日本人デザイナーの新進ブランドの代表モデル
今の日本には多くのガレージブランドが登場しているが、なぜかモノ作りの方向性が似てお り、個性を感じるメーカーは少ない。だがしっかり独自性を発揮するローローマウンテンワークスのような存在も。「アンテロープ」はその代表作だ。
現代的な白いX-PAC素材とどこか懐かしい緑のダイニーマなどが融合したデザイン性は、まさに秀逸。愛らしい雰囲気でひとつ持っていたくなる。だが使い勝手が悪くては意味がないと、今回は高尾山にも近い陣馬山の日帰りハイクで試してみた。
本体部分はシンプルな筒形の形状だ。一般的にこのようなパックは型崩れしやすいが、アンテロープに使われる各種素材はどれも張りがあるために、荷物が少なくても形状を維持。パッキングがしやすく好印象である。容量が6ℓ増加する「デイトリッパー」をサイドに。これ単体でショルダーバッグにもなる。
反面、650gの軽量モデルゆえに背面のフォーム材は少し薄手で、大量の荷物を適当に入れると外側に丸みが出て背負いにくくなる。だがパッキング時の工夫で軽減できる程度だ。
大型ポケットで容量を増やせる拡張性の高さもよい。個人的には外側にファスナー付きポケットがあればより使いやすいとは思ったが、シンプルさが魅力のこのパックに、それを期待するのは欲張りなのかも。