ウルトラライトのギアで豆を挽くことから始めよう
「日本の山は水が豊富で、そのほとんどがミネラル分の少ない軟水。これはマイルドなコーヒーを淹れるのに適しています。山を旅しながら、湧き水でコーヒーを淹れるのは、日本の山だからできる贅沢なんです」とは、神奈川県葉山町で自家焙煎コーヒー店を営む森嵜健さん。
「家で淹れるのに比べて、すべてがちょっとずつ不便ですが、それを工夫するのも野外でコーヒーを淹れる楽しみのひとつ。新鮮な空気のなかで淹れると、家では感じなかった香りや味に気づくこともあります」
本当に美味しいコーヒーを淹れるなら、専門店の新鮮な豆を使って、挽くところからはじめ てほしい、と森嵜さんは言う。
「コーヒーは生鮮食品。焙煎やミルから時間が経つと風味が損なわれます。飲む直前に新鮮な豆を挽くのがコーヒーの鉄則。最近は道具も軽くなりました。ぜひ煎りたて、挽きたてのコーヒーを野外で楽しんでください」
これが森嵜健さんの外カフェセットだ!
「使う道具はちょっと大きめ。日帰りは簡易なセットで、キャンプにはミルもしっかり持参します。ドリッパーなどは、ゴミが少ない金属フィルターを愛用していますね」
「ザ・ファイブ・ビーンズ」店主
森嵜健さん
生産~輸送まで品質管理を徹底した「スペシャルティ・コーヒー」の自家焙煎専門店を営む。サーフィンやキャンプなど、自身もアウトドアを楽しんでいる。
http://www.five-beans.com/
◎構成/藤原祥弘 ◎撮影/矢島慎一