肉うどんといえば関西が本場で、薄口醤油の澄んだ汁が思い浮かびますが、今回蓮池陽子さんが作る肉うどんはみそを使った濃い色をしています。では、中京地区のみそ煮込みうどんと同じなのかというと、そうでもなくて、みそ煮込みうどんの具は鶏肉や油揚げ、椎茸、かまぼこ、卵などですが、こちらは関西風肉うどんと同じで、牛薄切り肉とねぎのみ。また、みそ煮込みうどんは豆みそで煮込みますが、こちらは赤だし(豆・米の合わせみそ)は使うものの、米みそを主体にして味つけをします。いわばみそ味の肉うどんなのです。
「米みそは色の濃い赤みそタイプを使います。そのほうが汁が濃い色になって、温かみが感じられておいしく見えますよ」と陽子さん。その汁の上にあざやかな緑のねぎがのっているから、さらに食欲をそそります。太いから長ねぎに見えますが、これは京都が本場の九条ねぎ。「九条ねぎはからくなくて香りが良いので、たくさん食べられます。冬が旬のねぎをたくさん食べよう、というのがこの肉うどんのもうひとつのテーマです」
九条ねぎは寒さが増すほどに甘みが出るといいます。ねぎたっぷりのヘルシーな肉うどんで寒い冬を乗り切ってください。
みそ大好き、アウトドア大好きの蓮池陽子さんによる「ソトみそスープ」は、Facebookの「みそパル」でも月に2回公開中です。その中から厳選したメニューを『BE-PAL』本誌奇数月発売号(次回は3月9日発売の4月号)でも紹介しています。こちらもお楽しみください。
【陽子さんのソトみそスープ 第27回 みそと九条ねぎの肉うどん】
材料(2~3人分)
牛薄切り肉…150g
九条ねぎ…2本
だし汁…400ml
米みそ赤…大さじ1 と1/2
赤だし(豆・米の合わせみそ)…大さじ1/2
みりん…大さじ1/2
酒…大さじ1
うどん…2玉(乾麺なら180g)*乾麺の場合、袋の表示どおり茹でておく。
七味か山椒…適量
作り方
1、九条ねぎは斜め薄切りにする。だし汁にみりん、酒、赤だしを入れて火にかける。沸騰したら火を弱めて牛薄切り肉を入れ、アクを取り除く。
2、米みそを溶き入れて、うどんと九条ねぎを加える。ひと煮立ちしたら火を止める。
3、器に盛って好みで七味か山椒をかける。