スキムミルクは、牛乳から脂肪とほとんどの水分を取り除き、粉状にした食材です。
食材としてスキムミルクの存在は知っていても、これがキャンプやアウトドアで活躍する食材だということを知らない方も多いのではないでしょうか。
今回は、
- スキムミルクの特徴
- スキムミルクの使い方
- スキムミルクを使用したレシピ3つ
をお伝えします。次回のキャンプでぜひ活用してみてください。
スキムミルクの3つの特徴
まずはスキムミルクの特徴を紹介します。
これらの特徴はアウトドアにぴったりだと言えるものばかり。特徴を知るだけで、アウトドアにスキムミルクを持って行きたくなりますよ。
(1)軽くて持ち運びやすい
スキムミルクには水分が含まれていないため、軽量でかさばりません。
そのため、登山や徒歩キャンプで持ち運びやすく、重宝します。
スープやラーメンなどのレトルト食材に入れてコクをアップさせたり、コーヒーに入れてミルクコーヒーにしたりと、牛乳の代用品として幅広く活用できます。
(2)高たんぱく低脂肪な食材
日本乳業協会によれば、スキムミルク100gあたりにはカルシウム1,100mg、たんぱく質34.0g、脂肪1.0gが含まれており、高たんぱく低脂肪な食材。アウトドア環境でも手軽に栄養補給ができます。
また、脱脂粉乳10gを水90gで溶いたスキムミルク液と牛乳100gを比べると、たんぱく質とカルシウム量はほぼ同じ、脂質が少なくエネルギー量は1/2。ダイエット中の人や、健康に気を使った食事を心がけている人にもおすすめです。
(3)保存しやすい
牛乳は傷むのが早い食材です。キャンプなどのアウトドアに牛乳を持ち出す場合、クーラーボックスなど保冷機能のあるギアを使って冷やしながら保管し、扱いに気を配る必要があります。
一方で水分が含まれていないスキムミルクは、商品にもよりますが、およそ1年にわたる長期間、常温保存が可能です。
バックパックに放り込んでおいても腐らない、まさにアウトドアにもってこいの食材。
いざという時の備えとして、自宅にストックしておくのもおすすめです。
スキムミルクの基本的な使い方
スキムミルクを熱湯に直接入れてしまうと、ダマになってうまく溶けません。
そのため料理に使う際は、あらかじめ水やぬるま湯に入れ、スプーンもしくはマドラーでよく混ぜて溶かし、スキムミルク液を作っておきましょう。
もちろん料理に使う以外では、水に溶かしてそのまま牛乳のように飲むことも可能。
その場合は、スキムミルク1:水9の割合が最適です。この配合だとあっさりとした牛乳の味がします。さらに、よく冷やしてから飲むと、ほんのり甘くて美味しいですよ。
スキムミルクを使ったキャンプ飯のレシピ
続いて、スキムミルクを使用した誰でも気軽に作れるキャンプ飯を3つ紹介します。
スキムミルクリゾット
スキムミルクリゾットは、ご飯と具材を煮込むだけで簡単にできあがります。
材料(2人分)
- スキムミルク 大さじ3
- 水 230mlほど
- 米 1合
- 薄切りベーコン 2枚
- 玉ねぎ 半分
- 塩 適量
- 胡椒 適量
- シュレッドチーズ お好みで
- 油 小さじ1杯
作り方
まずはスキムミルクを水に溶かします。水230mlにスキムミルクを加え、ダマにならないようによく溶かしましょう。
次に食材をカットします。ベーコンは一口大の大きさに、玉ねぎはみじん切りにしましょう。
食材のカットが終わったら、炒めていきます。
フライパンや鍋に油をひき、カットしたベーコンと玉ねぎを入れて弱火で炒めましょう。
玉ねぎがしんなりとするまで、じっくりと炒めるのがコツです。
玉ねぎがしんなりとしてきたら、スキムミルクを溶かした水と米を加えましょう。
強火にしてボコボコと煮立ってきたら、再び弱火にし、蓋をして15分ほど煮込みます。
蓋を開け、塩と胡椒を適量加えて、味の調節をします。
この時点で水分が多ければ、再び蓋をして、1〜2分ほどさらに煮込みましょう。
火をとめたらシュレッドチーズをふりかけ、予熱で溶かします。
皿に盛り付けてできあがり。スキムミルクの柔らかい甘みと、チーズのコクを味わえる絶品リゾットの完成です!
ヨーグルトのスキムミルクペースト
続いては、スキムミルクとヨーグルトのペースト。混ぜるだけでできあがる、クラッカーと相性抜群の一品です。
材料(3~4人分)
- スキムミルク 大さじ4
- 無糖ヨーグルト 1パック
- 砂糖 お好みで
作り方
まずは、水切りヨーグルトを作ります。
作り方は簡単。ボウルにざるを乗せ、その上にペーパータオルを敷き、プレーンヨーグルトを入れるだけ。ラップをして冷蔵庫で1時間から一晩ほど置けば完了です。
時間をかければかけるほど水分が抜けて、しっかりとした感触のヨーグルトになりますよ。
続いて、水切りヨーグルトにスキムミルクと砂糖を加えてよく混ぜましょう。スキムミルクと砂糖がしっかりと溶けたらできあがりです。
よく冷やしてからフルーツにのせて食べると、ヨーグルトの酸味とスキムミルクのまろやかさが口に広がります。あっさりとしているので、暑い日にも食が進みますよ。
クラッカーに、サラミや生ハムと一緒にのせて食べるのもおすすめです。その場合は、砂糖は控えめにしたほうがよりマッチします。
まろやか辛ラーメン
辛(シン)ラーメンは唐辛子を使った旨辛いスープが魅力。ただ、ちょっと辛すぎると感じる方もいるはずです。そんな時はスキムミルクを使って調理しましょう。
材料(1人分)
- スキムミルク 適量(今回は大さじ5)
- 辛ラーメン 1袋
- 卵 1個
- シュレッドチーズ 適量
作り方
こちらも作り方は簡単です。
辛ラーメンを作るのに必要な水550mlにスキムミルクを入れ、よく混ぜて溶かし、沸騰させます。そこに辛ラーメンを加えて煮込むだけ。
できあがりの1分前に卵を投入し、最後にチーズを散らしましょう。
スキムミルクだけでなく、卵、チーズを加えることで、辛さが薄まってまろやかになります。
クリーミーで濃厚な、普段とは違った味の辛ラーメンが楽しめますよ!
キャンプや登山でスキムミルクを活用しよう!
スキムミルクは軽くて保存しやすいため、アウトドアへ持ち出すのにぴったり。
しかも、高たんぱく低脂肪の身体にやさしい食品です。
スパイスボックスに忍ばせておけば、ラーメンやコーヒーなどの味変に重宝しますよ。ぜひキャンプ飯に活用してくださいね!