アパレルとバッグを中心に販売するアメリカ発のアウトドアブランド、Cotopaxi(コトパクシ)。残布や残材を再利用した「リパーパス素材」採用のデルディアコレクションは、同じカラーのアイテムが一つとない個性と、サステナブルな取り組みとして世界的に注目を集めている。
今回は、昨年に発売したソフトクーラー「ヒエロ 12L」をレビュー。素材は? 機能は? 保冷性能は? など、余すことなく紹介する。
ガバッと口が開いて使いやすいソフトクーラー
今回紹介するのは、容量12Lの中型ソフトクーラー。サイズは46×36(最大)×14cmで、2Lペットボトルも入る高さをもつ。
同商品はクーラーには珍しいロールトップ式を採用し、中の冷気を出さずしっかり封できる。また雨が降っても水の侵入を防げるため、急な天候変化でも中に保冷しているものをしっかり守れるのも特徴だ。
生地は、2Lペットボトルや瓶など重いものを入れて持ち運んでも問題ないほどの耐久性あるものを使用。また芯地にもなる断熱材により、保冷性が保たれる。
そのほかの機能として、通気性と伸縮性のあるサイドポケットがあり、スマホや薄い小物を収納できる。ショルダーストラップはパッドが入っていて肩が痛くなりにくい。が、メッシュ生地を配していないため、夏場に長時間背負っていると多少蒸れる可能性はある。
実際に保冷したいドリンクを中に入れてみた
機能を紹介したところで、気になる性能をチェックしてみた。まずは定番の350mlを入れてみたところ、高さがあることで2段に積み上げて収納でき、20本も収納できた。ただ保冷剤を入れる余裕はなく、口を丸めにくかったため、保冷剤を入れて保冷したい場合はパンパンに入れないほうがいいだろう。
次に大きめのペットボトルを入れてみた。本数は4本と少ないが、縦に収納できるうえに口を丸められたので、保冷して持ち運べる。また、4本なら保冷剤も一緒に入れられるため、ドリンクを冷やしておけるのも便利だと感じた。
次に持ち運びやすさを検証。思ったより芯地が丈夫で、たっぷり中にものを入れてもキレイな状態で持ち運べた。柔らかい素材のソフトクーラーだと形が崩れ、中でものがずれ込み重量バランスが崩れることがあるため、その点では優秀だと感じた。
最後に、気になる保冷性能をチェック。朝9時にしっかり凍らせた保冷剤をクーラーに入れ、その後34度の暑いフィールドで日差しが当たる場所で置いていたところ、思ったより保冷剤の氷は溶けていなかった。
1cm程度の断熱材入りソフトクーラーなら、正直半日もすればほとんどの氷が溶けているのだが、日差しガンガンな場所でも半分以上氷が残っていたのは優秀。1日経ったら氷は無くなっていたが、庫内はまだひんやりしていたのも驚き。ちなみに、公式サイトでは最大36時間の保冷が可能とのことだ。
その理由はライナーに縫い目がなく、なおかつロールトップ式の口を採用することで徹底的に冷気を外へ逃がさない構造になっていたからだろう。性能は見た目によらない、と実感したのだ。
ヒエロ 12Lを使ってみて気になったこと
想像より優れた性能を備えたコトパクシのヒエロ 12L。ただ、気になるところも2点ある。
1点目はハンドル。片側だけしか付いていないと、ある程度のものを中に入れた際に簡単に切れてしまう可能性がある。個人的にはもう少し長めにして両サイドに配置し、トートバッグのように持ち運べるようにするともっと手軽なのに、と感じた。
また、ハンドルが付いているのは裏面のため、肩がけした状態で口を開こうとすると裏面を前にする必要がある。このハンドルはどう使うのがベストなのか、ユーザーの考え次第かもしれない。
2点目はカラー選び。今回使ったカラーは運良く個人的に気に入っているが、デルディアコレクションはすべての商品のカラー配置が異なっているため、理想のものが見つけにくい。「くじ引き感覚で届いたものを使う」とそこまでデザインを気にしない人ならいいが、こだわりが強い人は買う時点で手間どうかもしれない。
2点の気になる点を差し引いても、確かな保冷性能は群を抜いてメリットを感じた。なお、通販で購入するとカラーは選べないため、お気に入りの1点を見つけたい人は取扱店に足を運んで購入するのをおすすめする。これからの夏に、いい助っ人になること間違いなしのアイテムだ。
商品概要
コトパクシ「ヒエロ 12L クーラーバッグ デルディア」
価格:¥22,000
サイズ:46×36(最大)×14cm
重量:約708g
容量:12L
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