飯盒マスター、さばいどる かほなんのアイデアをカタチにした雷鳥飯盒が完成
構想から2年以上。日本で初めて飯盒料理のレシピ本を発売した飯盒ラバー、さばいどる かほなんが、自らデザインした飯盒が発売された。その名は「雷鳥飯盒」。
岐阜県に本拠地を置くホームセンターバローとのコラボ品で、生産、販売は同社が担当。商品名は、岐阜県の県の鳥である雷鳥に由来する。2023年11月にファーストロットを販売するや、瞬時に完売。現在、セカンドロット発売に向けた準備が進んでいる。
雷鳥飯盒のどこがどう優れているのか、自らのこだわりを詰め込んだという、かほなんに聞いた。
「容量やサイズ感などのスペックは、ここ数年使い込んでいる戦闘飯盒2型に近いです。最大の違いは、その形。本体は、一般的な飯盒のように丸みをおびた豆型や丸型ではなく、四角いんです。上から見たサイズは、ほぼメスティンと同じ。だから、アウトドアショップや100均でも買えるメスティン用のオプションをそのまま使えます。この形状だと、コンテナなどに入れて運ぶときにも無駄なスペースができず、効率よく収納できます」
雷鳥飯盒は、一般的な飯盒と同じように本体、中蓋、外蓋の3つのパーツで構成されている。素材は、アルマイト加工された肉厚のアルミニウム製(ハンドルのみスチール製)。本体のハンドルはスライド式で、収納時にはピタリと収まるのでかさばらない。ハンドル上部の中央がカーブしているため、枝を通して吊り下げたり、S字フックで引っかけるときにも便利そう。
「まず、この飯盒のいいところは、中蓋と外蓋が付属していることです。これひとつで汁物を作れるのはもちろん、汁物と同時に中蓋で蒸し料理ができたり、外蓋だけを使ってフライパンのように使うこともできます。ご飯を炊きながら、同時に食材を温めたり、蒸したりすることもできます。この便利な中蓋があることが、メスティンとの一番大きな違いです。それと、この中蓋にあるスリット(細長い穴)に外蓋のハンドルを引っかければ、中蓋が熱いときに持ち上げられたり、料理を食べるときに、ふたつのお皿を片手で同時に持てるんです。では、なにか作ってみますね」
スープと蒸し料理を同時に作れば時短になる!
かほなんは、本体に水を入れ、外蓋を閉めて焚き火の上に吊るした。
「中華セットを作ります。最初に入れた水は350mlぐらい。お湯が沸騰したら、一度、飯盒を火から外します」
「お湯が沸いたら、中蓋を本体にセットします。そこにレタスを敷いて、その上にチルドタイプのシュウマイと肉まんを載せます。ちょっと小さめの肉まんが売っていたので、中蓋にぴったり収まりました。
具材を載せたら外蓋を閉めて火にかけます。本体で沸かした湯気が、中蓋にあるスリットから出てきて、肉まんとシュウマイを蒸してくれるんです。約10分ほど蒸したら、火から外します。本体のお湯に粉末の中華スープを投入して、よく混ぜれば中華セットの完成です!」
アツアツの中華スープと、ほかほかの肉まん、シュウマイができあがった。美味しそう!
「外した外蓋は、小皿代わりに使えます。外蓋に醤油や、好みで練りからしをいれていただきます!」
かほなんオリジナルレシピもお楽しみに!
かほなんは、すでに煮込み料理や蒸し料理など、いろいろな料理作りに活用しているそうだ。焚き火と雷鳥飯盒を使いこなした、かほなんらしい飯盒レシピは、また別の機会に紹介したい。雷鳥飯盒が気になる方は、ホームセンターバローが運営するアウトドアショップ「キャンプリンク」のWEBサイトをチェックしよう。
商品情報
ロックターミガン/クッカー 雷鳥飯盒
- 価格:6,000円(初回ロット参考価格)
- サイズ(約):幅163×高さ80×奥行き94.5mm、厚さ/中蓋0.7mm、本体・蓋1mm
- 材質:アルミニウム(アルマイト加工)
- 炊飯量:2合炊き
- 販売元:キャンプリンク https://www.camp-link.com/
(取材・構成/yamabon)