つい最近まで夏日のような日々が続いていましたが、急に冷たい風が吹き本格的な秋を感じるようになってきました。
晴れた日は秋空が青く澄み渡ります。
沿岸の木の葉も少しずつ色づいてきました。

秋晴れの日、水面に浮く落ち葉。
潜水の準備中、水面に浮いている落ち葉を見かけるようになりました。
落ち葉を活用する生物たち
落ち葉は山から川へ、そして海へ流れ出ます。
海で浮いている落ち葉や枝などは魚たちの隠れ場になります。

落ち葉に隠れるニジギンポの幼魚(全長2cm程)。
潜水して浮いている落ち葉に近寄りじっくり観察してみると、落ち葉に隠れながら動いている小さな黒い生物が見えました。
ニジギンポという魚の幼魚です。
ニジギンポは浮遊物や港の船を止めるロープなどに隠れているのをよく見かけます。
落ち葉に隠れて天敵から身を守る術になっているのです。
落ち葉は生物たちの繁殖行動にも使われていることがあります。

落ち葉に白い卵を産むシワホラダマシ(貝の全長2.5cm程)。
大雨で落ち葉や土砂が流れ込む海底では落ち葉が溜まります。
そこにはシワホラダマシという貝の仲間が群がっていました。
よく見ると落ち葉に白い粒のようなものがたくさん付いています。

白い粒のような卵が落ち葉に付いている(卵の大きさ2mm程)。
シワホラダマシたちは集団で落ち葉に卵を産み付けていました。
落ち葉の真似をして身を守る
ある日、港を覗き込むと、ロープの近くにゆらゆらと落ち葉のようなものが見えました。

写真左上、落ち葉のような形のナンウツバメウオの幼魚(全長12cm程)。
よく見ると落ち葉のような体色でゆっくり泳いでいました。
ナンヨウツバメウオの幼魚です。
港内や沿岸の浅場で稀に見られる魚です。

左を向くナンウツバメウオの幼魚(全長10cm程)。
観察すると、ちゃんと黒い目があります。そして体の模様は、まるで虫食い穴がある落ち葉のよう。
落ち葉の真似をして、天敵に狙われないようにしているのでしょう。

落ち葉と並んで泳ぐナンウツバメウオの幼魚2個体(全長12cm程)。
ナンヨウツバメウオは数個体で泳いでいるときもあります。
この写真を撮影したときは、本物の落ち葉と一緒に2個体が泳いでいました。
海中から見ても落ち葉にそっくりです。
海の生き物たちは陸上の変化を上手く活用して生きているのです。
海や港で落ち葉が浮いていたら、よく観察してみてください。生き物が隠れているかもしれません。
海から秋を感じてみてはいかがでしょうか。
撮影協力: ダイビングショップSB
〜陸編〜

落ち葉の上でお話し中のように見えるダンゴムシ。
陸上でも落ち葉を活用している生き物が見られます。
自宅の庭先にある栗の木の下に落ち葉がたくさん溜まっていました。
よく見るとダンゴムシたちが忙しそうに落ち葉を食べていました。
向かい合わせで食べているダンゴムシ、何か会話をしているように見えました。
