南アフリカで数少ないレンタサイクルで、港街ダーバンを観光!日本との意外なつながりを発見
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    2024.01.14

    南アフリカで数少ないレンタサイクルで、港街ダーバンを観光!日本との意外なつながりを発見

    ゴールデンマイルのノースビーチにあるフォトフレーム

    ダーバンってどんな街?

    ヨハネスブルグから飛行機で1時間、インド洋に面した大都市ダーバンに到着します。20235月には、世界卓球選手権(世界卓球2023)が開催された街として話題になりましたが、まだまだ日本では有名ではありません。しかし、こちらでは有名な観光地で、海岸沿いにはカジノやテーマパーク、ホテルが並ぶリゾートシティで、国内外からの多くの観光客でにぎわっています。

    ダーバンに数あるビーチの中でも、注目は「ゴールデンマイル」と呼ばれるエリア。12のビーチ沿いには、北はサッカースタジアムから南はダーバン港の入口まで、およそ6キロメートルの遊歩道が整備されています。

    遊歩道沿いには海に面したリゾートホテルやマンションが並びます。

    南アフリカは治安が悪いという印象を持っている方も多いかもしれません。正直なところ、特に都市部において治安が良いとは言い難く、食事や観光の際は車でのドアtoドアが移動の基本。街なかを自由に歩くことは控えたほうが無難です。しかし、この遊歩道にはあらゆる場所に警備員がいて、ときどきパトロール中のパトカーが通ります。といっても、物々しい雰囲気は全くありません。むしろ、安心してウォーキングやランニング、サイクリングができるため、地元の人たちも訪れます。

    レンタサイクルでダーバンの外せない観光スポットをまわろう!

    観光客にとって、この遊歩道はダーバンに訪れたら必ず一度は訪れるほどの場所で、レンタサイクルを扱っているお店も複数あります。南アフリカでは治安上の理由から、シェアサイクル(コミュニティサイクル)サービスが普及していません。一部の観光地では、ホテルや旅行会社が企画したサイクリングツアーがありますが、自由に自分のペースで走れる場所というのは、実は限られているのです。

    今回レンタサイクルを利用したエクスプレッション・ダーバンでは、自転車の他にも、カートやSUP、サーフボードのレンタルや体験レッスンがあります。観光客以外にも、誕生日やチームビルディングなどイベントとして利用する地元の人も多いそうです。

    入口には自転車やサーフボードが並んでいます。

    利用時間は1時間から。観光スポットをしっかり見るなら、端から端まで走りたい。「往復12キロか…」と悩み、2時間プラン(100ランド≒800円)を申し込みました。料金を支払い、デポジットとしてパスポートを預けたら、いざ出発です!

    自転車にはカゴがありません。大きい荷物や貴重品は、ロッカーに預けましょう。

    まずは南に向かって走ります。朝早くに出発したので、まだ人が少なく走りやすい! 爽やかな風が気持ちいいです。5分ほど走ったところで、南端のポイントウォーターフロントへ到着しました。ゴールデンマイルは湾曲しているので、全体を見渡すならポイントウォーターフロントがベストです。

    遠くに見える白い変わった建物が、北端にあるスタジアムです。

    また、ダーバンはアフリカ大陸最大級の港湾都市でもあります。ポイントウォーターフロントはダーバン港の入口にもなっており、貨物船やクルーズ船が一日に何度も出入りします。

    奥に見えるミレニアムタワーもダーバンのランドマークのひとつですが、現在修理中です。

    ベンチに座って談笑中の方に、サイクリング記念の写真を撮ってもらいました。ちなみに、南アフリカの人に写真撮影を頼むと快く何枚も撮ってくれてありがたいのですが、撮影者の指が入っているのはあるあるです。

    帽子が何度か飛ばされかけるほど風が強い日でしたが、穏やかな日もあります。

    海には、カイトサーフィンやカヤックなどマリンスポーツを楽しむ人たちがいます。

    気づけば15分以上経っていましたが、ここからが本番。観光スポットをチェックしながら、北に向かいます。

    ダーバンのランドマークのひとつ、360度の景色を楽しめるレストラン。

    南アフリカでよく見かける大きなフォトフレーム。ポイントウォーターフロントを背景に写真を撮ります。

    続いての見どころは、ウシャカマリンワールド。世界有数規模の水族館やウォーターパーク、レストランがあるテーマパークです。水族館では展示やショーに加え、サメとのダイビングやシュノーケリングの体験もできます。この日も朝からチケット売り場には行列ができていました。

