梅雨を楽しむアウトドア
梅雨の時期は、なかなかカラッと晴れた外で遊ぶのが難しい。でも、雨だからこそ楽しい外遊びがあるのだ。
この日もどんより空に小粒の雨がパラパラ降る日。保育園の子どもたちと教室で待ち合わせをして、まず最初に子どもたちに聞いてみた。
「今日は雨。園内、外、どっちで遊ぶ?」
この問いに子どもたちは、当たり前だというように答える。
「外!外に決まってるじゃん!だって今日カッパ持ってきたもん」「カッパ忘れたけど、先生がカッパ作ってくれるもん」
この言葉を聞いて、もう外に出ない理由は無い。僕は急遽、保育園にある一番大きなブルーシートとゴミ袋を借りて子どもたちと外に出た。
雨なんて気にすることもなく元気に歩く子どもたち。僕が狙っているポイントまでは大人の足で歩いておよそ30分。こういう日はカッパで視界が狭まるし、おしっこの回数も増えるから、かかる時間は倍だ。
ブルーシートで滑り台を作る
目的地には、急で大きな芝生の坂がある。高層ビルが建ち並ぶこのエリアの中で唯一、僕が気に入っている場所だ。
さっそくこの坂に大きなブルーシートを敷き、そして雨でこのシートが濡れるのを待つ…。ほどよく濡れたブルーシートの上を、ゴミ袋の上に座って滑るのだ。
この滑り台は、ブルーシートが濡れれば濡れるほどゴミ袋との摩擦が少なくなり、スピードが出てスリリングになる。
苦労した子どもにご褒美が
この滑り台は間違いなく面白いが、ひとつだけ必ずやらなくてはならないことがある。目の前に立ちはだかる芝の急坂を登らないといけないのだ。
子どもたちは、大きな滑り台をたくさん滑りたいので、「もう一回!!」という興奮の雄叫びと共に何度も坂を駆け上がる。
子どもが新しい遊びが生みだす
この滑り台は、シンプルだけど子どもたちが「遊び込み」をできるのが大きな特徴で、はじめはお尻ですべるオーソドックスな方法ですべるが、慣れてくると立ったまま滑ったり、ゴミ袋をそのまま履いて寝っ転がってすべったりしはじめる。
子どもは雨が嫌いじゃない
しばらく遊ぶと、子どもたちは先生になにやら交渉をしに行く。どうやらもう暑くてカッパを脱ぎたい様子。このステップまで来ればもう僕の役割は安全管理だけ。あとは時間まで様々な方法で永遠に滑り続けるのであった。
雨だからこそできる自然遊び。みなさんもぜひチャレンジしてみてください。このあとのシャワーにお着替え、お変わりラッシュのお給食と、先生は相当大変そうでしたが…。