
私がテストしました!
全天候型ライター ホーボージュンさん
世界中の自然を旅する全天候型ライター。20代はプロドライバーとして世界各国を走り回るなど、クルマ愛もこだわりも人一倍強い。
積めて走りもいい クルマがサイコー
「僕にとってクルマは速いか、強い(悪路走破性が高い)か、役に立つかの3種類。特に役に立つ、つまりものをたくさん積んで、遠くまで行けるというのは、他の2つと同じくらい偉いことなんです」
そう語るホーボージュンさんは、ミニバンに道具を詰め込んで日本中を駆け回り、車中泊もざら。だからクルマを評価する際は“快適に寝られる”かどうかが大事なポイントとなる。
「天井が高くて広いラゲッジを備えた商用車ベースのバンは、車中泊にも最適。さらに積載のアレンジができて走りも良ければ、もういうことなしですよ」
商用バンで最も実用的とされるのは、運転席の下にエンジンを搭載し、室内空間の多くをラゲッジに充てたキャブオーバー車。日本ではビジネス用として圧倒的な人気を誇る。さらに注目は、フルゴネットと呼ばれる欧州製バン。ボンネットをもつ乗用車的な構造ながら、大きなラゲッジを備えスライドドアで積みおろしもしやすい。キャンプ旅で最高のパートナーとなること請け合いだ。
アウトドアボックスを限界まで積んでみました
チェック方法
積める量の目安として、リスの「トランクカーゴ」がラゲッジルームにどれだけ入るかをチェック。大、中、小の3サイズを組み合わせて最大限に積んだ。このため、後方視界が遮られたり、隙間が大きく残ることもあり、実際に荷物を積める量とは異なる場合もある。
協力/リス https://www.risu-shop.jp/
大
トランクカーゴ TC-70S、¥4,980
サイズ:W780×D390×H357㎜
中
トランクカーゴ TC-50S、¥3,980
サイズ:W600×D390×H357㎜
小
トランクカーゴ TC-30S、¥2,980
サイズ:W400×D390×H357㎜
日産「キャラバン」は様々なアクティビティに対応する積載王だ!
とにかく荷物をたくさん積みたい、日常使いを考えてデザインを重視したりコンパクトサイズがいいなど「積めるクルマ」の基準は人それぞれ。多様な要望に応えるべく、「アウトドアギアの積みやすさ」という視点で日本を代表するバン、日産・キャラバンをチェックしました!
トランポにも車中泊にも便利な遊びグルマ
日産/キャラバン
荷室実測値 幅1,530x奥1,900x高1,320mm
トヨタのハイエースと並んで商用バン最強のトランスポーターであるキャラバン。圧倒的な積載量はもちろん、テスト車両は後席のリクライニング角度が細かく調節でき、リアクーラーも付いて意外なほど快適性が高い。
「僕がオーナーだったら、車中泊仕様にするなあ。後ろにベッドとストーブ、それにサブバッテリーと発電システムを入れて車中泊しながら旅をする。エンジン音も静かだし、着座位置が高いから渋滞していても余裕が生まれる。後席に人が乗って、その後ろに3人が寝られるスペースがとれるのは、もうこの圧倒的なサイズ感の勝利だよ」
車中泊派、あるいはキャンプだけでなく、釣りやSUP、自転車といったアクティビティ重視派にも、キャラバンは贅沢な空間を提供してくれるはずだ。

圧倒的積載量は 王者の貫禄だね!
●ボディーサイズ:全長4,695×全幅1,695×全高1,990㎜
●車両重量:2,000㎏
●最低地上高:160㎜
●最小回転半径:5.2m
●乗車定員:最大5名
●パワーユニット:2,439cc直列4気筒エンジン(ディーゼル)
●最高出力:97kW(132PS)/3,250rpm
●最大トルク: 370N・m/2,000rpm
●WLTC燃費:11.3㎞/ℓ
テスト車両のグレード:グランドプレミアムGX ディーゼル車 2WD
¥3,999,600(車両本体価格)
問い合わせ先:日産自動車 0120-315-232
これだけ積めました!
大8個 中7個 小5個
後席を立てた状態でもMTBなどを余裕で積み込める広大なラゲッジ。荷物を積むために後席をたたむ必要性を感じることはほぼないはずだ。

眺めもサイコー!
「乗り降りは若干大変になるけど、高い着座位置のおかげでアイポイントも高く、見晴らしは◎!」

これだけ広いぜ!
「この圧倒的な広さこそ、何よりの正義! 僕の中ではその点において揺るぎない絶対王者なんですよ」
後方のカメラ映像を映し出すインテリジェント ルームミラー付き。
最大限に確保された開口高と開口幅。タイヤハウスの上面が水平なので棚板なども安定して置ける。
ラゲッジユーティリティナットを多数装備し、アレンジしやすい。
「後席は厚みがあって角度調整も自在。ゆったり座れる!」
※構成/風間 拓、櫻井 香 撮影/高柳 健 協力/佐藤篤司、永田恵一
(BE-PAL 2023年10月号より)