子どもと一緒にキャンプに行くには、何を持っていけばいいのでしょうか? 初めて子連れキャンプをする人に向けて、キャンプに必要な持ち物を解説します。必需品から持っていくと便利なもの、子連れにおすすめの持ち物まで紹介します。女性が持っていくと安心なアイテムもピックアップするので、ぜひ参考にしてください。
CONTENTS
まずは必需品から。キャンプに必須の持ち物
まずは、どのキャンプにおいても必ず持っていくべき必需品を押さえましょう。キャンプには欠かせないアイテムを六つのカテゴリーに分けて解説します。
テント・タープと設営道具
寝室としてのテントは、言わずもがなキャンプの必須アイテムです。タープとは、テントとは別に日中のリビング空間を作るための屋根アイテムで、日よけ・雨よけができるので必須といえます。
初心者の場合、テントやタープは設営のしやすさを重視して選ぶのがおすすめです。子どもの面倒を見ながらの設営は想像よりも大変なためです。テントの設営に時間がかかりすぎてしまうと子どもが飽きてしまうこともあり、またせっかくのキャンプの楽しみが損なわれてしまいます。
テント・タープに加え、付属品のペグや、ペグを打ち込むためのハンマーも忘れずに持っていきましょう
また、テント設営前に地面に敷いて、テントが汚れたり損傷したりするのを防ぐグラウンドシートも、あると便利なアイテムです。
調理器具・食器・焚き火道具
料理はキャンプの醍醐味の一つです。料理に関する持ち物として、以下のアイテムは必須といえます。リストアップして、忘れ物がないか確認しましょう。
- コンロ・バーナー・焚き火台
- 燃料(ガスカートリッジ・薪・炭・着火剤など)
- 鍋・フライパン
- カトラリー(はし・スプーン・フォーク)
- 食器・カップ
- 包丁・まな板
- 調味料
- 食材・飲料
- ゴミ袋
- 布巾またはキッチンペーパー
- 洗い物用具(洗剤・スポンジ)
また、焚き火料理や炭火料理を楽しみたい場合は、以下も必要です。
- 網・鉄板
- 火ばさみ・トング
初心者にとって、火おこしは時間がかかりがちな作業です。スムーズにいかないことも考慮し、着火剤は少し多めに持っていくと安心です。なお、キャンプサイトは直火NGの場所が多いため、焚き火や炭火料理を楽しみたい場合は、焚き火台や炭火コンロ(バーベキューグリル)を持っていくのを忘れないようにしましょう。
薪や炭などの燃料はキャンプ場で購入できる場合があります。レンタル品が豊富なキャンプ場もあるので、キャンプ場の販売品やレンタル品を事前に確認しておきましょう。
キャンプ用の調理道具には、ダッチオーブンやスキレット、クッカーなどがあります。それぞれ特徴が異なるので、作りたい料理に合わせて持っていきましょう。食器類は子どもが使いやすいものや、落としても割れにくい素材のものがおすすめです。
テーブル・チェア
テーブルとチェアには、ロータイプとハイタイプの大きく2種類があります。ハイタイプは家庭で使うダイニングテーブルのような高さで、食事や料理をするときに便利です。ロータイプは座面や目線が低くなるので、リラックスした雰囲気のキャンプサイトを作れるといった特徴があります。
ちいさな子どもと一緒の子連れキャンプなら、子どもが座りやすいようロータイプのテーブル・チェアがおすすめです。荷物に余裕があれば、用途に合わせて複数のテーブル・チェアを持っていってもよいでしょう。
寝袋・マット
寝袋(シュラフ)には、体に沿った形の『マミー型』と、『封筒型』の2種類がありますが、ファミリーには封筒型がおすすめです。封筒型はその名の通り長方形の形状をしており、布団に近い使い心地を得られるのが特徴です。子どもにとっては、自宅に近い環境の方が寝やすいでしょう。
封筒型のもう一つのメリットは、複数枚を連結できるものが多いことです。同じ寝袋を二つ、三つつなげれば、家族全員で寝られる機能性を備えた商品を選ぶのもおすすめです。
また寝袋に加えて、マットを持っていきましょう。寝袋だけでは、地面が硬くて寝づらいことはよくあります。そんなときに、下にマットを敷くことで、地面の凹凸を平坦にならし、地面からの冷気を遮断してくれます。
ライト・ランタン
キャンプ場には街灯がほとんどないため、夜は真っ暗になります。そのためライトやランタンは必需品です。夜中にトイレに行きたくなったとき、ライトやランタンがないと足元が危なくなってしまいます。
キャンプ用のランタンには、灯油・ガス・ガソリンなどの化石燃料を使うタイプと、電気で点灯するLEDタイプがあります。燃料タイプは昔からアウトドアで使われてきた実績があり、キャンプの雰囲気によくマッチするのがポイントです。LEDタイプは省エネで使い勝手がよく、危険が少ない点がメリットです。