    ロゴには水族館の目玉でもあるサメが描かれています。

    なんとも言えないキャラクターに手を振ってもらいました。

    遊歩道沿いには、市民プールもあります。残念ながらこの日はメンテナンス中でした。

    大きな丸いプールが5つ並び、奥には小さな遊園地があります。

    南アフリカに日本から輸入された人力車が走る!?

    日本では見慣れた人力車ですが、ここゴールデンマイルにも人力車が走っているのです! 実は100年以上前に日本から人力車が輸入され、当時は交通手段として使用されていました。しかし、自動車が普及したことから徐々に減少し、今では観光人力車として残っています。ダーバンでは人力車のことを「rickshaw」と言い、日本語のリキシャが由来になっています。精巧に装飾された車や頭の飾りは、とても華やかです。

    カメラを向けるとノリノリでポーズを決めてくれました。

    後半は体力勝負!?どこまで行けるか時間との戦い

    サイクリング開始から5キロほど。気温32度で日差しも強く、早くも体力は限界に…。休憩できそうな日陰もないので、先へ急ぎます。

    ゴールデンマイルの中ほどには多くのホテルが並んでいますが、世界卓球2023で日本代表選手が滞在していたホテルもここにあります。インタビューやオフショットのニュースを見ると、見慣れた景色がたくさんあって嬉しかったことを思い出します。

    オーシャンフロントの大型ホテルです。

    ホテル前には小さなガーデンがあり、季節の花々を楽しめます。

    砂浜にはサンドアートが。リクエストすれば自分の名前や希望のメッセージを書いてもらえます。

    WELCOME DURBANからHAPPY BIRTHDAYまで、メッセージは幅広いです。

    子どもたちに人気のミニタウン。ダーバンの空港や市庁舎などを24分の1のスケールで再現したテーマパークです。

    残念ながら外からは何も見えませんでした…。

    ダーバン最大のカジノ、サンコースト。カジノ以外にもレストランや映画館、ショップが入る複合施設なので、若者や家族連れを見かけることが多いです。

    入口の前で記念撮影する人が絶えませんが、朝は人がまばらでした。

    返却時間まで残り30分を切り、ようやく北端のポイント、モーゼスマヒダスタジアム前に到着しました! このスタジアムは、2010年に南アフリカで開催されたサッカーW杯に合わせて建てられたもので、日本代表がグループリーグでオランダ代表と戦いました。ダーバンを代表するランドマークで、サッカー以外のスポーツやイベントで現在も使用されています。

    姉妹都市までの方向と距離を表すモニュメントとスタジアム

    帰りも寄り道や撮影をしつつ、急いでペダルをこぎ、なんとか10分遅れで返却。「延長料金がかかるかも?」と焦ったものの、あまり時間には厳しくなさそうで「おかえり~!どうだった?」とスタッフが明るく迎えてくれました。

    海の印象が強いダーバンですが、3000メートル級の山が連なる世界複合遺産マロティ=ドラケンスバーグ公園に行く場合には旅の起点となる街です。ハイキングやキャンプに行く際には、ぜひダーバンのビーチ沿いで過ごす時間もつくり、海と山を両方楽しんでください!

    Xpression Durban

    https://xpression.durban/

     

    私が書きました!
    南アフリカ在住ライター
    (海外書き人クラブ)
    村上未来
    登山好きの父に連れられ、2歳から山登り開始。6歳で大雪山、11歳で尾瀬・至仏山、13歳でキナバル山(マレーシア)などへ挑戦。大人になってからは主に2017年に雲取山(標高2017メートル)に登るようなミーハー登山。旅行会社勤務、外資系航空会社機内誌編集長を経て、現在は夫の海外駐在に帯同し南アフリカ共和国で生活中。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」会員。

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