広い会場ではあるが、開場後すぐに人気のブースには長い列ができていた。この展示会では新製品や試作品の展示だけでなく、アウトレット品などの販売を行うメーカーもあるため、入手困難な人気アイテムを扱うブースには自然と人が集まるようだ。「でも、最初の頃は“海賊版イベントだ”とか言われていたんですが、3回目を迎えて存在を認めてもらえるようになったのが嬉しいですよね」と語るのは、主催者のひとり木堂勝弘さん。長年の友人であり、もうひとりの主催者である枝川洋一さんも、「若い人たち、これから巣立つであろう人たちを世に送り出そうということで始まりましたが、今では『ザ・ノースフェイス』や『ロウアルパイン』のような大ブランドのブースの横で、自分でミシンを踏んで物作りをしているガレージ・メーカーが並んでいます。これは普通では考えられないですよね?
でも、そうやって大ブランドが若いメーカーをバックアップするスタイルが確立されたことがおもしろいですし、それだけ若い人たちにチャンスを与えることができるのは嬉しいですね」と語る。
ではここからは「オフ・ザ・グリッド2017」に出展した注目メーカー&ブランドのプロダクツを紹介していこう。
主催者の木堂勝弘さん(左)と枝川洋一さん(右)。「初めは海賊版と言われていましたが存在を認めてもらえたのが嬉しいね」と木堂さん。
新作やプロトタイプの展示だけでなく、中にはアウトレット品や生産が終了した絶版モデルの販売を行うブースもあった。
オープンと同時に長い行列ができたのは人気ガレージ・メーカーの「山と道」。
取材・文/名畑政治 写真/江藤義典
取材協力/ E&K PROMOTIONS http://www.offthegrid.jp/