野草研究家の鶴岡舞子さんは、「日本中どこでも食べられる野草はありますよ。たとえば、春の七草のように日本には野草を食べる文化もありますしね。わたしたちが日々食べている野菜は、人間の都合で食べやすく、育てやすく改良した植物です。一方、野草は完全無農薬で、完全野生種で、土とケンカしない健全な植物。そしてタダ。食べないともったいないですよ!」という。
でも、問題は味なんだよと思っていたら、鶴岡さん自ら調理してくれた。早速、野草料理をいただきました!
ジャパニーズ・ガパオ
タイ料理の「ガパオ」(鶏挽肉とバジル炒め)にならったひと皿。野草は、香草のようににおいや味にクセのあるものが多い。そのクセを逆手にとって調理することが野草料理のポイントだ。
みじん切りにしたショウガとニンニク、タマネギを炒め、鶏挽肉、刻んだキクイモ、イノコヅチ、ヨモギを加える。味付けは塩、胡椒とポン酢のみ。苦みやアクはほとんどなく、爽やかな風味。
【使用した野草】
●キクイモ
キク科ヒマワリ属の多年草。9〜10月にキクに似た黄色い花が咲く。要注意外来生物に指定され、全国の河川敷や草地に定着している。
●イノコヅチヒユ科イノコヅチ属の多年草。柔らかい上部の若い葉のみを摘んで食べる。北海道を除く全国のヤブに生えている身近な野草だ。