竪穴式住居に泊まり狩猟生活も!? 縄文生活をプチ体験できる岡山県の「まほろば」
  • OUTDOOR
  • NEWS
  • SUSTAINABLE
  • CAR
  • CAMP
  • GEAR
  • COOKING
  • OUTDOOR
  • NEWS
  • SUSTAINABLE
  • CAR
  • CAMP
  • GEAR
  • COOKING
  • ナチュラルライフ

    2023.06.23

    竪穴式住居に泊まり狩猟生活も!? 縄文生活をプチ体験できる岡山県の「まほろば」

    image

    瀬戸内海きれい~。

    普段はなかなかできないフィールド体験を積ませてくれる宿が増えている! ここで紹介するのは古代の暮らしを体験できる宿! さあ、縄文の世界へ!

    日生・鹿久居島古代体験の郷「まほろば」(岡山県)へ!

    image

    瀬戸内海を見下ろす照葉樹の森の中に立地。竪穴式住居や高床式住居(バス・トイレ付き)に宿泊しながら、古代の暮らしを体験できる。 住所:岡山県備前市日生町日生(鹿久居島) 電話:0869(72)1000 料金:ひとり6,000円

    旅した人 縄文おばさん1号&2号

    image

    瀬戸内エリア出身の同級生2人組。人生長く生きていても古代人生活は初体験。

    image

    1泊2日、無事に乗り切れるか!?

    教えてくれた人  まほろば村長・役重(やくしげ)学さん

    image

    まほろばに常駐する頼もしき存在。火おこしやナイフ作りの指南役でもある。

    岡山県東部に位置し、13の島々からなる日生諸島の鹿久居島には、縄文時代から中世まで続いた集落の遺跡、千軒遺跡がある。それにちなんで縄文時代の集落を復元したのが「古代体験の郷 まほろば」だ。
     
    鹿久居島は中世以降、ほぼ無人島となり、現在も家は4軒のみ。本土と橋で繋がってはいるが、島全体が森で覆われている。
     
    現地へは、事前に聞いた暗証番号でゲートの鍵を開け、未舗装路を走って向かう。途中、野生のシカとも遭遇した。両脇には樹木が生い茂り、タイムトンネルを走っているかのようだ。
     
    到着後は、村長の役重学さんから古代人が着用していた貫頭衣を借りて、古代人に変身! なんか、盛り上がってきた〜。さっそく、五寸釘から作るペーパーナイフ作りにトライした。「五寸釘を焼き入れして平たくする作業は難しいので、刀鍛冶に頼んで、ナイフ状にしてもらっています」と、役重村長。
     
    鉄工ヤスリでサビを落としてピカピカに磨いたら、刃を付けて、持ち手に糸を巻けば完成。単純作業ゆえに没頭できて、それが心地よい。だけど、サビをどこまで落とすか、どの角度で刃をつければいいのか、新聞紙で試し切りしては磨く、の繰り返し。終わりが見えない~。
     
    ナイフ作りのあとは、縄文ライフには欠かせない火おこし体験だ。難易度が低いとされる「まいぎり式」だが、火きり弓を連続して動かせるようになるまで数分。煙が出るまでにさらに数分。ここから踏ん張って真っ黒い粉の火種が出てくるまで数分。この時点で額から汗がポトリ。「黒い粉の中に赤いものが見えないと火種にならないので、たくさん黒い粉を作ってください」と役重村長。ひぃ~。
     
    失敗を繰り返すこと数回で、やっと炎が上がった。拍手~。古代の人が火種を大切に保管していた理由がよくわかった。
     
    夕方は竹竿で作ったシンプルな釣り竿で釣りに挑戦。カレイなども釣れるそうだが、想像どおりボウズ。持ち込んだ肉や野菜を串刺しにして、竪穴式住居に移動。中央に切られた囲炉裏でBBQの夕食を楽しんだ。囲炉裏の周りは板の間になっていて、宿泊もOK。寝袋やマットも貸してもらえる。
     
    翌朝は場内をのんびり散策した。目の前には、波穏やかな瀬戸内海が広がっている。磯には岩ガキやカメノテがびっしり。砂浜にはシカやタヌキなど、野生動物の足跡が点々と続いていた。海辺から続く森にはマテバシイやアラカシなど、縄文人の主食、ドングリの木も大量に生えている。「狩猟生活にはこのうえない環境だなぁ」。いつの間にか、縄文人目線になっていた自分に笑ってしまった。

    1日目

    14:30

    五寸釘がかっこよく変身!

    ペーパーナイフ作り

    image

    刀鍛冶が焼き入れしてナイフ状に叩いた五寸釘を、鉄工ヤスリなどで磨いてペーパーナイフにする。1時間ほどで、ひとり1,700円。

    image

    image

    16:00
     
    意外と体力を使う!?  汗だくだく、まいぎり式で火おこし

    火おこし体験

    image

    し、死ぬー……。

    弓のような器具を使い、火おこしを体験。煙が出て、火種ができるまで、想像以上に時間も体力も使った。ひとり600円。

    image

    まいぎり式火きり弓、火きり板、火口(麻糸)、火吹き竹などを使用。

    image

    火きり板から出てくる黒い粉が火種。山盛りに貯まるまで弓を回す。

    image

    火種を火口に移し、火吹き竹で空気を大量に送って発火。この工程で失敗する場合も多い。

    image

    17:00

    夕食のおかずを調達!

    竹竿フィッシング

    image

    夕日を見ながら釣りに挑戦。カメノテも発見。竹竿釣り体験は、エサ付きで1日1,700円。

    image

    カメノテ発見!

    image

    鹿の 足跡も!

    18:30

    竪穴式住居で豪快BBQディナー

    夕食

    image

    煙も天井から 抜けて快適!

    竪穴式住居内にある炉でBBQの夕食を楽しんだ。煙が天井から抜けるので意外と快適。室内も暖かく、極上テントな印象。

    2日目

    8:00

    照葉樹の森と穏やかな瀬戸内海を探検!

    image

    ほぼ自然林で、マテバシイやアラカシなど、縄文人の主食だったドングリの木も多い。

    釣りに再チャレンジ

    image

    敷地内先端にある磯場の釣りポイントで朝の釣り。

    image

    大物 釣るぞー!

    釣果は……ゼロ、でした。

    縄文式土器が!

    image

    敷地内からは実際に縄文式土器も出土。ビーチで拾えるかも!?

     

    ※構成/松村由美子 撮影/作田祥一

    (BE-PAL 2023年5月号より)

    NEW ARTICLES

    『 ナチュラルライフ 』新着編集部記事

    ゲストハウスが舞台の心優しい群像劇。映画『ココでのはなし』のこささりょうま監督に直撃!

    2024.11.15

    「レモングラス」を自家栽培してみた!収穫と越冬準備、使い方、香りを活かす保存法も

    2024.11.03

    ナポリピッツァの伝道師、サルバトーレ・クオモ氏が取り組む新プロジェクトの中身とは

    2024.10.28

    具材もつつむ葉っぱも自然からいただいちゃおう!「里山おにぎり」食べてみませんか?

    2024.10.20

    「プリスティン」「ナナミカ」がタッグを組んだ天然繊維100%のフリースとは

    2024.10.18

    自宅の部屋でアウトドア気分を!おしゃれなインテリアやレイアウトを紹介

    2024.10.15

    命を自然界に返す「やさしいノグソのしかた」を教えてください!

    2024.09.26

    リフレッシュ&デトックス! 自分で摘んだ植物で「野草茶」を作ってみませんか?

    2024.09.25