冬のぬか床どうしてる?寒い時期でもおいしくぬか床のある暮らし
春から始めたぬか床生活。初夏に、山椒の実を加えて、夏の間、きゅうりやオクラ、ズッキーニやパプリカなど旬の野菜をたっぷりおいしくいただきました。寒くなると、ぬか床をお休みさせるご家庭もありますが、冬の間もおいしくぬか漬けをいただきたい我が家は、さぁ張り切ってもうひとしごと。今が旬の黄ゆずの皮や、新米のぬかを足して、ぬか床の環境をしっかりととのえたいと思います。
ぬか床に黄ゆずの皮を加える
ぬか床に黄ゆずの皮を入れることで、フルーティーな香りと旨みがグンと引き立ち、冬らしいぬか漬けが楽しめます。一年を通してゆずの皮を入れているご家庭も多いと思いますが、晩秋から冬にかけて出回る黄ゆずの色、香りは格別です。
まずは黄ゆずの皮の下処理から始めます。
(1)黄ゆずはきれいに洗い水けをきります。
(2)皮は、りんごの皮を剥くようにカットします。
(3)鍋にたっぷりの湯と米ぬかをひとつかみ入れ、沸騰したら(2)の黄ゆずの皮を入れて5〜10分ほど茹でます。
(4)(3)の皮が柔らかくなったら、水洗いして、水につけてアク抜きします。
(5)(4)の黄ゆずの皮の水けをしっかり切ったら、保存袋などに入れて冷凍します。
冷凍した黄ゆずの皮は、ぬか床用としてだけではなく、吸い口や薬味としても重宝します。
冬のぬか漬けを楽しむ
寒くなると、生野菜が食卓に並ぶ回数もグッと減ってきますが、同じ野菜でも、ぬか漬けに野菜を漬けると栄養価や旨みがアップするといわれているのをご存じですか?
ぬか床に野菜を漬け込むと、塩の浸透圧によって野菜の水分や養分がぬか床の中に溶け出し、その溶け出た養分はぬか床の中に生育している微生物の餌となってどんどん増殖、ぬか床に漬け込んだ野菜にもその養分が浸透することで、生の野菜以上の旨みや栄養がアップするといわれているのです。ちょっと得した気分がしませんか。
この時期ならでは!フレッシュな米ぬかで足しぬか
足しぬかは、ぬか床内の水分が多くなりすぎたり、ぬかの量が減ってきた時に米ぬか、塩、タカノツメを入れてぬか床の環境をととのえるために行う大切な作業です。
足しぬかをしたら、かき混ぜずに発酵が進むまで待ちます。ぬか床にうっすらと白い膜が張ったら準備が整ったというサインです。
ぬか床の最適温度
ぬか床の最適な温度は20〜25度Cといわれています。人にとっても快適な温度ですね。寒くなると発酵が進みにくいという理由から、ぬか床を休ませるご家庭も多いようですが、夏の暑い時期に冷蔵庫へ入れるように、寒い時期にはぬか床をエアコンの効いた部屋の片隅に置いてあげることでぬか床も快適な温度で過ごせます。
冬の時期に変わり種に挑戦するのもいい機会です。この冬、ゆずの香り豊かなぬか漬けをおいしくつけてみませんか。