日本百名山の一つに数えられる金峰山は、甲府市と長野県川上村にまたがる標高2,599mの山。こちらには忘れられつつある古道「御嶽道(みたけみち)」があるのだが、登山地図GPSアプリ「YAMAP」を運営するヤマップではこのたび「金峰山古道復活プロジェクト」を発足。クラウドファンディングによって林道整備にかかる一部費用を募り、御嶽道が一般向けの林道として復活することを目指している。
見どころ満載!美しい登山道「御嶽道」の魅力
金峰山は山頂の巨岩「五丈岩」が特徴的な、日本百名山にも選ばれている美しい山。古くから信仰の対象となっており、かつては山伏や修験者たちが山麓の金櫻神社から五丈岩を目指すための表参道として使われていたのが御嶽道だった。道中には「片手廻し岩」と呼ばれる神秘的な岩々や、かつて水晶が見つかった「水晶峠」といった見所が存在し、振り返ると「富士山」の姿を見ることもできる。
だが山頂へのアクセスが容易な他の登山ルートが開通することで、いつしか足を運ぶ登山客は激減してしまう。そこで「この素晴らしい登山道をもっと多くの人に楽しんでほしい」との思いから、ヤマップは地元の甲府市や山梨県在住の登山家と連携。「御嶽道に至る林業専用道路を、一般向けの林道として整備する」というアイデアの実現を目指して協議を重ねてきた。これを実現できれば御嶽古道の登山口までクルマで行けるようになるため、より多くの人が金峰山の旧表参道である御嶽道を体験できるようになる。
協議の過程で「事故のない世界」の実現を目指す「イーデザイン損保」も連携に加わり、自治体、民間企業、地元有志が手を取り合ってプロジェクトの実現を目指す「金峰山を愛する登山者の会」が発足。林道整備にかかる一部費用をクラウドファンディングで募る、新たなチャレンジ行うことになった。クラウドファンディングの目標金額は第一目標を1月31日までに1,300万円と設定。目標金額が集まれば、2024年春から林道整備の工事が始まり、秋頃の完成を計画している
日本には、豊かな自然や悠久の時を経て培われた文化・歴史を持つ山々が数多くあるが、少子高齢化に伴う人手不足や自治体の慢性的な資金不足により、整備が立ち行かなくなっているケースも多く存在している。だからこそ、日本の自然を愛する方々の力を合わせた「クラウドファンディング」という形を通じて、日本の山々とそこに根付く文化・歴史を守るひとつのカタチをつくりたい。本プロジェクトは日本の山々が抱える問題をみんなで解決していくための、ひとつのモデルケースにもなりうることも期待される。
クラウドファンディング概要
プロジェクト名:金峰山古道復活プロジェクト
プロジェクトメンバー:甲府市、株式会社ヤマップ、イーデザイン損害保険株式会社、金峰山を愛する会/有限会社アウティングプロダクツエルク(創業40年 山梨県甲府市の老舗アウトドアショップ)、天野和明(国際山岳ガイド)、渡辺佐智(登山ガイド)、山本健一(プロマウンテンアスリート)
募集額: 1,300万円
寄付金の使い道:林道整備に最低限必要な工事費用、返礼品の送付
募集期間:2023年12月6日(水)~2024年1月31(水)
クラウドファンディングURL:https://readyfor.jp/projects/kinpusan
プロジェクト特設ページURL:https://ande-mtkinpu.yamap.com