子どもが触ったり倒してしまったりという点が心配な人には、LEDタイプがベターかもしれません。メインランタンやテーブルに置く用には明るい燃料タイプを、テント内や移動用には使い勝手の良いLEDタイプといった風に使い分けてもよいでしょう。
医薬品・虫除けスプレー
子どもにけがはつきものです。キャンプ中のけがや体調不良に備え、医薬品も持っていきましょう。医薬品を一からそろえるのは大変なので、市販の救急セットを購入するのも手段の一つです。このような救急セットを『ファーストエイドキット』と呼ぶこともあります。
市販の救急セットには、消毒液やガーゼ・絆創膏など主にけがの応急処置に使えるアイテムが入っています。それらに加え、虫除けスプレーや家にある常備薬を追加しましょう。虫除けスプレーは、子どもの年齢に適した肌にやさしい天然素材のものが安心です。
子どもの年齢や体質、キャンプ期間などを考慮し、幼児用の体温計・冷却シートなども必要に応じてプラスするのがおすすめです。
キャンプを快適に!あると便利な持ち物
特に子どもは、キャンプのようにあえて不便な環境に身を置くことに、まだ慣れていないでしょう。子どものストレスを軽減させるためにも、あるとキャンプがより快適になる便利なアイテムを四つ紹介します。
雨よけグッズ
山間地や川沿いに立地するキャンプ場では、天気が変わりやすいので、「さっきまで快晴だったのに急に雨が降ってきた…」なんてことが起こりえます。そんなときのために、雨よけグッズを持っていくと安心です。主な雨よけグッズは以下の通りです。
- レインウェア(レインコート・ポンチョ)
- 傘
- 長靴
- タオル
雨が降ったときは、体温が低くならないよう注意する必要があります。体温は足元から奪われるので、長靴は効果的です。長靴では、テントへの出入りが不便で子どもが嫌がるかもしれませんが、いざというときのために準備しておきましょう。
また雨で靴下がぬれる不快感が苦手な子どももいるでしょう。そんなときには、ぬれても気にならないサンダルを持っていくのもおすすめです。
クーラーボックス・ジャグ
特に夏場のキャンプでは、クーラーボックスは必需品といっても過言ではないでしょう。料理などに使う生鮮食品を保冷できるだけでなく、ジュースやビールなどのドリンクもキンキンに冷やしておけます。保冷効果を長続きさせるために、クーラーボックスと併せて保冷剤も持っていきましょう。コンビニなどで買える氷を保冷剤代わりに使うと、飲み物に氷を使うこともできるので一石二鳥です。
荷物に余裕があれば、ウォータージャグを持っていくのもおすすめです。キャンプサイトの近くに水道があればよいですが、水場が遠いときや、飲用水が手に入らないキャンプ場では、ウォータージャグが活躍します。とくに子どもと一緒のキャンプだと、いちいち水を汲みに行くのは面倒だと思う人が多いはずです。
ウォータージャグは子どもが遊んで汚れた手足を洗うのに使える点も便利です。
ポータブル電源・充電器
夏・冬に限らず、ポータブル電源や充電器はキャンプを快適にしてくれるアイテムです。たとえば夏場であれば、ポータブル電源を使ってクーラーや扇風機を動かせます。小さな冷蔵庫を使って、ドリンクを常に冷たく保つことも可能です。
冬場なら電気毛布やヒーターが使えるので、テント内の温度調節がしやすくなるでしょう。
特に連泊をするときは、いざというときのために電源を確保しておくことは安心につながります。電源付きのオートキャンプサイトもありますが、電源設備付きのキャンプ場はそれほど多くありません。ポータブル電源が用意できなくても、せめてスマホ用のモバイルバッテリーは用意しておきましょう。
スピーカー
スピーカーで子どもが好きな音楽を流せば、盛り上がること間違いなしです。キャンプにスピーカーを持っていくなら、防水機能が付いているものがおすすめです。
ただし他のキャンパーの迷惑にならないよう、音量には注意しましょう。夜間や早朝は寝ている人も多いため、常識的な使い方をするのが大切です。またキャンプ場でスピーカーが禁止されていないか、宴会の時間制限・消灯時間もチェックしておきましょう。
子連れキャンプで持っていきたい持ち物
子連れキャンプを思い切り楽しむために持っていきたいアイテムを三つ紹介します。子どもたちと思う存分に遊び、最高の思い出にしましょう。
おもちゃ
キャンプを子どもに楽しんでもらうためには、おもちゃを持っていきましょう。具体的にはボールや水鉄砲・シャボン玉・バドミントンセット・フリスビーなどが挙げられます。近くに川があれば、魚釣りをするのも楽しそうです。
せっかくのアウトドアなのに、テントでゲームをして終わるのはもったいないでしょう。このような機会だからこそ、体を動かして遊べるアイテムを持っていくのがおすすめです。
