登山系YouTuber・かほさんと!ニュージーランド・アベルタスマン国立公園のキャニオニング体験
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    2023.04.21

    登山系YouTuber・かほさんと!ニュージーランド・アベルタスマン国立公園のキャニオニング体験

    登場人物の写真

    今回一緒に旅をした3人。登山系ユーチューバーのかほさん(左)、雑誌編集者の大垣さん(中央)、ジョアナ(右)。

    ニュージーランドでアウトドア女子3人旅

    ワーキングホリデーを利用してニュージーランドで生活をするようになった頃、突然、素敵なお誘いをいただきました。

    「ニュージーランドのアベルタスマン国立公園で4泊5日のツアーに参加しませんか?」

    それは、ニュージーランドが誇る大自然の楽しみを、広く日本の人にも伝えようという活動の一環。私にはとてもそんな影響力はないけれど、日本からビッグゲストが参加するみたい。

    その名前を聞いて、びっくり仰天。

    な、なんとあの人気登山系ユーチューバー、かほさんでした。

    雑誌編集者の大垣さんも交え、ニュージーランドの魅力を探索するアウトドア女子3人旅の始まりです。

    今回ガイドを務めてくれた2人

    今回ガイドを務めてくれたクロヴィスさん(左)、トレイシーさん(右)。

    引率してくれたのは、現地ガイドのトレイシーさんと、今回のツアーを計画してくれたニュージーランド航空のクロヴィスさんです。

    ザ・バーン・キャビンズの山小屋事情

    完全個室の山小屋が並ぶ風景

    山小屋はすべて完全個室。

    ニュージーランド南島の北部の海岸線沿いに位置するアベルタスマン国立公園。その名前の由来は、オランダ人探検家アベル・タスマンが、ヨーロッパ人で初めてニュージーランドに到達したとされる湾があるから。それから、それから、うんちくを語るとキリがないけれど、ここの山歩きの魅力のひとつは、多様な宿泊スタイルが用意されていること。

    1泊目に泊ったのは、マラハウの「ザ・バーン・キャビンズ」です。

    名前の通り、小さな山小屋がたくさん並んでいるこの施設。特徴的なのは、その山小屋がみんな個室のプライベート仕様になっていること。

    山小屋の室内にある、ふかふかのベッド

    山小屋といって侮るなかれ。ベッドなんです。

    見てください、このベッド。

    もはや山小屋というより、ホテルの風格。

    ちなみにベッドの正面の壁は一面ガラス張り。えっ、これじゃなんだかプライバシーがないみたいで落ち着かない。かといってカーテンを閉め切ってしまうと、なんだか閉塞感がある。だけど夜になってガラス張りの理由にやっと気が付きました。雲のない夜にカーテンを開けて横になると、満点の星空を見上げて眠れるのです。

    山小屋近くでミミズを食べているサギ

    山小屋の近くでミミズを食べているサギを発見。

    外を散歩すると、あちこちに野鳥の姿がありました。

    牛注意の看板

    海に続くトレイルの途中に、「牛注意」の看板を発見。

    海に続くトレイルの途中にはこんな注意書きが。

    「牛がいます。ゲートを開けっ放しにしないでください」

    どうやら牛の放牧エリアを突っ切る形でトレイルが敷かれているようです。人間の数よりも羊の数の方が多いと言われるくらい羊のイメージが強いニュージーランドですが、実は酪農もかなり盛んで、2017年には国内の農畜産物全体の生産額の40%を占めていたそう。(独立行政法人農畜産業振興機構調べ

    アルプスの少女ハイジみたいな大きなブランコ。

    牛のそばに、アルプスの少女ハイジみたいに巨大なブランコを発見。

    コックルの潮干狩り

    かほさん(左)と大垣さん(右)

    夕暮れ時の風景を撮影するかほさん(左)と大垣さん(右)。

    「ねえ、知ってる?この辺りではね、干潟に手を入れると、コックルがたくさん出てくるんだよ」

    アベルタスマン国立公園から車で小一時間ほどのネルソンという町に住む地元の方から教えていただいたコックルとは、アサリに似た小さな二枚貝のこと。今回宿泊したマラハウの海でも、干潮時には遠浅の広い干潟が現れると聞いて、私たちもコックル探しに出かけることに。

    夕暮れ時のマラハウの干潟

    夕暮れ時のマラハウの干潟。

    なるべく遠くに出て、干潟が水たまりみたいになっている場所に狙いを定めて、砂の中に手を沈めてみました。

    ひとつかみで立派な貝が5つもとれた

    ひとつかみでこんなにたくさん採れました。

    なんと、ひとつかみで5つも貝が採れてしまいました。

    ちなみにガイドの方曰く、二枚貝でもコックルとそうでないものがあるそうで、沢山採れるからといってあまり小さいものは持ち帰らないのがマナーなのだとか。

    コックルと、円盤状のサンドダラー

    コックルに交じっているこの茶色い円盤の正体は?

