
村の南部の山にたつモンサント城遺跡の界隈は、大人気TVシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」の前日譚「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」のロケ地にもなりました。
「1日あれば十分回れる」と言われることの多い小さな村ですが、村の内外に赤と黄色のペイントで示されたトレイルがあり、気の向くまま歩き出せば、あっという間に時間が経ってしまいます。
モンサントの村のほとんどはクルマの通れない細い小道のため、基本、徒歩で散策することになります。小道をほんの少し脇にずれて、細〜い坂や苔むした岩の階段を上っていくと、毎度、驚くような景色が待っていて、散歩好きには堪りません!
今回は、BE-PAL読者ならきっと気に入ってもらえそうな絶景スポットを紹介します。
「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」ロケ地はまさにファンタジー!昼も夜も楽しいモンサント城

モンサント城。
まずは、村の南部の最も高い地点にあるという「モンサント城(Castelo de Monsanto)」を目指しましょう。

中世から豚小屋として使われていたという建物。
道中には、巨石が印象的な豚小屋(Furdas)の史跡もあります。
どんどん坂と階段を上るのですが、お城へと続く道は、案内の看板や手すりもあって分かりやすいです。

お城付近にあるハウス・オブ・ザ・ドラゴンの撮影スポットを示した看板。
夜間はなんとライトアップされていて、また違った顔をみせてくれました。

夜のモンサント城。
モンサント城は、中世に要塞として建てられたそうです。今では城壁と貯水槽と礼拝堂のみが残されている状態です。
城壁を自由に上って歩き回ることもでき、冒険心がくすぐられます。手すりなどまったくないので、子どもに「それ以上行っちゃダメ!」と叫ぶ保護者や、「高いところ、無理〜」と途中で引き返してくる中年などとの遭遇は、この場所のお決まりみたいです。

城壁から見下ろすサンタマリア・チャペル。
見晴らしが良いのはもちろん最高ですが、眼下に霧や雲海が広がっているのも乙なものです。また、夕焼け、それに街に灯りが灯った頃の夜景もすてきでした。

城の城壁。敷地内には貯水槽(cisterna)も残っている。
お城の周りの遺跡巡り

サン・ミゲル・チャペル。
お城の周りには、いくつもの遺跡があります。例えば、お城の北西にあるサン・ミゲル・チャペル(Capela de Sao Miguel)。中には入れませんが、20世紀半ばに修復が行われたため良いコンディションです。

サン・ミゲル・チャペル側のベル・タワー。
またその周辺にはベルタワー、共同墓地(ネクロポリス)といった遺跡があります。

サン・ミゲルのネクロポリス。
サン・ミゲル遺跡の界隈ではRPGの世界を思い浮かべる方もいるかもしれません。実際、「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」が撮影されたエリアとの案内もありました。

サン・ジョアン・チャペルの遺跡。
また、お城の東側には、 サン・ジョアン・チャペル(Capela de S. João)の遺跡があります。礼拝堂自体はほとんど残っていませんが、美しいアーチ越しにカステロ・ブランコの街が見渡せます。
現代美術のような巨石を巡る
この街の最大の特徴はなんといっても周囲に溶け込んでいる巨石の存在。はるか昔、地上近くまで隆起したマグマが冷え、雨水がかこう岩の粒子の間に入り込んだことで、いくつもの巨石が形成されました。そして、地殻変動により、多くの巨石がそのまま地上に顔を出したそうです。
これらは現在もそれぞれの場所で絶妙なバランスを保っています。
例えば、「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」でのレイニラ王女とデイモン王子の婚礼のシーンにも登場する積み重なった岩々。

ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」にも登場する巨岩。
自然が作り上げたダイナミックな景観に圧倒されるはずです。モンサントに住む人々は、かつてから巨岩を神聖なものとして崇めてきたそうですが、その気持ちもわかる気がします。
他にもユニークな巨石は、至る所にあります。
有名なところでは、「一緒になった岩たち」といった意味の「ペネドス・ジュントス(Penedos Juntos)」。別の場所から転がってきた2つの大きな岩が今の形で支え合っているそうです。

夕暮れ時に1人で訪れたペネドス・ジュントス。
また、「13のお椀の石板(Laje das Treze Tigelas)」と呼ばれる丸い穴のある石板は、貴族の女性がこの石のくぼみにスープを注ぎ、貧しい人たちに分け与えたという伝説があります。

同じ大きさの穴が不思議な石板。
また、人の手が加わったものも一興です。

町外れにあった家。

異世界につながっていそうな緑の扉。
モンサントに来ることがあれば、ゆっくりと自分のお気に入りの岩を探してみては?
