アウトドア好きな皆さんの中には、「ベアフットシューズ」愛用者もいるでしょう。
ベアフット(Barefoot)とは「裸足」という意味で、「裸足のように歩くことで人間の足が持つ力を引き出す」という考え方に基づいたシューズです。足裏から伝わる路面の感覚や、足本来の状態で歩ける心地よさは、独特のもの。
この考えをベースにしたイギリスのライフスタイルブランド「VIVOBAREFOOT」(ビボベアフット)が、9月9日に東京・外苑前へ直営店「VIVOBAREFOOT TOKYO(ビボベアフット トーキョー)」をオープン。お店へお邪魔して、その魅力とおすすめモデルをチェックしてきました!
「VIVOBAREFOOT TOKYO」に潜入!
最寄り駅である外苑前駅から歩いて10分ほどの通り沿いにある「VIVOBAREFOOT TOKYO」。ここは、イギリス生まれのライフスタイルブランド「VIVOBAREFOOT」の日本で初となる直営店です。
さっそく店内へ入ると、ほぼ全てのラインナップが勢ぞろいして迎えてくれました。
カジュアルにもビジネスにも合わせやすそうなレザーシューズ、軽量素材のローカットスニーカー、トレッキングシューズに、トレイルランニングにも活躍するシューズ、そしてベビーやキッズモデルまで。さまざまなシーンで、幅広い世代が履けるベアフットシューズを手に取ることができます。
「こんにちは!」と、気さくな雰囲気で迎えてくださったのは、店長の濱田大樹さんです。
濱田さんはもともと理学療法士として働いていた経歴をもつ、からだのプロフェッショナル。「自分の好きなことを仕事にしてゆきたい」と、「VIVOBAREFOOT」を取り扱うウルトラライトギアショップ「Moonlight Gear(ムーンライトギア)」の門をたたき、縁あって現職へ。
原宿からもほど近い都心にありながら、ホッと心が和むのは、木をベースにしたナチュラルな空間だからでしょうか?
濱田さんによると、これらはスタッフによるDIYなのだとか。床には、石や木、苔などが敷き詰められ、上を歩くことで「VIVOBAREFOOT」の魅力である“裸足感覚”を体感することができます。
「VIVOBAREFOOT」ってどんなブランド?
ところで「VIVOBAREFOOT」とは?一口にベアフットシューズといっても、どのようなブランド?
ベアフットシューズを通じて「足元から健康的な生活」を届ける
「コンセプトは“足元から自然とつながる”。ベアフットシューズを通じて、現代人の足に起きていることや、体の健康にどのような影響があるのかを発信し、足元から健康的な生活を提案するナチュラルライフスタイルブランドです。
シューズをはじめとするプロダクト提案にとどまらず、足のエクササイズ「TOE-GA」(トーガ)を伝えたり、愛用者インタビューなどのコラムを発信したり、イベントを行ったり。さまざまな活動を行っています。
その一つが、この直営店です。ここでは木や苔の香り、木と石と植物が織りなす感覚など、五感をフルに使って自然とブランドを体感していただけます」(以下「」内、全て濱田大樹さん)
シューズの特徴は?
見た目も機能性もシンプルな「VIVOBAREFOOT」に共通する特徴も伺いました。
1:足指がのびのびできる幅広デザイン
靴の中で足指が裸足と同じ状態でいられることで、ありのままの動作ができることが大事。そのためにもシューズは全て幅広です。
2:薄くて軽量
アウトソールは基本的に4mm、インソールは2〜3mmとかなり薄く、土踏まずはフラットです。また、アッパーと呼ばれる足の先端や甲を覆う部分も、薄くて軽量なものがほとんど。
「ブランドの創業者は、イギリスのシューズブランド『Clarks(クラークス)』の7代目のいとこ同士です。彼ら曰く“靴はプロテクションだから、無駄な機能はいらない”。ですからアウトソールは、耐久性は考慮しつつも、裸足のような感覚で歩ける厚み4mmが基本で、アーチをサポートするクッション性もありません。アッパーも、あくまでも足が傷つかないためのものですから、必要最小限に。全体がシンプルに作られています」
「中でも『プライマスライト III』は、旅の荷物に入れても邪魔にならないほど軽やかで、こんなふうに曲げることもできます。キャンプや登山でサンダルを別で持ってゆく方も多いと思いますが、そんな時にも活躍してくれるはずです」
3:抜群のデザイン性
ルーツに「Clarks」があるからか、シンプルながらデザイン性がよく、毎日履けるタウンユースモデルも多数そろうのも特徴です。
「ベアフットシューズは、履いて歩くだけでも筋肉がついて、足を本来の状態に導きます。そういう意味でも日常生活のシューズとして、なるべく長い時間、できれば毎日履いていただきたい。だからこそデザイン性は大事です」
4:地球環境にも配慮
身も心もより地球に近づくために。「VIVOBAREFOOT」が使用している素材は、地球環境に配慮したものが多いのもポイント。
「たとえば、この『プライマスライト III』は、プラスチック廃棄物を靴素材として再生させて、埋め立てゴミ削減に貢献しています。また、動物由来素材は使用していない、ヴィーガン/アニマルフリーです」
「『VIVOBAREFOOT』は、社会や環境に配慮した企業として『B Corp』認証を取得しています。レザーは、牛の飼育環境に配慮し、すべて放牧で育てられたWILD HIDEレザーを使用。皮をなめす際にも重金属を使用しないクロムフリーを採用しています。
のびのび生活していた牛からとれる皮はストレスがかかっていないので質がよいんです。履き心地もしなやかで靴擦れなどもしづらいので、僕のおすすめは素足で履くことです」
試着の様子をダイジェストでご紹介
「『VIVOBAREFOOT』はフィッティングが命」と濱田さん。なぜなら靴の中で足指が本来の状態でなければならないから。そういう意味でも、ほぼ全てのモデルを試着できる直営店の存在はありがたいですよね。実際にフィッティングを体験してみました。
1.インソールに足を乗せて自分のサイズを確認する。
2.気になる一足を選んだら足を入れて、踵を合わせて靴紐をしめる。この状態で足の状態を確認。
3.凸凹、フラットな場所など、さまざま歩いてみる。
「トラッカーフォレスト ESC ウィメンズ」を試着した編集部スタッフの感想は?
