「これは持って行って本当によかったー!!」ナンバー1は?
そんな感じで色んな方に助けて頂きながら、なんとか実現したヒマラヤツーリング。応援してくれた方々には足を向けて寝れないので、私はもう立って寝るしかありません。
そしてヒマラヤツーリングの中で、私が1番持って行って良かったと思うものが「ドリンクバック(+粉末タイプのスポーツドリンク)」だった。 日本では想像もつかなかったが、標高が上がれば上がるほど、身体から水分が蒸発して脱水症状になっていく。
そうすると高山病になるリスクも高くなるため、とにかく水分をこまめに取らなくてはいけなかった。
ヒマラヤへ旅立つ前は「ペットボトルから水分を取ればいいし」と、ドリンクバッグの購入を少し渋っていたのだが、一応買っていった。行ってみたらヒマラヤの標高5600mを軽く越える過酷なオフロードツーリング中に”路肩にバイクを停めて水分を取る“ということ事態が、非常に難しかったことを知り、あぶねぇ!持ってきて本当に良かったと安堵したものだ。
最終的にケガなく生きて帰ってこられたのも、走行中に水分を頻繁に取る事が出来た「ドリンクバッグ」のおかげ!と言っても過言ではない。もし明日ヒマラヤに行くよー!って友達がいたら「ドリンクバック」を餞別にプレゼントしたいと思う(なかなかいないだろうけど)。
思った以上に超大変だった渡航に必須の書類提出…まさかのNGが!
そんなオフロード用品集めと並行して、必要書類も集めなくてはいけなかった。
まずヒマラヤをバイクで走る為に必要な「国際免許」の取得。これは難なくクリアした。が…すぐに躓いてしまった。それがインドに入国する為に必要なVISAの取得だ。
手続きに必要な書類と証明写真を送れば、旅行会社が代わりにVISAを申請してくれると聞いていたので「めちゃくちゃ簡単じゃん!ラッキー!」と軽く考えていたのだが、ある日一本の電話が。
「あの…VISAが通りませんでした」 「え!?」 「いただいた証明写真なのですが、頬の辺りに影があって」 「え?ありましたか?」 「両頬にほら!」 「あー…デーモン閣下みたいに入ってますね…」 まさかのまさか、加齢からくる頬の凹みが影のように見えるらしく、この写真では申請が通らないと言われたのだ!
「ウソ…私があと10歳若かったら」と愕然としたが、落ち込んでいる時間はない。急いで写真を撮り直して再度申請。なんと、VISAの申請が通ったのが、インドへ出発する前日だった。 「あ、あっぶねー!」 そうか…簡単には行けないのが世界一の山、ヒマラヤなのか。手強いぜ!
ツアー参加の必須条件も…ギリギリクリアできた…!
そして今回、ヒマラヤをバイクで走るツアー「Moto Himalaya2023」に参加する為の必須条件も決まっていた。
まず、健康診断をクリアすること。
次にオフロード経験があるか否か。これは初心者ではあるものの、オフロード経験があったので何とかクリア。そしてもう一つ。 ヒマラヤツーリングでレンタルバイクする予定のROYAL ENFIELDの「HYMALAYAN」。このバイクに跨った際に地面に足が着き、自走出来るどうか。
私は自他共に認めるちびっこライダーである。態度のデカさは軽く180cmを越えるが、実際の身長は女性の平均身長を下回る153cm。ミニモニ。でも活躍していた辻ちゃんと同じ身長である。
自分のバイクを購入する際も足が地面に着かず、渋々諦めた車種が何台もあった。果たして、足が地面に着き、自走する事が出来るのだろうか。
「これ乗れないと、流石にヒマラヤ行けないですよね?」 とそりゃそうだろ!の質問を「ROYAL ENFIELD」のスタッフさんに投げかけながら、いざ試乗!! 「……着いた……!!私、着きました…!!」 まるでアポロ11号で人類初の月面着陸した人かのようなテンションで歓喜。ギリギリではあるが、右足のつま先がバレリーナのように地面に着いている。
運転も何とか出来た! 思わず嬉しさのあまり「アン、ドゥ、トロワ」の掛け声で飛び立ち、そのままヒマラヤへGO!! …と言いたいところだったが、まさかインドに行けたはいいものの、トラブル続きの旅になるとは。 あぁ…はっぱ隊で浮かれていたあの日が懐かしいぜ。
ヒマラヤツーリング道、 次回へ続く!