『ドラえもん』などの児童漫画と並行して、藤子・F・不二雄先生が熱心に取り組んだのが「SF短編シリーズ」だ。『ドラえもん』の連載が始まる直前の1969年に初めて作品を発表し、生涯にわたり描き続けた。
初作品『ミノタウロスの皿』は、牛のような見た目の種族が支配する星で、人間のような見た目の種族が家畜として扱われる世界を描いている。児童漫画とはひと味違った世界観で、虜になった方も多いだろう。
「藤子・F・不二雄のSF短編原画展」は、それらの原画を特集した期間限定の企画展だ。ぜひこの機会にS(すこし)F(ふしぎ)な世界を味わいに行こう。
「SF短編シリーズ」の原画を大規模展示
『ドラえもん』の「未知とのそうぐう機」の原画。修正時のホワイトでできた凸凹などは、原画でしか見られない。
少年SF短編『ひとりぼっちの宇宙戦争』の原画。吹き出しに貼られた写植も原画ならではの魅力だ!
「SF短編シリーズ」最後の作品『異人アンドロ氏』の原画。写植のほかに、手書きのセリフが書かれている。
館内では人気キャラたちにも出会える!
屋上広場の「はらっぱ」にはドラえもんやお馴染みの土管、どこでもドアなどがあり、人気のフォトスポット。
芝生の上で寝転んでいるパーマン1号と2号。館内を散歩していると、こちらまでのんびりした気分になれる。
こちらは『キテレツ大百科』のコロ助。館内には隠れキャラクターが潜んでおり、それを探し出すのも楽しい。
オリジナルグッズも見逃せない!
SF短編をモチーフにしたアクリルペンスタンドやピンズなど、企画展に合わせたグッズも販売中!
川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム
神奈川県川崎市多摩区長尾2-8-1
【入館方法】日時指定の完全予約制。詳細はホームページをご確認ください。
【アクセス】小田急線・JR南武線登戸駅から川崎市バスによる有料直行バスで約9分。小田急線向ヶ丘遊園駅徒歩約16分、JR南武線宿河原駅徒歩約15分。
問い合わせ先:TEL:0570-055-245(9:30~18:00※年末年始はお休み)
※構成/風間 拓 ©Fujiko-Pro 「藤子・F・不二雄のSF短編原画展」第3期は10月23日(月)まで開催予定
(BE-PAL 2023年9月号より)