BBQ界に革命!? アウトドア用ガス缶で丸焼きができるweberの新作「Q1250」
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    2017.05.15

    BBQ界に革命!? アウトドア用ガス缶で丸焼きができるweberの新作「Q1250」

    煙が少なくてコンパクトなBBQコンロ。庭やベランダでも使いやすい!

     「ウェーバー」を象徴するのは、コロンとしたデザインのふた付きチャコール(炭火)グリル。

     アウトドア好きにはなじみ深いブランドだが、いかにもアメリカらしい雰囲気と、ホーロー加工されたエレガントな質感はSNS受け抜群。グランピング施設やBBQ施設で見かける機会が増え、またぞろ注目を浴びている。

     そのウェーバーが、日本仕様のガスグリル『Q1250』を5月15日に発売した。

    「日本では木炭(チャコール)を使うBBQが大半ですが、木炭は着火から片付けまでやることがいっぱい。煙もたくさん出て、小さな庭ではBBQを楽しみにくいという現状があります。日本人の日常は忙しいのに、BBQも忙しいなんて! そこでBBQは簡単なんだよ、ということを知らせたくて、日本向けグリル、『キャンプQ』を開発しました」(ウェーバー・スティーブン・プロダクツ・ジャパン代表 アダム・ホールさん)
     
     ウェーバーでは2003年にガスを用いた『Qグリル』を発表している。アメリカを中心に各国で評判を呼んだ人気シリーズだ。

     アダムさんによると、BBQ人気の高いアメリカではほとんどの家庭で2台のグリルを持っており、ガスグリル比率は約6割。オーストラリアとニュージーランドでは、ほぼすべての家庭にウェーバーのガスグリルがあるとのこと。

     日本でもプロパンタイプの『Q』シリーズを販売しているが、今回“プロパンの購入・保管が大変”という日本マーケットのニーズにあわせた、OD缶(登山用コンロなどに使用するガスカートリッジ)タイプの『Q1250』を開発したのだという。

    アダム・ホールさん(写真左)とイギリス人の人気シェフ、ジェイミー・フォイさん。「ウェーバーのオーナーは“シェアを伸ばせ”“目標販売台数は何台!”という指示は出しません。その代わり“何人に食べさせたの?”、“何人を喜ばせたの?”という質問をします。バーベキューによって、人を喜ばせることが私たちの使命なんです」(アダムさん)

     

    ウェーバー/Q1250

    4万9900円

    ※グリルを載せている「ポータブル・カート」は別売り(オープン価格)

    【問】ウェーバージャパン カスタマーサービス 03-4578-0240(平日10:00〜19:00)

     https://www.weber.com/JP/ja

    重量は本体5.4kg、焼き網4.75kg。重量感はあるが、ひとりで持ち運びできる。

    ポータブル・カートがあれば、たたんでからウィールで引っ張ることも可能だ。ウィールは直径が大きく、ラフな地面で引いても安定感がある

    サイズは、W69 (最大103.9)×D41.9×H39.4cm。ガーデン用テーブルに載せてもいい

    ウェーバーが独自開発した専用のOD缶を使用することで、ハイパワー+長時間調理を実現させている

     

    「ウェーバーの燃料はプロパンを25%含有しています。そのため中火で4時間、弱火なら5時間ほど使えます」(アダムさん)。

     沸点が-42.1℃と低く、冬用OD缶にも配合されているプロパンを25%配合しており、肌寒い夜でも火力が落ちることはない。専用OD缶はヨドバシカメラで販売中(オープン価格。450g入りで1000円弱)。まだまだ販売店は限られているので、ヨドバシの通販を利用してスピーディーに入手できるのはありがたい。

    おいしさの秘密は「丸いふた」にあり!