    それからコックルに交じって、よくとれるのがこの小さな円盤状のもの。

    分類学上はウニの一種に分類されるタコノマクラ目の生き物だそう。その見た目がコインに似ているせいか、現地ではサンドダラーの愛称で呼ばれていました。

    アベルタスマンのキャニオニングツアー

     

    キャニオニングツアーの準備風景

    キャニオニングツアーの準備風景。

    ツアー2日目のメイン・イベントは、キャニオニングツアー。ウエットスーツなど必要装備を一式レンタルします。

    「ウェットスーツは体に隙間なく密着した方が温かいです」というガイドさんのアドバイスに従い、一人では着れないくらいキツいサイズのものを着ることに。一人が生地を引っ張って、もう一人がジッパーを引き上げる。

    やっと着れた…。

    と思ったら、今度は一旦脱ぐように指示されてしまいました。

    キャニオニングツアーのスタート地点まで、ボートで向かう

    キャニオニングツアーのスタート地点まで移動するボートにて。トレイシーさんとジョアナ。

    今回のキャニオニングツアーでは、まずマラハウからアンカレッジという浜までボートで移動したあと、渓谷の上まで山道を歩きます。この山道を登るのに、キツいウエットスーツのままでは歩けないから一旦脱いだのです。

    ところが、ボートが派手に波を被って、座席位置が悪かったのか不幸にも私一人だけ、頭からつま先まで水を被ってしまいました。まだ、キャニオニング始まってないのに…。

    キャニオニング体験するかほさん

    キャニオニング体験に満面の笑みのかほさん。

    私もかほさんも、キャニオニングは初体験。っていうか、沢登りと何が違うの?

    体験してみて感じた大きな違いは、キャニオニングは登るのではなく下るということ。それからツアーでは、あれこれいろんな方法で、渓谷を下らせてくれること。

    滝からジャンプ

    滝からジャンプ。

    例えば、ジャンプするのが危険な場所では、ハーネスにロープをつないで懸垂下降をしたり。

    8mの滝の垂直ダイブもあるけれど、最初は不安な人は少し高度を下げた場所から滑り台みたいにジャンプをすることも。

    ゆるい滝を後ろ向きに下る様子

    ゆるい滝を後ろ向きに下る体験。

    真っすぐ滑り降りるだけでは物足りないだろうと、ツアーの後半に進むにつれ、後ろ向きに落下したり、ガイドさんが私たちの足を持ってクルンと思い切り回転をつけながら落下したり。

    ジップラインとそれを背後で見守る参加者たち

    大自然の中でジップライン。

    そしてフィナーレは、ターザンみたいなジップライン式の大ジャンプ。

    キャニオニングから下山後、何かを引っ張っているガイド

    キャニオニングから下山後、ガイドさんが引っ張っていたのは?

    お楽しみは下山後にも待っていました。

    このガイドのお兄さんが引っ張っているものが、何かわかるでしょうか?

    参加者12名を1本のロープに繋いで水上を引っ張る

    なんとツアー参加者12名全員を、ロープで繋いで水に浮かべて引っ張ってくれるのです。

    潮の満ち引きが激しいアベルタスマン国立公園では、干潮時以外は水の中を進むしかないトレイルがあって、つまりここは、海の上。海水だけど、もうみんなキャニオニングで濡れているから関係ないでしょ?とばかりに背浮きを勧められ、そのままキャンプ場がある浜まで引っ張ってくれました。

    キャニオニング参加者の集合写真

    キャニオニング参加者の集合写真。

    親子連れや、友人同士など、たくさんの人で賑わうアベルタスマン国立公園。みんなの笑顔はじける4泊5日の旅は、まだまだ序盤。いったいどこまで楽しくなってしまうのか。

    アベルタスマン国立公園ならではの自然とハプニング満載の次回レポートをお楽しみに!

    私が書きました!
    剥製師
    佐藤ジョアナ玲子
    フォールディングカヤックで世界を旅する剥製師。著書『ホームレス女子大生川を下る』(報知新聞社刊)で、第七回斎藤茂太賞を受賞。中日新聞の教育コラム「EYES」に連載。現在はニュージーランドでワーキングホリデーをしながら、牧場に暮らし、山やバイクで遊んでいる。

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