編集部スタッフは「今まで履いたトレッキングシューズと全く違う!気持ちいい〜!」と大興奮。私物のトレッキングシューズはアウトソールが硬く、木の根や岩場などで足がうまく使えず滑ることもあったそうですが「木や石の上も歩きやすい」とのこと。
濱田さんによると「通常、トレッキングシューズのアウトソールが硬く丈夫に作られているのは、テコの原理のようにつま先から体重移動をする足運びによって、重いバックパックを背負った状態で登山が出来るように。
『VIVOBAREFOOT』のアウトドアモデルの場合は、裸足感覚を失わない極薄のアウトソール。といっても、たとえば釘など鋭利なものを踏んづけても大丈夫なようにテストしていますし、だからこそ足指がしっかりと動き、地面を掴んでバランスを取ることが出来ます。足本来の動きを阻害しないので疲れにくいのも特徴です」
→くわしい試着の様子は、小学館の子育て世代向けメディア「kufura」で紹介中!こちらの記事もあわせてご覧ください。
BE-PAL読者におすすめ!街と自然をつなぐ3モデル
最後に、ウィメンズとメンズの両方をラインナップしているシューズから、アウトドアを楽しむBE-PAL読者におすすめの3モデルを厳選してご紹介します。
トラッカーDECON LOW FG2(¥26,400)
「もっと自由にハイキングやトレッキングが楽しみたいという人をはじめ、雨のタウンユースや、キャンプにと、幅広く履けるモデルです」。軽くて通気性に優れたアッパーは、WoolmarkウールとWILD HIDEレザー製。従来のFGアウトソールをリニューアルし、さまざまな路面でのグリップ力をさらに強化しています。
プライマストレイル II FG(¥22,000)
リサイクルペットボトルを使用した超軽量メッシュ素材で、通気性にも優れたハイパフォーマンスシューズ。「街でデイリーに履いていただくのはもちろん、足首周りにクッション性を持たせているので、ハイキングやキャンプなどにも活用していただけます。シューレースもワンアクションで締められるので、脱ぎ履きしやすいですよ」。
こちらは、2モデルのアウトソール。通常のアウトソールはもっと薄く、凸凹も浅く作られていますが、FGのアウトソールはグリップ力とトラクションを高めるために、ベースとなる3mmのソールに4mmの突起状のラグを設置。路面が濡れていても乾いていても、コンクリートでも岩場でも、接地感とグリップ力が最大になるように設計されています。
トラッカー II FG (¥29,700)
こちらはブランド唯一の完全防水モデル。「雨天や寒い時期にも安心して履いていただけます」。軽量ながら、耐久性、防水性ともに優れ、しなやかな靴底でもっと地面を感じて自然の中を歩きたい人にうってつけ。
取り外し可能なサーマルインソール付き。また、リサイクルプラスチック素材の防水裏地とリサイクルメンブレンを使用し、地球への負荷を最小限に抑えています。
店舗で、オンラインでチェック!
こだわりの詰まったその魅力。直営店を始め、各地のパートナーショップやオンラインストアでもチェックできます。また、独自に発信しているコラムも興味深いものばかり。リアルで、オンラインで、どうぞその世界に触れてみてください。
【取材協力】
VIVOBAREFOOT
VIVOBAREFOOT TOKYO
東京都渋谷区神宮前3丁目7−2 h+神宮前 1F
TEL:03-6447-0436
営業日:水〜土曜(12:00〜19:00)日曜(12:00〜18:00)/月・火曜休み
※店舗でのお支払いはクレジットカード、各種電子決済のみ
撮影/五十嵐美弥(小学館)