グラベルバイクでバイクパッキングしてみない?
数年前から自転車やアウトドアの雑誌やメディアで目にすることが多くなってきた「グラベルバイク」という自転車の種類と、「バイクパッキング」という遊び方。
今更かもしれませんが自転車に乗らない友人に話したところ、どういう自転車に乗って遊ぶのか、イメージしにくいようだったのでまずはそこから。
グラベルバイクには未舗装路も大得意なツーリングバイクもある
グラベルバイクは砂地や砂利道、土の道などの未舗装路を走りやすいような太いタイヤを履いたドロップハンドル仕様の自転車。レース仕様のものもありますが、ツーリング仕様に設計されたフレームも多く、長距離の移動でもこまめに姿勢を変えながら漕ぐことができます。
自転車のフレームに、キャリアやケージといわれる荷物を運ぶためのラックが装着しやすいように設計された拡張性の高い車種もあります。
登山用のバックパックで例えると、ママチャリが普段使いのシンプルなデイパックだとすると、グラベルバイクはシンプルに使うこともできるけど容量を変えられたり、外にギアを取り付けるベルトやループがついている大型ザックのようなイメージ。使い方はあなた次第、といったところですね。
バイクパッキングのスタイルは自由自在
「バイクパッキング」は自転車に荷物を載せて出かけること全般を指すので、スタイルは様々。元々は、バッグひとつを背負って歩いて旅するバックパックの自転車版として、シンプルなバッグに入るだけの荷物を積んで冒険旅行をする旅の総称として生まれた言葉だそうです。しかし今は、日帰り、キャンプ、宿泊施設泊などを楽しむ自転車ツーリングの総称として広く使われています。登山でいうところのデイハイクからテント泊、小屋泊などのように、目的や装備によって楽しみ方も自由自在なのです。
私の住む長野県伊那市は街から少し離れると田園地帯があり、未舗装路を選んで走ることもできますし、普段はパン屋さんやご飯屋さんなどを目的地にして日帰りで動くことがほとんど。バッグの中身はコーヒーセットやハンモックなど休憩時間を楽しむためのアイテムが中心です。
いつもの景色が特別になる自転車キャンプ旅にチャレンジ
いつもは近場の日帰りライドがほとんどですが、私の今年のテーマは「自転車旅」。手始めは友人が営む市内の「野営場KOKKO」までの1泊2日のプラン。いつもより荷物が多いので、まずは必要な道具とそれを持ち運ぶ方法を考えていきます。
普段1泊2日の登山に行く時は大体30から40Lのバックパックを持っていくのですが、それと同じような荷物を自転車に取り付けるにはどうしたらいいか試行錯誤が始まります。
バックパックの場合は、大きな袋の中に小分けした荷物を効率よく収納します。学生時代からかれこれ25年以上その作業に向き合っているので、最近はほぼ迷いもなくパッキングができます。
ところが自転車にその荷物を積むとなると、どこに何を入れたらいいのか、どんなバッグをつけたらいいのか悩み事だらけ…。
バイクパッキングの場合は、荷物が分散していた方がバランスが良いので、いくつかの小さな袋を自転車の車体に取り付けて荷物を運びます。どこに何を入れるか?もはや脳トレですね。
1泊2日のキャンプ装備は約10㎏
今回パッキングする荷物はざっとこんな感じ。
ポイントはある程度カテゴリに分けて荷物を小分けにしておくこと。それとファスナー付きのビニール袋に収納しておくとパッキングがスムーズになります。食料と着替え、下着、予備も数枚持っておいてもかさばらないので、濡れたものを入れたりゴミ袋にしたり登山の時にも一番重宝しています。
何を持っていくか何を置いていくか、バランスを見ながら装備を決めて収納していきます。荷物の重さは登山のテント泊フル装備で約9kg。今回はお楽しみのビールも積んでいったので、荷物の総重量は約10kgでした。
どこに何を積めばいい?大事なのは重心と収納力
さて、持って行くものが決まったら次はその荷物の収納です。果たして持って行きたいものは全て入るのでしょうか。
フロント
フレームに直接バッグを装着して小物を取り出しやすいように収納するか、ある程度ボリュームがあるものを詰めるようにキャリアをつけるか。今回は荷物が多くなりそうなので、フロントにキャリアをつけてバッグを載せてみることにしました(自分でつけたらやや前下がりに…。後日メカニックスタッフに調整してもらいました)。
取り付けたバッグは普段使いにも重宝している「ロウロウマウンテンワークス」のハイカーズトート。
アウトドアのプロダクトだけあって底面にもループが付いていて、フロントキャリアとの相性はバッチリ。今回はズレ防止にタイラップで固定しました。容量が大きいので何でも入るのですが、あまり出すぎるとハンドルが取られて重たく感じてしまうのが今回の旅で分かりました。かさばるけど軽いもの、シュラフやテントなど入れるのが良さそうです。
フレームバッグ
自分のバイクのフレームに合わせて縫製してもらえる「ウェルダン ナゴヤ」のフレームバッグは容量が大きくて便利です。あまりボリュームを出してしまうと横に広がってペダリングの時に気になるので要注意。車体の中心部にあるので、ある程度重みがあるものを入れても安定します。どうしても持っていきたかった、重たいホットサンドクッカーはこちらに収納。
サドルバッグ
外した時に背負えることができる「ロウロウマウンテンワークス/バイクンハイクポストパック」は欠かせないアイテム。バッグ本体の長さが十分にあるので折りたたみ式の焚き火台「パーゴワークス/ニンジャファイヤースタンド ソロ」も楽々収納。上部にはバンジーコードがあるので、釣竿やフランスパンなど長いものを挟んで持ち運ぶことができます。
準備のハイライト、パッキングを終えていざ出発!
バイクパッキングの旅は出かける時も楽しいですが、準備段階からかなりワクワク。10kgの装備を積んで自転車に乗るとどれぐらい負荷があるのか?
目的地までの距離は約15㎞。出発前のパッキングが一番の山場の自転車旅デビュー戦。旅のお供に私と同じくCLAMPのオリジナルグラベルバイク「CG」に乗っている友人を誘っていざ出発です。
目的によって装備も様々。バイクによって積み方も異なってきます。何を持っていきたいのか、そのためにはどういった装備が必要なのか?CLAMPでは、そんなご相談も承りますので、その際にはバイクを持ってぜひお立ち寄りください。
まだ見ぬ景色を見に、普段遊んでいるフィールドが特別なものになるバイクパッキングの可能性にワクワクが止まりませんね。さぁ、冒険に出かけましょう。
CLAMP伊那
- 所在地: 長野県伊那市山寺249‐1
- 営業時間: 11〜19時
- 定休日:水、木曜
- HP:https://clamp-bike.com/