さまざまな料理に利用できて便利なメスティン。この記事では、そんなメスティンを使ってパスタを調理する方法をご紹介。
おいしく茹でるための方法はもちろん、おすすめのレシピも併せてご紹介します。
基本の知識!メスティンでパスタを茹でる方法
まずは、メスティンでパスタを茹でるための方法とポイントから解説します。
準備するもの
メスティン
今回はすべて1.5~2合炊きのレギュラーサイズのメスティンを使用していますが、一度にたくさん調理したい場合や具材を多く使用する場合はラージメスティンを使用しましょう。
バーナーなどの加熱用調理器具
バーナーやポケットストーブなど、加熱調理のための器具や道具があれば、キャンプや登山のシーンでも簡単においしいパスタを茹でることが可能です。
ガスコンロなどの火力調節ができる器具で調理すれば、アウトドアでも本格的なパスタ料理を楽しむことができますよ。
風防
こちらは茹でるために必須というわけではありませんが、風防があれば火力を安定させられるので、パスタをムラなく均一に茹でることができます。
また、利用すれば燃料の節約や調理時間の短縮にもつながるメリットもあるので、ぜひ用意しておきましょう。
パスタ
スパゲッティは、麺の細さがさまざま。
細ければ茹で時間は短縮できますが、その分食べごたえには欠けてしまうので、好みや作りたいレシピに応じてチョイスしましょう。
キャンプなどのアウトドアには、写真のような早茹でタイプのものを利用するのもおすすめ。
また、ソースの絡みやすいマカロニやペンネなどを利用すれば、スパゲッティとは違った食感を楽しむことができます。
茹で方
それでは、実際にメスティンを使ってパスタを茹でてみましょう。ここでは、キャンプなどのアウトドアにも便利な、湯切り不要の茹で方をご紹介します。
1.メスティンに水を入れる
まずはメスティンに水を入れましょう。水の量はパスタ100gに対して200~250mlが目安で、使用するパスタの茹で時間によって上下します。
麺が細かったり早茹でタイプだったりするならば、水は少なめでも大丈夫。
また、水が多すぎるとバシャッと水っぽい仕上がりになってしまいます。そのため、慣れないうちは少なめの水の量で様子を見て、茹で具合を確認しながら水を継ぎ足していく調理方法もおすすめです。
2.メスティンにパスタを入れる
メスティンにパスタを入れましょう。家庭でパスタを調理する際は沸騰したお湯から茹でるのがセオリーですが、メスティンで調理する際は水から茹でるのもOK。
加熱時間を短縮できる上、パスタをもっちりとした食感に仕上げることができます。
また、火の通りにくい野菜などは、この段階でパスタと一緒にメスティンに入れて茹でてしまっても大丈夫です。こちらも時短になりますよ。
ちなみに、写真で使用しているトランギア社のメスティン(TR-210)の場合、「パスタ100g+水200ml」を入れると、取っ手を固定するためのリベットの下端に水がかかるくらいになりました。
あらかじめお使いのメスティンで水位の目安を確認しておけば、実際の調理の際には計量を省くことができ、スムーズですよ。
3.メスティンを火にかける
メスティンを火にかけ沸騰させましょう。火力が弱すぎるとかえって茹で時間が長くなってしまうため、調節できる調理器具なら火力は中火程度にしておくのがおすすめ。
フタは閉めた方が均一に加熱できますが、なくてもOKです。時々かきまぜてパスタがくっつかないように様子を見ながら茹でていきましょう。
4.加熱が短時間で済む具材を加える
加熱が短時間で済む具材は仕上げの直前に加え、パスタと一緒に火を通してしまいましょう。
汁が含まれている缶詰や、油分が含まれているハムやウインナーなどはここでパスタに絡めておくと、より風味豊かに仕上がります。
5.調味料などを加えて味付けする
最後にパスタソースや調味料を加えて味付けをしましょう。ちなみに、茹で汁が完全になくなってしまうと、かえってソースや調味料が絡みにくくなります。
そのため、パスタは少し水分が残っているくらいに仕上げましょう。
仕上げに刻みパセリやバジル、粉チーズなどのトッピングを振りかければ、アッという間に本格的なパスタの完成です!