     ウェーバーのグリルは、丸いふたが印象的だ。もともとは鉄製のブイを切ってグリルとして使用したのがスタートなのだが、このふたがいい仕事をしている。焼き網に載せた食材は、木炭やガスの火で直接熱せられるほか、ふたに沿って熱が対流するので、間接的に食材に火を通すことができるのだ。つまり、コンベクションオーブンと同じ効果で、繊細な水分を残し、ジューシーに焼き上げることができるというわけ。

     最初に点火したら、ふたをして強火で15分かけて予熱する。焼き網をしっかり熱してから食材を載せるのはほかのBBQグリルと同じだが、分厚いふたは熱を逃がさないため、内部を300℃にまで上昇させることができるのだ。ピザやパイなどをサクッと焼き上げられるし、最初に高温にすることでくまなく殺菌できるというメリットも見逃せない。

     

    ローストチキンの作り方

    『Q1250』なら低温調理もラクラク。じっくり中まで加熱できるので、丸鶏のローストだってローストビーフだって、表面が焦げることなく中心までしっかり熱が通る。焼き上がった料理はどれもほんのりスモーキー。これもふたのおかげだ。脂と肉汁がグリル内で蒸気となって立ち上がり、食材にスモーキーな香りをプラスするのだから

    杉板に載せたサーモンは、弱火でふっくら蒸し焼き

     

    スモークサーモンの作り方

    焼き網の下にトレイをセットしておくので、脂汚れを取り除く手間がかからない。本体や焼き網には角度がついており、下部トレイに脂が落ちやすく、また、バーナーのチューブに脂がかからないよう計算されたデザインなのだ。もちろん、脂で炎が立つこともないので、煙やにおいを抑える効果もあり

    本体右側のダイヤルを点火位置にしたあと、左側のイグナイター(乾電池が必要)を押せば点火できる。右側のダイヤルは火力調整つまみでもあり、強火〜弱火のコントロールは思いのまま

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     日本のBBQシーンでは、薄切り肉をあぶり、たれで食べる焼き肉スタイルが主流だが、ウェーバーではいろいろな調理を楽しんでほしいと提案する。

     たとえば、スパイシーなチキンのグリルはそのまま食べてもおいしいが、一口大にカットしてコールスローとともにソフト・トルティーヤに包んで「ファヒータ」に。野菜をたっぷり食べられるし、コールスローに入っているレモンの酸味がチキンのおいしさを引き立てる。手でつかんで食べられるのもパーティー向きだ。

     

    グリルドチキンのファヒータ
    ウェーバーの特製シーズニングをチキン表面にすり込んでグリル。マリネードではなく、ドライハーブ類をすり込むのが新鮮だ

    表面が香ばしく焼き上がり、内部の温度を確認する。チキンの場合、一番厚い部位に温度計を刺し、75℃以上になっていれば焼き上がり

    あたためたトルティーヤで、チキンとコールスローを包んだファヒータ。アルミホイルで持ち手を作ると、フォークなしでおいしく食べられる

     

    タルトタタン

    カラメルソースと生のリンゴを、パイ生地で閉じ込めて焼き上げるタルト・タタン。あらかじめバターと砂糖でリンゴを炒めることをしなくても、この通り。上下からの熱でパイ生地はさくさく、リンゴはとろり、ソースも香ばしく焼き上がった

     

    お手入れもラクチン!
    チキンを焼いた後、焼き残しを高温で焦がしたら、ブラシでサッとこすって汚れを落とす。たったこれだけなのに、直後に焼いたタルト・タタンへのにおい移りはない。1台のBBQグリルでアペタイザーからメイン、デザートまで作れるというのは本当だ

     

    ワインと一緒に楽しむのがウェーバー流!
    アダムさんによると、ワインなど飲み物との相性を確かめるのも、BBQの楽しみのひとつなのだとも。気になるワインを数種用意して、料理ごとに試してみた

     扱いが簡単で、煙やにおいが出にくいQ1250なら、ホットプレート感覚で日常的に自宅BBQを楽しめそう。着火も火加減もイージーだから、アレンジを考えたり、飲み物とのコンビネーションを楽しんだりする余裕が生まれる。

    『Q1250』が日本のBBQをよりハッピーに変えそうだ。

     

    ◎構成=大森弘恵

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