おもちゃを持っていく目的はもう一つあります。調理中など危ない作業をしているときに、子どもを近づけさせないことです。他のキャンパーに迷惑をかけないよう注意しながら、思い切り遊びましょう。
多めの着替え・おむつ
子どもが水遊びや泥遊びをすることに備え、着替えを多く持っていくと安心です。さらに急に雨が降ったときも、予備があれば乾いた服に着替えさせられます。赤ちゃんがいる家庭では、おむつも持っていきましょう。
服だけでなく、替えの靴を持っていくのもおすすめです。テントに出入りするときに脱ぎ履きしやすい靴や、水遊び用のサンダルなどを持っていくとよいでしょう。
花火
花火は、夏の風物詩。一度きりしかない夏の思い出づくりには欠かせません。子どもはもちろんのこと、大人であっても楽しめるでしょう。
ただし花火をするときは、キャンプ場のルールをしっかりと確認するのが重要です。そもそも花火自体を禁止しているところや、ロケット花火・打ち上げ花火を禁止しているところもあります。
花火をするなら、消火用のバケツも持っていきましょう。また花火がOKのところでも、芝生や木を損傷させない配慮は必要です。ルールとマナーをしっかりと守り、夏の思い出を作りましょう。
シーズンごとに必要なキャンプの持ち物
基本の持ち物に加え、季節によって必要となる持ち物もあります。夏と冬それぞれの季節において持っていくべき持ち物を解説します。
夏のキャンプに持っていきたいもの
夏のキャンプでは、日よけ・虫よけグッズは必須で持っていきたいアイテムです。夏のキャンプでは紫外線対策が重要です。過度の紫外線を浴びると、肌の老化だけでなく、長期的には健康面にも悪影響を及ぼしかねません。
紫外線対策としては、日焼け止めや帽子・サングラスなどを持っていきましょう。日焼け止めは出発前・遊ぶ前に塗ることで、効果を発揮できます。またテントやタープを日陰に設営するのも効果的です。
虫よけ対策としては、スプレーやハッカ油などを持っていきましょう。暑さ対策をしっかりと行った上で、子どもに長袖を着させるのも効果が期待できます。キャンプ場にはアブやヒルなど、市街地にはいない害虫がいることもあるので、子どもにも注意喚起をしておく必要があります。
冬のキャンプに持っていきたいもの
冬のキャンプでは、主に防寒器具を持っていきたいところです。冬キャンプにおすすめの防寒器具は以下の通りです。
- 湯たんぽ
- 電気毛布
- ブランケット
- ストーブ
- カイロ
電気毛布やストーブを使う際は、ポータブル電源があると便利でしょう。燃料を使うストーブの場合、テント内での使用は避けるべきです。一酸化炭素中毒になってしまう恐れがあるためです。一酸化炭素は無色無臭なので、気づかないうちに中毒になる危険性があります。テント内でなくとも、風通しがよく換気ができる場所で使いましょう。
湯たんぽは、寝る前に寝袋に入れることで、寝袋内を温められます。ただし低温やけどの恐れがあるため、湯たんぽを入れたまま寝ないよう注意が必要です。
参考:行楽シーズン到来! 安全にレジャーを楽しみましょう|消費者庁
女性が用意したいキャンプの持ち物
女性がキャンプに行くときに用意したいアイテムを二つ紹介します。準備を万全にして、キャンプを楽しみましょう。
メイクグッズ・スキンケアグッズ
キャンプでは、できるだけ荷物を減らしたいものです。キャンプに行くときは、ナチュラルメイクがおすすめです。また、アイシャドー・チーク・リップ兼用アイテムなどを選べば、アイテム数を減らせます。
メイク落としやスキンケアグッズも忘れずに持っていきましょう。メイク落としは液体タイプだと漏れる心配があるので、シートタイプのものがおすすめです。
スキンケアグッズはトラベル用のものを使えば、省スペースになります。普段使っているケースではなく、必要な分だけ小分けにして持っていくのがパッキングのコツです。
衛生用品
突然の生理に備え、生理用品も持っていきましょう。キャンプ場の近くにコンビニがないことはよくあります。使用済みの生理用品を入れる袋も忘れずに荷物に入れましょう。
特に冬場は、体を温めるアイテムも持参した方がよいといえます。ブランケットやカイロなど、日中でも使えるアイテムを持っていくのがおすすめです。なおナプキンは、けがで出血した際の止血にも使えるので、この意味でも持っていった方が安心です。
まとめ
初めてのキャンプの場合、何を持っていくべきか迷う人が多いでしょう。現地で調達できる備品には限りがあるため、できるだけ出発前に必要なアイテムはそろえておきたいところです。
また子連れキャンプの場合には、子どもたちの遊び道具や着替えを持っていくのがおすすめです。夏のキャンプでは、熱中症対策や日焼け・虫よけ対策もする必要があります。
しっかりと持ち物を準備し、子どもたちと最高の思い出を作りましょう。