離島にある山はなぜ良いのか
山といえば、皆さんはどんな山を思い浮かべますか?富士山、100名山、北アルプスなど、自然豊かな日本には素晴らしい山々がたくさんあります。
では、「しま山」というものをご存じでしょうか。その名の通り、離島にある山のことです。
日本には、個性的で島らしい山々が厳選された「しま山100選」というものがあり、どれも面白い山ばかりです。
今回は、そんな離島にある山の楽しみ方と、筆者おすすめのしま山3選をご紹介します。
登るだけじゃない!しま山の楽しみ方
旅好きが愛してやまない、しま山の魅力とはなんなのでしょうか。
秘境感漂う景色
一番の魅力は、間違いなく景色です。海と山が融合したような風景は、秘境感漂う素晴らしき世界。
深い森から抜け出した先にある水平線や、稜線から海へと続く道、どれもしま山ならではの体験です。
島だからこそ、見れる入江や崖の地形もさまざまで、それぞれの山の景色は唯一無二ですよ。
冒険感がたまらない
離島に行って山に登ろうなどと考える人は、旅が好きに違いありません。
そんな旅マニアの欲をたっぷりと満たしてくれるのが、しま山です。
島へ船で渡るという、序盤から旅要素MAXで高揚感が抑えられません。その先にあるしま山は、もっと未知の世界です。
出会う植物、虫、景色、全て新鮮でワクワクが止まりません。
手軽に登れる山が多い
しま山は、標高が1,000mに満たない、日帰りで登れる山がほとんど。
ですので、島全体の旅程にサクッと登山を組み込むことができるのです。
お手軽に登れて絶景も付いてくるなら、登るしかありません。
触れておきたい島文化
島にはそれぞれ特有の文化や伝統、歴史があります。
その島の気候に合った文化、生活スタイル、伝統工芸や伝統野菜が育まれてきています。
山がある離島では、山の存在が人々の生活に大きな影響を与えています。本州でももちろん同じなのですが、島の方が山を近くに感じやすいのです。
山や自然が育んだ島特有の文化は、しま山登山を一層濃い体験にしてくれるはずです!
絶対外せない!島グルメ
しま山登山の後は、個性的な島料理を楽しみましょう。
海産物はもちろん、山菜や地酒、郷土料理など、今まで食べたことがないグルメに出会えること間違いなしです。
筆者は、八丈島で食べたトビウオのくさやと島寿司が印象的でした。
絶景のしま山3選
今回は、しま山100選の中から、筆者の好みで3つの山を厳選しました。
利尻富士
筆者が特に惚れ込んだ山は、北海道利尻島にそびえる利尻富士です。
標高1721mと、しま山にしては高くて時間がかかる山です。
コースタイムは約10~12時間と、しっかり登山を楽しむことができるのも魅力の一つ。
山頂から見る稜線と水平線、そして小さくて可愛らしい高山植物たちの織りなす景色は、何度登っても感動します。
登山で疲れた次の日は、絶品のウニ丼やホタテ焼きを堪能するのがおすすめです。
利尻富士から湧き出る冷水で作った日本酒が、疲れた体に染み渡ります。
八丈富士
東京都から船でいける山があります。それが、伊豆諸島八丈島にある八丈富士です。
伊豆諸島の最高峰ですが、登山口からたった1時間ほどで登ることができるのが魅力の一つ。
緑が生い茂る火口を眺めながらのお鉢巡りは、他では体験できない不思議な空気感が漂います。
山の稜線からは、麓の街が海まで伸びているのが見えて、島にいるということを実感できますよ。
八丈島では、ワサビの代わりに唐辛子を醤油に入れて食べる島寿司や、独特な香りがクセになるくさやがおすすめです。
島民曰く、それぞれの島でくさやの臭さが異なるらしく、八丈島のくさやは食べやすい方だそうです。
昼は登山、夜は島料理で、まるっと手軽に島を堪能できます。
礼文岳
圧倒的な秘境を体感したいなら、北海道礼文島の礼文岳はいかがでしょうか。
利尻島の北西に位置する礼文島、その最高地点が標高490mの礼文岳です。
穏やかな丘が連なる礼文島の景色は、日本にいるとは思えないほど、広大で素晴らしい雰囲気があります。
夏は、本州ではなかなか見られないような高山植物が咲き誇り、静かな海と相まって秘境感が漂います。
時間があれば、ぜひホッケのちゃんちゃん焼きをご賞味ください。美味しすぎて感動します。
フェリーターミナルから徒歩5分ほどの場所に「炉ばた ちどり」というお店があります。とっても混むので、あらかじめお店の営業時間を確認しておくのがおすすめです!
しま山で旅行と登山を楽しむ
次の山行予定が決まっていないなら、ぜひ離島へ行ってしま山を堪能してくださいね。