日本のミライを明るくする! 園児野生化計画 vol.27
里山で幼児と遊んでいると、しばしば“怪しい後ろ姿”を見る。僕が大好きな光景だ。
時々のぞかせる横顔は、真剣な眼差しや、友達とニヤニヤなにやら語らっている。そして背中から出ているオーラは、「邪魔するな!」と語りかけてくる。こういったときは、間違いなく面白いことが起きているのだ。
今日は2カ所でそんな後ろ姿を目撃した。はたして彼らは何を企み、そして実行していたのか?
1:木をホジホジ
朽ち木に抱きついているかのように見える男の子。こちらはそっと近づいてみると、朽ち木を木でほじくっていました。何をしているのかと聞くと、虫を探しているとのこと。
成果の方はあまり良くなかったようで、「長谷部先生手伝ってよ!今忙しいから」ちょっとイライラした口調で共同作業を求めてくる。
やっと見つけたのは小さな穴。もしかしたらこの穴の奥に何かいるのかも知れないと期待の気持ちを枝先にのせて、集合の合図がかかるまでずっと格闘していました。
2:みんなで落ち葉溜めガサガサ
4人組の子供達を、天然の肥料を作るために落ち葉を集めておく“落ち葉溜め“で発見した。
彼らはカラダを前後に大きく揺らしながら野猿のようにキャッキャ言っていました。そっと近づいてみると、落ち葉溜めを手で掘り返しているではないか!
間違いない。彼らは大物を漁っていたのだ。
僕の目の前に、ひとりの男の子が白い上物を差し出して見せた…。そう。泣く子も黙るカブトムシの幼虫様を見つけていたのだ。
いつもは一番を競い合う彼らも、落ち葉を掘る係は全員で行い、土をそっとどける係、カブトムシの幼虫を取り出す係、そしてそれを移動する係と、それぞれの役割を効率的に全うしていた。
今回見つけたのは残念ながらカラスに食べられたあとだったが、それでも宝物には変わりない。
何かを企み、集中の世界に入ると、子供達は恐るべし集中力とチーム力、そして仮説をたてて実行をするという作業をくりかえす。学びのサイクルがいっぱい詰まっているのだ。