あと少しで鷹取山到着、というところで、チェーン付きのスリリングな岩場が出現。「怖い~!」と言いながらも、慎重に歩を進めて無事にクリア。そういや4年前は、息子を抱っこしてここを通ったっけ。
「ねえ、ここでお昼にしない?」と息子。
いやいや、あと少しで鷹取山なんだけど……。でも、時計を見たら13時をとっくに回っている。おなかも空いただろうし、ここ、確かに眺めがいいなあ。よし、この見晴らし良好なスポットでお弁当を食べちゃおうか。
昼食を済ませ、また歩き出す。視界が開けた先には、垂直に切り立った岩壁を登るクライマーの姿が。ついに鷹取山に着いた。
さてひと休み……、の前に、展望台まで行ってしまうことに。この広場から139メートル登ったところが山頂なのだ。
展望台から鷹取山を見渡すと、さっき見た岩壁以外にも、垂直になっている岩が多いのに気づく。この辺り、戦前まで石切場だったそうで、採った石は家の基礎や塀に使用していたのだとか。
天気がよければ、ここから富士山や江ノ島が見えるのだが、あいにくの曇り空でそれは叶わず。美しい遠景を期待するなら、もっと寒い時期のほうがいいかもしれない。
広場まで降りて、ひとしきり遊んだら、ぼちぼち帰ることに。帰りは京急追浜駅に抜けるルートを選んだ。そうすれば、磨崖仏を拝むというお楽しみが待っているのだ。
息子は4年前にも見たことがあるはずだが、すっかり忘れていたようで、「でかい~!!」を連発していた。最後の最後に盛り上がってよかった。
ハイキングコースを降りてから時計を見たら15時半。なんとスタートから4時間近くも経っていた。歩く時間はさほど長くないけれど、山頂でたっぷり遊べるのは子連れにはいいなあ、と思いながら、追浜駅に向かうバスを待った。
【お知らせ】
2017年5月7日(日)まで、ルミネ全館で旅がテーマのイベント「LIFE IS JOURNEY」を開催中。
旅音はルミネ荻窪とコラボレーションして、旅の写真を展示しています。
2006~17年に撮影した中南米やインド、チビオトと訪れたアジア各国やモロッコの写真を、館内の5階中央スペースで展開。
初めて公開する写真もありますので、荻窪を訪れる際にはぜひご覧ください。
また、2017年4月29日(土・祝)11時から、ルミネ荻窪で“「旅音」に学ぶ自分らしい女子旅&写真のコツ”というセミナーを行います。
ツアーでは訪れないフォトジェニックなスポットの探し方、旅をより快適に過ごす方法、思い出をより魅力的に撮影するテクニックなど、旅をよりユニークなものにするコツをお話します。
イベントの詳細は、下記リンク先のページをご参照ください。
http://www.lumine.ne.jp/ogikubo/topics/topics_details.php?article_no=3293
◎文=旅音(たびおと)
カメラマン(林澄里)、ライター(林加奈子)のふたりによる、旅にまつわるさまざまな仕事を手がける夫婦ユニット。単行本や雑誌の撮影・執筆、トークイベント出演など、活動は多岐にわたる。近年は息子といっしょに海外へ出かけるのが恒例行事に。著書に『インドホリック』(SPACE SHOWER BOOKS)、『中南米スイッチ』(新紀元社)。
http://tabioto.com