キャンプはもちろん、海釣りでも使いやすいサビに強いナイフ
森、山、川、海と、様々なフィールドでサバイバルにチャレンジする「さばいどる かほなん」。かほなんは、これまでその時々の理想をナイフ作家と共に形にしてきた。そして、2023年には、第5弾となる最新のさばいどるナイフの発売を開始。最新作は、第4弾と同じAsurah Knives(アスラナイブス)とのコラボ。同ブランドを主宰するクラフトナイフ作家の荻野力氏が1本1本削り出す。気になる新作ナイフを、かほなんがどんな目的で作ったのかを聞いてみた。
いわばアウトドア版ペティナイフ。料理で使いやすいサイズがいい感じ
「最新のさばいどるナイフは、料理に特化したものです。前作と同様にアスラナイブスで製作していただいてます。構想から発売までは約1年。2023年5月に長崎県対馬で無人ビーチチャレンジする際にテストをするため、海辺でも使いやすい機能を盛り込んでもらいました」
かほなんは対馬の無人ビーチを舞台に、市販の防災用品やキャンプ道具を駆使して10日間、災害からの避難生活も想定し、社会と断絶した場所で過ごすチャレンジをした。その際に、このナイフの試作品を実戦テストし、ブラッシュアップして完成させたという。
■10日間無人ビーチチャレンジのレポートは下記からご覧になれます
- https://www.bepal.net/archives/340757
- https://www.bepal.net/archives/348810
- https://www.bepal.net/archives/352346
無人ビーチチャレンジで実証したサビにくい素材とは?
「一番こだわったのは、サビにくいことと、折れにくいこと。刃物用に開発されたサビにくい最新のステンレスを使い、厚さ8mmの1枚の板から削り出しています。段差や継ぎ目がないワンピースの素材からできているので、折れにくく、とにかく丈夫です」
ナイフの長さは183mm。薪割りや動物の肉をさばくような用途を想定したこれまでのさばいどるナイフより明らかにコンパクトだ。
釣った魚のウロコを取るためのセレーションを装備
「このサイズ感は、料理に使いやすいことを重視しました。料理のなかでも、とくに魚をさばいたり切ったりしやすいように作られています。ブレードの背の部分には、セレーションという波型のギザギザを付けてあり、ここを使うと魚のウロコをガシガシ取れます。対馬では釣った魚で試しましたが、普通のナイフの背とは違って素早くウロコを取れました。肉や野菜もよく切れますが、ぜひ魚料理に使ってもらいたいです」
薪割りなどの作業は、大ぶりなさばいどるナイフ第4弾を使い、料理を中心とした細かな作業は第5弾という使い分けをしているそうだ。
グリップからブレードまで使いやすさを追求
「刃の厚みは3mmで、ホローグラインドという形状に研がれています。切れ味がいいのはもちろん、刃が薄いのでシャープニングも容易です。手入れをしながら切れ味を持続できます」
このナイフは、ただコンパクトなだけではなく、グリップの穴の形状とサイズで最適な重心に仕上げて、理想的な切りやすさを実現しているそうだ。
ナイフもシースも丸洗いできる
「シース(ケース)は、カイデックスという素材でできています。手のあたりや、ナイフの抜きやすさにもこだわっています。それと海で使うことを前提としているのでシースも丸洗いできます。シースの先端に水を抜く穴があるので、洗ったあとの水の切れもいいです。上の部分にある穴は、さばいどるナイフ第4弾と連結するための穴です。ここに別売りの組ネジ(シカゴスクリュー)を入れて連結して持ち運ぶことができます。この穴にパラコードを巻いてオリジナル感を演出することもできます」
「無人ビーチチャレンジでは、魚をさばいたり、海水で洗ったりしていましたが、それでも全然サビなくて驚きました。切れ味もいいし、使い勝手のいいサイズ感も気に入っています。キャンプ好きの方はもちろん、釣り師の方にもおすすめです」
さばいどるナイフ第5弾は、国内外のナイフを取り扱う「山秀」が販売。限定品ではなく、レギュラー商品として販売を続けるそうだ。とはいえ人気商品で、しかも職人による手作りのため、在庫切れが続くことも…。気になる方は山秀のホームページをこまめにチェックしよう。
商品情報
- 全長:183mm
- 刃長:82mm
- 刃厚:3mm
- 約:73g
- ブレード材(ハンドル材):EXEO(エクシオ)-CR20
- シース:Kydex(カイデックス)
- 販売価格:44,000円
- 発売元:山秀 https://www.yamahide.com/
- 商品紹介ページ:https://knife.yamahide.info/2023_sabaidoru_knife/
(取材・構成/yamabon)