メキシコの地を駆け抜けるマウンテンバイク、パンデミック下に山の清掃を始めたエベレストのシェルパ一家――。アドベンチャースピリットと山岳カルチャー、自然環境の素晴らしさを称え、そのメッセージを正しく広げることを目的とした国際的なアウトドア・ドキュメント映画祭「バンフセンター・マウンテンフィルムフェスティバル」がカナダ・アルバータ州バンフで開催。
世界中から集められた400本以上の作品からグランプリほか受賞作を選出し、さらにそのなかから厳選された作品がワールドツアーとして世界7大陸40か国以上で上映される。
「バンフセンター・マウンテンフィルムフェスティバル・イン・ジャパン 2023」は10月7日の東京からスタート。福岡、大阪枚方市、北海道東川町、富山県朝日町の5都市を巡る。上映される作品のうち、いくつかをご紹介!
ライター厳選!アウトドア・ドキュメント映画祭で上映される注目4作品
フランス人ライダーのキリアン・ブロンが、そのライディング技術を駆使してメキシコの街をひたすら走る。山の稜線、巨大迷路、森の中。軽快な音楽を聞きながら、さまざまな顔を持つメキシコの文化も肌で感じることに。あまりの超絶テクニックに、口あんぐり。
多くの登山客がグループでやってきて、ゴミを残して去っていくエベレスト。「神々が怒っている」と考えたあるシェルパ一家は、パンデミックで登山客がいなくなった山の清掃を始める。空き缶や空き瓶、あらゆるビニールゴミはもちろんテント、酸素ボンベまで落ちている。そのひとつひとつを拾うという行動が山の神聖さを取り戻すはず、と信じて。
フランス、シャモニー出身のフリースタイルスキーヤー、サム・ファブレが、2021年、閉鎖されたスキーリゾートに降り立つ。信じられない静けさのなか、聞こえるのはサムが滑走する音だけ。 ひたすら自由にのびやかに滑り降りるサムと、その姿を、トリが空を飛ぶような目線で縦横無尽に捉えるカメラワーク。こんなスケールのでかいスキー、観たことない!
創造の源とは?――海と一体化するサーファー、ピークに立つスノーボーダー。なにかを生み出したい! そう思わせる衝動は、それが優れたミュージシャンのLIVEのように人間がつくり出したものであっても、思いもよらない瞬間に訪れる。美しい映像で体感する、その‟瞬間”の連続。
イベント概要
「バンフセンター・マウンテンフィルムフェスティバル・イン・ジャパン 2023」
東京:10月7日(土)、8日(日)、9日(月・祝)/ゲートシティ大崎 ゲートシティーホール
福岡:10月14日(土)/アクアクレタ小石原 野外特設シアター(雨天時は体育館で)
大阪枚方市:10月29日(日)/枚方市総合文化芸術センター 本館 ひらしんイベントホール
北海道東川町:11月12日(日)/東川町文化芸術交流センター
富山県朝日町:11月18日(土)/朝日コミュニティーホール アゼリア
※チケットはプログラムA、プログラムB、特別プログラムの3タイプ。各都市でそれぞれ上映プログラムが変わる。チケット購入ほか詳細は以下、公式サイトで。
【BANFF in Japan実行委員会 事務局】
受付時間:10:00〜17:00
bmff@wgpr.co.jp
取材・文/浅見祥子