創業100年を超える古豪ブランドが、日本への返り咲きを果たした。
特筆すべきエディー・バウアーのストーリーと今季の注目アイテムを紹介しよう。
2023年10月から直営店もオープン!
10代の若さでスポーツ用品店の雑務をこなす仕事に就き、地元で釣り名人として知られるようになった青年──それが、エディー・バウアー(以下EB)だ。アウトドアで過ごすことが好きな彼は、1920年にスポーツショップをシアトル(ワシントン州)にオープンし、自らの名を冠したブランドを立ち上げた。
そして1936年、その名を全米に知らしめることになる製品を開発する。それこそが、北米初のグースダウンジャケット「スカイライナー」。真冬の釣行でずぶ濡れになり低体温症になった自らの体験がきっかけだった。“必要は発明の母”とはまさにこのこと。
米国のアウトドア誌、「Outside」が昨年発表した、「史上最も影響力のあるギア」に選ばれるほど、革新的なアイテムだったのだ。米国人初のエベレスト登頂時に着用されるなど数々の高所登山隊に採用され、クオリティー、機能性ともに高い評価を得ている。
一度は撤退したものの、この秋冬シーズンから日本リデビュー! 2023年10月から埼玉、愛知、大阪、福岡に直営店がオープンする。復刻モデルもあり、注目度満点だ。
「ダウンウェアの先駆者、エディー・バウアー逝去」──
1986年4月18日に心臓発作のため85歳で亡くなったエディーの訃報は、ニューヨーク・タイムズ紙でも報じられた。
’86年4月3日に亡くなった愛妻スティーンの後を追うように、エディーは15日後に亡くなった。
あの「スカイライナー」も復刻!その他注目のアイテムは?
スカイライナー
¥38,500
エディーが開発した伝説のダウンジャケットが、オリジナルに限りなく近いデザインで復刻。初期の織りネームも採用されている。
カラコルム
¥44,000
スカイライナー同様、EBの代表作として人気を博したダウンパーカも復刻された。
クラウドキャップジャケット
¥16,500
2・5レイヤーの防水透湿素材を使用した軽量なジャケット。良心的な価格帯にも注目!
ウインドフォイル・サーマルジャケット
¥15,400
フリースバック ファストハイクパンツ
¥12,100
完全防水ではないものの、少々の雨なら凌げて防風性に優れたソフトシェル素材を採用。
エディー・バウアー製品を使用した高所登山の記録
1953
K2(8611m)に挑む米国のヒマラヤ遠征隊にウェアを提供。
1958
ガッシャーブルムⅠ峰(8080m)に初登頂した米国人がEBのパーカを着用。
1963
米国人によるエベレスト(8849m)初登頂時、登山隊のダウン装備すべてを製作し提供。
1980
米国人によるマカルー(8463m)初登頂。
1983
エベレスト最後の未登頂面、カンシュン・フェイス初登頂。
※構成/坂本りえ 撮影/永易量行(23FW製品)
問い合わせ先:水甚 https://eddiebauer.jp/
(BE-PAL 2023年12月号より)