湯切り方法
上記で紹介したのは湯切り不要の茹で方ですが、湯切りして調理したい場合は、メスティン用まな板に付属する穴の部分やシェラカップ用のザルを利用するのがおすすめ。
また、あらかじめ加工がされた「フローメスティン」(※蓋に湯切り用の小さな穴が空いているメスティン)という商品を使用する方法もあります。
固形燃料で火力を調整するには?
固形燃料は単体では火力の調節が難しいですが、燃料の数を増やすことで、火力を上げることが可能です。
また、固形燃料ストーブの中には火力調節できるパーツが販売されているものもあるので、気になる方はそちらもチェックしてみてください。
メスティンで作るパスタレシピ5選
ここからは、スタンダードなものからアレンジしたものまで、メスティンで作れるパスタレシピを5つご紹介。
どれも湯切り不要で、キャンプなどのアウトドアで簡単に作ることができますよ。先ほど解説した茹で方をベースに作っていきましょう。
ナポリタン
まずはパスタレシピの中でもスタンダードなナポリタン。簡単な調理で、本格的な味わいに仕上がりますよ。
材料(1人分)
- スパゲッティ 100g
- 水 200ml
- 玉ねぎ 1/4個(約60g)
- ピーマン 1個(約30g)
- ロースハム 1枚
- 有塩バター 10g
★調味料
- ケチャップ 大さじ2
- 塩コショウ 少々
- 粉チーズ 適量
作り方
【1】玉ねぎは薄切りにする。ピーマンはヘタを取り輪切りに、ロースハムは1cm幅の短冊切りにしておく。
【2】メスティンに有塩バターを熱し、玉ねぎを加えてしんなりするまで炒める。ピーマン、ロースハムを加えてサッと混ぜ炒めてメスティンのフタなどに取り出しておく。
【3】メスティンに水を入れる。さらにスパゲッティを2等分に割ってから入れ、加熱する。
【4】3に2を戻し入れ、ケチャップを加えて混ぜる。塩コショウで味を調えたら、粉チーズをちらして完成。
ポイント
ピーマンは輪切りにすることで見た目も華やかに。よりボリューミーに仕上げたい場合は、きのこをプラスしたり、ウインナーで作ったりするのもおすすめです。
カルボナーラ
こちらも定番のカルボナーラ。今回は全卵と牛乳を使って、濃厚でクリーミーな味わいに仕上げます。
材料(1人分)
- スパゲッティ 100g
- 水 200ml
- ブロックベーコン 50g
- 有塩バター 10g
- 粗挽き黒こしょう 少々
★カルボナーラ液
- 溶き卵 1個分
- 粉チーズ 大さじ2
- 牛乳 50ml
作り方
【1】ブロックベーコンは1cm幅の棒状に切る。
【2】メスティンに有塩バターを熱し、1をこんがりするまで炒めてメスティンのフタなどに取り出しておく。
【3】メスティンに水を入れる。さらにスパゲッティを2等分に割ってから入れ、加熱する。
【4】スパゲッティを茹でている間に、シェラカップなどで★を混ぜる。
【5】スパゲッティが茹で上がったら火を止めて1を戻し入れ、4を入れて混ぜる。仕上げに粗挽き黒こしょうをちらして完成。
ポイント
ベーコンはじっくり炒めることでコクがアップ。ブロックや厚切りタイプを使用すると、うま味たっぷりボリューミーに仕上がります。
また、カルボナーラ液は余熱で火を通せばダマになりにくく、濃厚な口当たりを楽しむことができますよ。
キャベツナペペロンチーノ
こちらはペペロンチーノをちょっぴりアレンジしたレシピ。
キャベツとパスタを一緒に煮込み、さらにツナをプラスして、ピリ辛なだけでなく甘みとうま味も同時に楽しめる一品に仕上げます。
材料(1人分)
- スパゲッティ 100g
- 水 200ml
- 塩 少々
- オリーブオイル 大さじ1
- おろしにんにく 小さじ1
- 輪切り唐辛子 小さじ1
