩の辺りにある、青白く輝く星々が集まった星団です。すばるというのは日本名で、天文界ではプレアデス星団といいます。平安時代に清少納言が『枕草子』で「星はすばる……」と書いているように、古くから親しまれてきた星団です。

    双眼鏡の視野で見えるすばると金星。(画像:ステラナビゲータ/アストロアーツ)

    夜空に輝くすばるは、ふつうの視力があれば、街明かりによりますが、いくつか見えます。視力に自信のある方なら、5つ、6つ、それ以上見えるのではないでしょうか。

    といっても、この季節、西の空で薄明が残るなかでは、さすがのすばるも見えにくい。ぜひ双眼鏡でのぞいてみてください。ひとつ視野の中に、すばるの星々と金星が瞬いているのが見られると思います。すばると金星の色の違いも見比べて楽しんでください。

    構成/佐藤恵菜

    私がガイドしました!
    星空案内人
    廣瀬匠
    星空案内人 天文系ライター。株式会社アストロアーツで天文ニュースの編集などに携わる。天文学の歴史も研究していて、パリ第7大学で古代インドの天文学を 扱った論文で博士号を取得。星のソムリエ®の資格を持つ案内人でもある。アストロアーツより、星空のことはなんでも教えてくれる高機能天文シミュレーションソフトの最新版「ステラナビゲータ12」が販売中。

    NEW ARTICLES

    『 天体観測・星 』新着編集部記事

    単眼鏡のおすすめ8選!双眼鏡との違いやメリット・デメリットも紹介

    2024.11.01

    先月見つかったばかりの新「アトラス彗星」 が、10月下旬に肉眼で見えるかも!

    2024.10.24

    1万2000年後にはベガが北極星になっている!そのとき、現在最北の1等星カペラは?

    2024.10.17

    次のチャンスは数万年後!? 一時は崩壊説が出た紫金山・アトラス彗星が、一転、見られるかも!

    2024.09.25

    9月17日は中秋の名月!なぜ月はいつも同じ「ウサギの餅つき」面が地球に向いているのか?

    2024.09.16

    9月9日は土星が「衝」!最近、土星の環がどんどん細くなっている?!どういうこと?

    2024.09.08

    2024年8月15日未明は木星と火星の大接近を見るチャンス!ペルセウス座流星群もまだ見られるっ

    2024.08.14

    はくちょう座もわし座も!真夏の夜空に大神ゼウスの関係者を何人見つけられる?

    2024.08.12