燃料系のランタンか、使いやすいLEDランタンか…。キャンプ好きにとって永遠の悩み(!?)といえば、ランタン。数ある名品の中から、編集部員が点灯テストをして検証した。
私が試しました! 編集部 オオシタ
ランタンの使い試しに挑戦!
ひと昔前、ランタンといえば、ガスやガソリン燃料モデルが主流だった。ところが、2000年代に入ると手軽に扱えるLEDタイプが激増し、とくに今は、明るいだけではなく〝灯りの質〟を選択基準として重視する傾向が強くなっている。
LEDが出まわり始めたころの白色光だけではなく、目にやさしい暖色系やゆらぐ灯りなど、明るさの度合いよりテントサイトをセンス良く、ムーディーに演出できるタイプが圧倒的な支持を受けるようになってきた。
とはいえ、従来のマントル仕様の燃料系や炎の灯りも根強い人気がある。そんなランタンの使い試しに挑戦したのは、キャンプ初心者の編集・オオシタ。
「手軽に使えて機能的なミニLEDが安心だけど、やっぱり燃料系ランタンは憧れる……」
気分によって使い分けていくのもいいだろう。
※specは❶サイズ❷明るさ❸充電方式または燃料❹重量
ミニLEDランタン
真鍮ボディーの質感を楽しむ
A
ベアボーンズ/マイナーランタンLED
¥10,560
鉱山で使われていたランプがデザインの原型でレトロ感満載! 照射は前方のみなので使い道は限定されるが、物欲をそそるデザインは秀逸だ。底部に固定用マグネット付き。
❶W10.8×D10.8×H11.4㎝
❷Hi/250lm、Low/30lm
❸USB-C充電
❹181.4g
問い合わせ先:エイ アンド エフ 03(3209)7575
光は暖色。同社スティックタイプと比べると前方を広範囲に照らす。
CHECK POINT
ボディーは重厚感ある真鍮、ハンドルとスイッチは銅で、経年変化による変色が楽しめる。レバーで調光も可。
ぐるぐる巻きのロープが光る個性派!
B
ベアボーンズ/エジソンライトスティックLED
¥10,560
螺旋状に巻き付けられたロープ状LEDを採用。上部はフラッシュライトとしても使え、本体部と同時点灯も可能だ。7種類の点灯モードを搭載し、本革製のハンギングループが付く。
❶W4.45×D4.45×H10.8㎝
❷ライトスティックモード:Hi/90〜120lm、Low/9〜12lm、フラッシュライトモード:Hi/115〜145lm、Low/11〜15lm
❸USB-C充電
❹226.8g
問い合わせ先:エイ アンド エフ 03(3209)7575
オレンジが強めの暖色で目にやさしい。テント内での読書にも最適。
CHECK POINT
独特のロープLEDの配置がかっこいい。本当に光るの? と思ったが、明るさはまったく問題ない。
新開発の構造で広範囲に光を拡散
C
ゼインアーツ/ジグ
¥5,368
上部にリング状にセットされたLEDを光源に、中央のシリンダーで反射、下部の独自形状で横から真下まで光を拡散する新構造。人とは違う軽くて小さいLEDランタンが欲しい人にぴったりのモデルだ。底にカメラ三脚用ネジを装備。
❶φ4.4×H10.4㎝
❷最大200lm
❸USB-C充電
❹115g
問い合わせ先:ゼインアーツ info@zanearts.com
真下を影なく照らし、計算し尽くされた光の照射が印象的。
CHECK POINT
手のひらサイズで軽く、デザインも◎。人気で入手困難なのが難点。
ラクしたいときはスマホがリモコンに
D
レッドレンザー/ML6 Connect WL
¥14,960
寒い夜、吊るしたランタンを寝袋から出ずに消せたらどんなに幸せか⁉ その願いを叶えてくれるのがコレ。付属リモコンかスマホで遠隔操作ができるのだ。給電できる機能も備える。
❶φ4.5×H17.8㎝
❷Boost/750lm、Power/550lm、Middle/100lm、Low/5lm
❸USB充電(付属マグネットチャージャーケーブルを使用)
❹約260g(充電池込み)
問い合わせ先:レッドレンザージャパン 03(5637)7871
上部と着脱式台座下の2か所にフックがある。使い分けることで、照射範囲を変えられる。
CHECK POINT
家の照明と同じように使えるリモコンが付属。しかも専用アプリをDLしておけばスマホでも、オンオフ、明るさ調節などが遠隔操作できる。
LEDランタン/燃焼系ランタン
内蔵充電池でスマホ充電も可能!