- カットキャベツ(炒め物用のざく切りタイプ) 50g
★仕上げ用具材・調味料
- ツナ缶 1個
- しょうゆ 大さじ1/2
- 刻みパセリ 適量
作り方
【1】メスティンにオリーブオイル、おろしにんにく、輪切り唐辛子を加えて弱火で熱する。
【2】1の香りが立ってきたらカットキャベツを加えてしんなりするまで炒める。
【3】2に水、塩を加えて、スパゲッティを2等分に割ってから入れ、加熱する。
【4】茹で上がる直前にツナ缶、しょうゆを加えて混ぜる。水気を飛ばし、刻みパセリをちらして完成。
ポイント
どんなタイプのツナ缶を選ぶかがポイント。あっさり仕上げたい場合は水煮やノンオイルタイプに、こってり仕上げたい場合は油漬けを使用するのがおすすめ。
なお、キャベツから水分が出るので、2でしっかり炒めておき、水気が残っている場合は強火にして水分を飛ばすようにしましょう。
サバ缶のミーソソーススパゲッティ
字面だけだと「ミートソース」に見えますが、こちらはサバ味噌煮缶を使用した「ミーソソース」。
混ぜて茹でるだけの簡単レシピですが、トマトのうま味と味噌のコクが相性バツグンの一品です。
材料(1人分)
- スパゲッティ 80g
- サバ味噌煮缶 1個(160g)
- 塩コショウ 少々
☆調味料
- カットトマト缶 200g
- 水 50ml
- コンソメキューブ 1個
★トッピング
- 粉チーズ 適量
- 刻みパセリ 適量
作り方
【1】メスティンに☆を入れて混ぜる。
【2】1にスパゲッティを2等分に割ってから入れ、時々混ぜながら加熱して茹でる。
【3】茹で上がる直前にサバ味噌煮缶をほぐしながら加え、水気を飛ばしながら煮詰めて塩コショウで味を調える。
【4】★をトッピングして完成。
ポイント
トマト缶で煮るので通常よりも茹で時間が長くなりますが、その分うま味を吸い込んだスパゲッティは濃厚な味わい。
ちなみに、レシピではスパゲッティの量を80gとしていますが、お使いのメスティンやサバ味噌煮缶の量に応じて調節してください。
焼き鳥缶詰のチーズタッカルビスパ
最後は韓国料理でも人気のチーズタッカルビをスパゲッティと合わせた変わり種。焼き鳥缶詰と炒め物用のミックス野菜を使用するので、意外と作るのも簡単です。
材料(1人分)
- スパゲッティ 100g
- 水 200ml
- 塩 少々
- 炒め物用ミックス野菜(キャベツ、玉ねぎ、ピーマン、にんじん) 50g
- ごま油 大さじ1/2
★仕上げ用具材・調味料
- 焼き鳥缶詰(タレ) 1個(75g)
- コチュジャン 大さじ1
- とろけるチーズ 1枚
作り方
【1】メスティンにごま油を熱し、ミックス野菜を加えて中火でしんなりするまで炒めてメスティンのフタなどに取り出しておく。
【2】メスティンに水、塩を入れ、スパゲッティを2等分に割って茹でる。
【3】茹で上がる直前に1を戻し入れ、焼き鳥缶詰、コチュジャンを加えてよく混ぜ、水気を飛ばす。
【4】3の中央に半分にちぎったとろけるチーズを重ねて乗せ、バーナーで炙って完成。
ポイント
コチュジャンは原材料に水あめなどが使われていることが多く、比較的混ざりにくい調味料なので、スパゲッティに水気が残っているうちに加えてしまいましょう。
また、バーナーが無い場合はチーズを加えた後フタをし、溶けるまで待ってからお召し上がりください。
メスティンならアウトドアでもいろいろなパスタを楽しめる!
メスティンを使えばスタンダードなものから本格的なもの、アレンジ次第でいろいろなパスタレシピを楽しむことができます。
調理も簡単なので、料理初心者の方でもおいしく仕上げることが可能!
アウトドアで作る際は、今回のように湯切り不要のレシピを選ぶことがポイントです。記事を参考にして、おいしいメスティンパスタを楽しんでください!