乗り味も質感も上質で運転が楽しい!
ライター・櫻井と編集・沢木による新車試乗レポート。今回は「マツダ/CX-5」編です。
沢木 ディーゼルエンジン搭載の経済的なSUVとして人気のCX-5が、5年ぶりのモデルチェンジです。
櫻井 顔つきが断然シャープになったから、新しさは一瞥しただけでわかるけど、実はエンジンを含む駆動系や骨格は、先代からの継承。
沢木 でも乗ってみるとすご く静かだし、スムーズな加 速や段差を乗り越えたとき の収まり具合も、今まで以 上に洗練された印象です。
櫻井 そこがマツダの凄いと ころで、5年間の技術の進 化をてんこ盛りにしたとい えるね。にディーゼルエ ンジンは、特有のガラガラ 音を消すために遮音材を増 やすのではなく、エンジン そのものに制振装置の役割 を果たす技術、「ナチュラ ル・サウンド・スムーザー」
を取り入れているんだ。
沢木 室内の反射音やドアの 開け閉めの音にも工夫を凝 らしているとか。「いいク ルマに乗っている感」があ るのは、こうした細かな改 良の積み重ねなんですね。
櫻井 うん。そして、乗り味 でもうひとつ大きな効果を 発揮しているのが、「Gベクタリングコントロール」。
沢 資料には「エンジンでシャシー性能を高める」と書いてありますが、さっぱり意味がわかりません(笑)。
櫻井 簡単に説明すると、曲がるときにエンジンのパワーをわずかに変化させて、クルマの応答性や安定性を高める技術。人間はまっすぐ走ってるときでも常にハンドルを微修正していて、そうした細かい操作を格段に減らしてくれるんだ。
沢木 なるほど~。ロングドライブでの疲労軽減に効果がありそうですね。
櫻井 そのとおり! 疲れ知らずで燃料代も安く済むCX-5は、遠出でこそ威力を発揮するSUVなんだ。
リアゲートの開閉に連動する、マツダ独自の「カラクリトノカバー」を装備している。
沢木 SUVとしてのポイントは? ラゲッジはそれほど広くないような……。
櫻井 タイヤハウスの出っ張りが大きいのは気になるけど、積載量は同じクラスのSUVと大差なし。室内長が少し短いので、横になって休むのはひと工夫いるね。
沢木 4WDの性能は?
櫻井 状況に応じて後輪に駆動を伝える一般的なオンデマンド式だけど、マツダのシステムは高精度で、タイヤが滑り出す予兆をいち早く感知して制御する。安心感が高く、おすすめです!
デスィスプレイを高い位置に据え、フロントガラスに走行情報を投影する装置も付き、視線移動が少なくて済む。
マツダ/CX-5
MAZDA CX-5 XD
PROACTIVE
ディーゼル ¥2,570,000~
http://www.mazda.co.jp
◎構成/櫻井 香 ◎撮影/小倉雄一郎