E
コールマン/リチャージャブルマルチランタン
¥7,590
大定番のガソリンランタンのデザインを踏襲したLEDモデル。力強い最大光にすればサイト照明に、目にやさしい最小光はテント内照明として使える。
❶(約)φ14×H28㎝
❷(約)800lm、300lm、100lm
❸USB-C充電
❹約830g
問い合わせ先:コールマン カスタマーサービス 0120-111-957
左写真のガソリンタイプと遜色ない照射範囲。明るさは3段階に調節できる。
CHECK POINT
電波の弱い地域ではバッテリーの消耗も早い。デッド寸前のスマホ充電ができて、モバイルバッテリーがなくても安心!
「炎の灯り」を手軽に楽しめる
F
SOTO/Hinoto
¥8,800
ゆらぐ生の炎は、やっぱり見ていて癒やされる。ろうそくは風で火が消えやすいが、ガス燃料のコレなら心配無用。炎の灯りを堪能できる決定版ランタンだ。
❶W3.8×D3.8×H15.6㎝
❷データなし
❸SOTO製CBまたはOD缶ガス、ライターガス
❹237g
問い合わせ先:新富士バーナー 0533(75)5000
別売りアダプターを使えば、OD缶からガス充填が可能。
安全に携行できる専用ケースが付属。
CHECK POINT
ゆらぐ炎にアクセントを加えてくれるのが、新製品のオーナメント。柄は3種類ある。
炎のプロが手がけるプレミアムモデル!
G
カメヤマ/カメヤマオイルランタン灯匠
¥6,050
"灯りの匠"として知られる1927年創業の老舗ろうそくメーカー、カメヤマが手掛けたプレミアムモデル。重厚なデザインで質の良い灯りを堪能できるのがうれしい!
❶W15.5×D11.8×H28.5㎝(トップリング含む)
❷データなし
❸パラフィンオイルまたはオイルランタン用白灯油(タンク容量200㎖)
❹440g
問い合わせ先:カメヤマキャンドルハウス https://k-design.kameyama.co.jp/
風にゆらぐムーディーな灯りは癒やし効果抜群だ。ボディー色はろうそくの箱で馴染み深い「カメヤマNAVY」。
CHECK POINT
キャップにはカメヤマを象徴するロゴ「山亀」の刻印。
いつかは欲しい定番の復刻「赤ランタン」
H
コールマン/ワンマントルランタン(レッド)
¥19,580
大定番のガソリンランタン「286A」に待望のコールマンレッドカラーが復刻。ポンピング→マントルの空焼き→点火! の一連の儀式が楽しめる逸品。
❶φ16×H31㎝
❷約130W相当
❸専用ホワイトガソリン(タンク容量約590㎖)
❹約1.4kg
問い合わせ先:コールマン カスタマーサービス 0120-111-957
直視すると目が痛くなるほどの明るさ。照射範囲が広くサイト照明として最適。
CHECK POINT
使用前に行なうマントル(発光体)の空焼き作業。マントルがうまく膨らむか、緊張とワクワクが入り交じる瞬間でもある。
※構成/坂本りえ 撮影/中村文隆
(BE-PAL 2023年5月号より)